9.4. コンポーザブルネットワークへの OpenStack サービスの割り当て

各 OpenStack サービスは、リソースレジストリーでデフォルトのネットワーク種別に割り当てられます。これらのサービスは、そのネットワーク種別に割り当てられたネットワーク内の IP アドレスにバインドされます。OpenStack サービスはこれらのネットワークに分割されますが、実際の物理ネットワーク数はネットワーク環境ファイルに定義されている数と異なる可能性があります。環境ファイル (たとえば /home/stack/templates/service-reassignments.yaml) で新たにネットワークマッピングを定義することで、OpenStack サービスを異なるネットワーク種別に再割り当てすることができます。ServiceNetMap パラメーターにより、各サービスに使用するネットワーク種別が決定されます。

たとえば、ハイライトしたセクションを変更して、Storage Management ネットワークサービスを Storage Backup ネットワークに再割り当てすることができます。

parameter_defaults:
  ServiceNetMap:
    SwiftMgmtNetwork: storage_backup
    CephClusterNetwork: storage_backup

これらのパラメーターを storage_backup に変更すると、対象のサービスは Storage Management ネットワークではなく、Storage Backup ネットワークに割り当てられます。つまり、parameter_defaults セットを設定するのは Storage Backup ネットワーク用だけで、Storage Management ネットワーク用に設定する必要はありません。

director はカスタムの ServiceNetMap パラメーターの定義を ServiceNetMapDefaults から取得したデフォルト値の事前定義済みリストにマージして、デフォルト値を上書きします。director はカスタマイズされた設定を含む完全なリストを ServiceNetMap に返し、そのリストは多様なサービスのネットワーク割り当ての設定に使用されます。

サービスマッピングは、Pacemaker を使用するノードの network_data.yaml ファイルで vip: true と設定されているネットワークに適用されます。オーバークラウドの負荷分散サービスにより、トラフィックが仮想 IP から特定のサービスのエンドポイントにリダイレクトされます。

注記

デフォルトのサービスの全リストは、/usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/network/service_net_map.j2.yaml ファイル内の ServiceNetMapDefaults パラメーターの箇所に記載されています。