3.3. コントロールプレーンノードの復元
更新またはアップグレード中にエラーが発生した場合は、ReaR を使用して作成したバックアップの ISO イメージを使用して、コントロールプレーンノードを以前の状態に復元できます。
コントロールプレーンを復元する場合は、状態の整合性を確保するために、すべてのコントロールプレーンノードを復元する必要があります。
バックアップの ISO イメージは、バックアップノードにあります。ブート可能な ISO イメージを DVD に書き込むか、Integrated Lights-Out (iLO) リモートアクセスを通じてアンダークラウドノードにダウンロードします。
Red Hat は、Open vSwitch (OVS) およびデフォルトの Open Virtual Network (OVN) などのネイティブ SDN を使用する Red Hat OpenStack Platform のバックアップをサポートします。サードパーティーの SDN の詳細は、サードパーティーの SDN ドキュメントを参照してください。
前提条件
- コントロールプレーンノードのバックアップを作成している。詳細は、「コントロールプレーンノードのバックアップの作成」 を参照してください。
- バックアップノードにアクセスできる。
-
NETWORKING_PREPARATION_COMMANDS
パラメーターで設定したネットワーク設定情報にアクセスできる (ネットワークインターフェイスの OVS ブリッジを使用する場合)。詳細は、「バックアップ用の Open vSwitch (OVS) インターフェイスの設定」 を参照してください。
手順
- 各コントロールプレーンノードの電源をオフにします。次のステップに進む前に、コントロールプレーンノードの電源が完全にオフになっていることを確認します。
- 対応するバックアップの ISO イメージで各コントロールプレーンノードをブートします。
Relax-and-Recover
ブートメニューが表示されたら、各コントロールプレーンノードでRecover <control_plane_node>
を選択します。<control_plane_node>
を対応するコントロールプレーンノードの名前に置き換えます。注記システムで UEFI を使用している場合は、
Relax-and-Recover (no Secure Boot)
オプションを選択します。それぞれのコントロールプレーンノードで
root
ユーザーとしてログインし、ノードを復元します。以下のメッセージが表示されます。
Welcome to Relax-and-Recover. Run "rear recover" to restore your system! RESCUE <control_plane_node>:~ # rear recover
コントロールプレーンノードの復元プロセスが完了すると、コンソールに以下のメッセージが表示されます。
Finished recovering your system Exiting rear recover Running exit tasks
コマンドラインコンソールが利用可能な場合は、各コントロールプレーンノードの
config-drive
パーティションを復元します。# once completed, restore the config-drive partition (which is ISO9660) RESCUE <control_plane_node>:~ $ dd if=/mnt/local/mnt/config-drive of=<config_drive_partition>
ノードの電源を切ります。
RESCUE <control_plane_node>:~ # poweroff
- ブートシーケンスを通常のブートデバイスに設定します。ノードをブートすると、以前の状態で再開されます。
サービスが正常に実行されていることを確認するには、pacemaker のステータスを確認します。
root
ユーザーとしてコントローラーノードにログインし、以下のコマンドを入力します。# pcs status
- オーバークラウドのステータスを確認するには、OpenStack Integration Test Suite (tempest) を使用します。詳細は、Validating your OpenStack cloud with the Integration Test Suite (tempest) を参照してください。
トラブルシューティング
-
pcs status
で表示されるリソースアラームを以下のコマンドで解除します。
# pcs resource clean
-
pcs status
で表示される STONITH フェンシングの動作エラーを以下のコマンドで解除します。
# pcs resource clean # pcs stonith history cleanup