第3章 リリースの情報

本リリースノートには主に、今回リリースされた Red Hat OpenStack Platform のデプロイメント時に考慮すべきテクノロジープレビューの項目、推奨事項、既知の問題、非推奨になった機能について記載します。

Red Hat OpenStack Platform の本リリースのサポートライフサイクル中にリリースされる更新についての情報は、各更新に対応したアドバイザリーの説明に記載されます。

3.1. Red Hat OpenStack Platform 16.1 GA

本リリースノートには主に、今回リリースされた Red Hat OpenStack Platform のデプロイメント時に考慮すべきテクノロジープレビューの項目、推奨事項、既知の問題、非推奨になった機能について記載します。

3.1.1. バグ修正

以下のバグは、Red Hat OpenStack Platform の本リリースで修正されています。

BZ#1853275

今回の更新以前は、Leapp のアップグレードを実行する前に、director は Red Hat Ceph Storage OSD に noout フラグを設定していませんでした。その結果、アップグレード後に OSD がバランスをとり直すのに追加の時間が必要でした。

今回の更新により、ディレクターは Leapp のアップグレード前に noout フラグを設定するようになり、これによりアップグレードプロセスが迅速化されました。また、director は Leapp のアップグレード後に noout フラグの設定を解除します。

BZ#1594033
この更新以前は、ポーリング中は最新のボリューム属性が更新されず、誤ったボリュームデータがディスプレイ画面に表示されていました。今回の更新で、ポーリング時にボリューム属性が正しく更新され、正しいボリュームデータがディスプレイ画面に表示されるようになりました。
BZ#1792477
この更新以前は、オーバークラウドのデプロイメントプロセスで、Block Storage サービス (cinder) をアクティブ/アクティブモードで実行するのに必要な TLS 証明書が作成されませんでした。そのため、起動時に cinder サービスは失敗していました。今回の更新により、デプロイメントプロセスで TLS 証明書が正しく作成され、Block Storage サービスを TLS-everywhere を設定してアクティブ/アクティブモードで実行できるようになりました。
BZ#1803989
今回の更新以前は、コントロールプレーン上でステートレス IPv6 を使用して、分散コンピュートノード (DCN) またはスパイン/リーフ設定のオーバークラウドをデプロイすることができませんでした。このシナリオのデプロイメントは、ironic ノードサーバーのプロビジョニング時に失敗しました。今回の更新により、コントロールプレーン上でステートレス IPv6 を使用して正常にデプロイできるようになりました。
BZ#1804079
今回の更新以前は、etcd サービスがコンテナー内で動作するように適切に設定されませんでした。その結果、サービスが TLS 証明書の作成を試みる際にエラーが生じていました。今回の更新により、etcd サービスはコンテナー内で動作し、TLS 証明書を作成できるようになりました。
BZ#1813391
今回の更新により、iSCSI ドライバーおよび FC ドライバーで PowerMax 設定オプションが適切になりました。詳細は、Dell EMC PowerMax iSCSI and FC drivers を参照してください。
BZ#1813393

PowerMax 設定オプションは、OSP10 newton から変更されています。今回の更新により最新の PowerMax 設定オプションが追加され、iSCSI ドライバーと FC ドライバーの両方がサポートされるようになりました。

CinderPowermaxBackend パラメーターも、複数のバックエンドをサポートします。CinderPowermaxBackendName はバックエンドのリストをサポートし、新しい CinderPowermaxMultiConfig パラメーターを使用して各バックエンドのパラメーター値を指定することができます。構文の例は、environments/cinder-droidmc-powermax-config.yaml を参照してください。

BZ#1814166
今回の更新により、Red Hat Ceph Storage ダッシュボードは Ceph 4.1 および ceph4-rhel8 をベースとした Grafana コンテナーを使用するようになりました。
BZ#1815305

今回の更新以前は、IPv6 内部 API ネットワークを使用した DCN と HCI の組み合わせのデプロイメントでは、Block Storage サービス (cinder) および etcd サービスは不適切な etcd URI で設定され、Block Storage サービスおよび etcd サービスが起動時に失敗していました。

