4.4. Red Hat Ceph RADOS Block Device (RBD) からの直接イメージダウンロードの設定
Image サービス (glance) がバックエンドとして Red Hat Ceph RADOS Block Device (RBD) を使用し、Compute サービスがローカルのファイルベースの一時ストレージを使用する場合、Image サービス API を使用せずに RBD イメージリポジトリーから直接イメージをダウンロードするように Compute サービスを設定することができます。これにより、インスタンスのブート時にコンピュートノードイメージキャッシュにイメージをダウンロードする時間が短縮されます。これにより、インスタンスの起動時間が短縮されます。
前提条件
- Image サービスのバックエンドが、Red Hat Ceph RADOS Block Device (RBD) である。
- Compute サービスが、イメージキャッシュおよびインスタンスのディスクにローカルのファイルベースの一時ストアを使用している。
手順
-
アンダークラウドに
stack
ユーザーとしてログインします。 - Compute 環境ファイルを開きます。
RBD バックエンドから直接イメージをダウンロードするには、以下の設定を Compute 環境ファイルに追加します。
parameter_defaults: ComputeParameters: NovaGlanceEnableRbdDownload: True NovaEnableRbdBackend: False ...
(オプション) Image サービスが複数の Red Hat Ceph Storage バックエンドを使用するように設定されている場合には、Compute 環境ファイルに以下の設定を追加して、イメージをダウンロードする RBD バックエンドを特定します。
parameter_defaults: ComputeParameters: NovaGlanceEnableRbdDownload: True NovaEnableRbdBackend: False NovaGlanceRbdDownloadMultistoreID: <rbd_backend_id> ...
<rbd_backend_id>
をGlanceMultistoreConfig
設定のバックエンドを指定するために使用される ID(例:rbd2_store
) に置き換えます。以下の設定を Compute 環境ファイルに追加して Image サービス RBD バックエンドを指定し、Compute サービスが Image サービス RBD バックエンドへの接続を待機する最大期間 (秒単位) を指定します。
parameter_defaults: ComputeExtraConfig: nova::config::nova_config: glance/rbd_user: value: 'glance' glance/rbd_pool: value: 'images' glance/rbd_ceph_conf: value: '/etc/ceph/ceph.conf' glance/rbd_connect_timeout: value: '5'
その他の環境ファイルと共に Compute 環境ファイルをスタックに追加して、オーバークラウドをデプロイします。
(undercloud)$ openstack overcloud deploy --templates \ -e [your environment files] \ -e /home/stack/templates/<compute_environment_file>.yaml
- Compute サービスが RBD から直接イメージをダウンロードすることを確認するには、インスタンスを作成してインスタンスのデバッグログで Attempting to export RBD image: のエントリーを確認します。