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1.2.9. RAW 形式へのイメージの変換
Red Hat Ceph Storage は QCOW2 イメージを保管することはできますが、そのイメージを使用して仮想マシン (VM) のディスクをホストすることはできません。
アップロードした QCOW2 イメージから仮想マシンを作成する場合には、コンピュートノードはイメージをダウンロードして RAW に変換し、それを Ceph にアップロードし直してからでないと使用することができません。このプロセスは仮想マシンの作成時間に影響を及ぼします (特に、並行して仮想マシンを作成する場合)。
たとえば、複数の仮想マシンを同時に作成する場合には、Ceph クラスターへの変換済みイメージのアップロードが、すでに実行中の負荷に影響を及ぼす可能性があります。IOPS のこれらの負荷に対するリソースがアップロードプロセスにより枯渇し、ストレージの反応が遅くなる場合があります。
Ceph において仮想マシンをより効率的に起動するには (一時バックエンドまたはボリュームからの起動)、glance イメージの形式を RAW にする必要があります。
手順
イメージを RAW に変換すると、イメージサイズが元の QCOW2 イメージファイルより大きくなる場合があります。最終的な RAW イメージのサイズを確認するには、変換前に以下のコマンドを実行します。
qemu-img info <image>.qcow2
イメージを QCOW2 から RAW 形式に変換します。
qemu-img convert -p -f qcow2 -O raw <original qcow2 image>.qcow2 <new raw image>.raw
1.2.9.1. Image サービス (glance) でのディスクフォーマットの設定
GlanceDiskFormats
パラメーターを使用して、ディスクフォーマットを有効または拒否するように Image サービス (glance) を設定することができます。
手順
-
アンダークラウドホストに
stack
ユーザーとしてログインします。 source コマンドでアンダークラウドの認証情報ファイルを読み込みます。
$ source ~/stackrc
環境ファイルに
GlanceDiskFormats
パラメーターを追加します(例:glance_disk_formats.yaml
)。parameter_defaults: GlanceDiskFormats: - <disk_format>
たとえば、RAW および ISO ディスクフォーマットだけを有効にするには、以下の設定を使用します。
parameter_defaults: GlanceDiskFormats: - raw - iso
QCOW2 ディスクイメージを拒否するには、以下の設定例を使用します。
parameter_defaults: GlanceDiskFormats: - raw - iso - aki - ari - ami
ご自分の環境に該当するその他の環境ファイルと共に、新しい設定が含まれる環境ファイルを
openstack overcloud deploy
コマンドに追加します。$ openstack overcloud deploy --templates \ -e <overcloud_environment_files> \ -e <new_environment_file> \ …
-
<overcloud_environment_files>
をデプロイメントに追加する環境ファイルの一覧に置き換えます。 -
<new_environment_file>
を新しい設定が含まれる環境ファイルに置き換えます。
-
RHOSP で利用可能なディスクフォーマットの詳細は、「Image サービス」を参照してください。