今回の更新により、etcd URI の IPv6 アドレスが正しくなり、Block Storage サービスおよび etcd サービスが正常に起動するようになりました。

BZ#1815928

今回の更新以前は、IPv6 内部 API ネットワークを使用したデプロイメントでは、Block Storage サービス (cinder) および Compute サービス (nova) は不適切な glance-api エンドポイントの URI で設定されていました。その結果、DCN またはエッジデプロイメントの Block Storage サービスおよび Compute サービスは、Image サービス (glance) にアクセスできませんでした。

今回の更新により、glance-api エンドポイントの URI の IPv6 アドレスが正しくなり、エッジサイトの Block Storage サービスおよび Compute サービスが正しく Image サービスにアクセスできるようになりました。

BZ#1826741

今回の更新以前は、Block Storage サービス (cinder) は、ボリューム種別を指定する代替方法を無視して volume create 要求のデフォルトボリューム種別を割り当てていました。

今回の更新により、Block Storage サービスが正しく機能するようになりました。

  • 要求で source_volid を指定した場合、Block Storage サービスはボリューム種別にソースボリュームのボリューム種別を設定します。
  • 要求で snapshot_id を指定した場合、ボリューム種別にはスナップショットのボリューム種別が設定されます。
  • 要求で imageRef を指定し、イメージが cinder_img_volume_type イメージ属性を持つ場合、ボリューム種別にはイメージ属性の値が設定されます。

    それ以外の場合は、Block Storage サービスは定義したデフォルトのボリューム種別としてボリューム種別を設定します。ボリューム種別を設定しない場合、Block Storage サービスはシステムのデフォルトボリューム種別である DEFAULT を使用します。

    ボリューム種別を volume create 要求で明示的に指定した場合、Block Storage サービスは指定された種別を使用します。

BZ#1827721

今回の更新以前は、Bare Metal Provisioning サービス (ironic) の直接デプロイインターフェイスを使用して最終的なインスタンスイメージをダウンロードする際に、リトライやタイムアウトがありませんでした。その結果、イメージをホストするサーバーが応答に失敗すると、デプロイメントに失敗する可能性がありました。

今回の更新により、イメージのダウンロードプロセスに 60 秒の接続タイムアウトが設定され、リトライを 2 回試みます。

BZ#1831893

ipmitool-1.8.18-11 にリグレッションが生じ、Get Cipher Suites をサポートしない特定の BMC の場合、IPMI アクセスに 2 分以上の時間がかかっていました。その結果、イントロスペクションに失敗し、デプロイメントにかかる時間が以前よりも大幅に長くなる可能性がありました。

今回の更新により、ipmitool のリトライ処理が変更され、イントロスペクションにパスし、デプロイメントに成功するようになりました。

注記

ipmitool に関するこの問題は、ipmitool-1.8.18-17 で解決されています。

BZ#1832720
今回の更新以前は、古くなった neutron-haproxy-qdhcp-* コンテナーが、関連するネットワークを削除した後に残っていました。今回の更新により、ネットワークを削除すると、関連するコンテナーがすべて適切に消去されるようになりました。
BZ#1832920

今回の更新以前は、ExtraConfigPre per_node スクリプトは Python 3 と互換性がありませんでした。その結果、オーバークラウドのデプロイメントは、TASK [Run deployment NodeSpecificDeployment] のステップで SyntaxError: invalid syntax のメッセージと共に失敗していました。

今回の更新により、ExtraConfigPre per_node スクリプトが Python 3 と互換性を持ち、カスタムの per_node hieradata をプロビジョニングできるようになりました。

BZ#1845079

今回の更新以前は、ceph osd stat -f json コマンドが返すデータ構造の形式が変更されていました。その結果、一定の割合の Red Hat Ceph Storage (RHCS) OSD が実行されていない限りデプロイメントを停止する検証が正常に機能せず、動作中の OSD の数にかかわらずデプロイメントを停止していました。

今回の更新により、新しいバージョンの openstack-tripleo-validations が動作中の RHCS OSD の割合を正しく計算し、定義した割合の RHCS OSD が実行されていない場合に、デプロイメントが早期に停止するようになりました。パラメーター CephOsdPercentageMin を使用して、動作していなければならない RHCS OSD の割合をカスタマイズすることができます。デフォルト値は 66% です。検証を無効にするには、このパラメーターを 0 に設定します。

BZ#1850991

今回の更新以前は、Red Hat Ceph Storage ダッシュボードが無効であっても、ダッシュボードリスナーが HA Proxy 設定に作成されていました。その結果、Ceph Storage を使用する Red Hat OpenStack Platform のアップグレードに失敗する可能性がありました。

今回の更新によりサービス定義が更新され、Ceph MGR サービスをダッシュボードサービスと区別し、ダッシュボードサービスが有効でなければ設定されないようになりました。これにより、アップグレードが正常に実行されます。

BZ#1853433

今回の更新以前は、NFS 共有がマウントされていると、Leapp のアップグレードに失敗する場合がありました。特に、Compute サービス (nova) または Image サービス (glance) を実行するノードで NFS マウントが使用されている場合、これらのノードがハングアップしていました。

今回の更新により、Leapp のアップグレード前に、director は /var/lib/nova/instances/var/lib/glance/images、および GlanceNodeStagingUri パラメーターで定義する Image サービスのステージングエリアをアンマウントするようになりました。

3.1.2. 機能強化

Red Hat OpenStack Platform の今回のリリースでは、以下の機能拡張が提供されています。

BZ#1440926
今回の機能拡張により、外部の既存 Ceph RadosGW クラスターを使用するように Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) を設定できるようになりました。このクラスターを、 RHOSP ゲストのオブジェクトストアとして独立して管理することができます。
BZ#1575512
今回の機能拡張により、外部ネットワークを通じてマルチキャストを制御し、内部ネットワークだけではなく外部ネットワークを通じたクラスターの自動生成を避けることができるようになりました。
BZ#1598716
今回の機能拡張により、director を使用して、複数のイメージストアを持つ Image サービス (glance) をデプロイできるようになりました。たとえば、分散コンピュートノード (DCN) またはエッジデプロイメントにおいて、各サイトにイメージを保管することができます。
BZ#1617923
今回の更新により、検証フレームワーク CLI が完全に機能するようになりました。具体的には、openstack tripleo validator コマンドに、検証名またはグループを指定して検証をリスト表示、実行、および表示するのに必要なすべての CLI オプションが追加されました。
BZ#1676989
今回の機能拡張により、HA モードで ATOS HSM デプロイメントを使用できるようになりました。
BZ#1686001
今回の機能拡張により、Block Storage (cinder) ボリュームを最新のスナップショットに戻すことができるようになりました (ドライバーがサポートされる場合)。ボリュームを元に戻すこの方法は、スナップショットからクローンを作成して新規ボリュームに接続する方法よりも効率的です。
BZ#1698527
今回の更新により、OVS スイッチ機能が SmartNIC ハードウェアにオフロードされています。この機能拡張により、処理に必要なリソースが削減されデータパスが加速されます。Red Hat OpenStack Platform 16.1 では、この機能はテクノロジープレビューとしての対応を終了し、完全にサポートされるようになりました。ネットワーク機能仮想化 (NFV) のプランニングおよび設定ガイドOVS ハードウェアオフロードの設定 を参照してください。
BZ#1701416
今回の機能拡張により、HAProxy ロードバランサーから Red Hat Ceph Storage RadosGW インスタンスへの HTTP トラフィックが暗号化されるようになりました。
BZ#1740946
今回の更新により、新たな tripleo-ipa メソッドを使用して、TLSe を設定して事前にプロビジョニングされたノードをデプロイできるようになりました。
BZ#1767581
今回の機能拡張により、openstack overcloud deploy コマンドで --limit--skip-tags、および --tags Ansible オプションを使用できるようになりました。この機能は、スケールアップ操作時など、特定のノードでデプロイメントを実行する場合に特に便利です。
BZ#1793525
director を使用して Red Hat Ceph Storage をデプロイする場合、Ceph デバイスのクラスを定義して設定し、これらのクラスをさまざまな負荷用に特定のプールにマッピングすることができます。
BZ#1807841
今回の更新により、swift_rsync コンテナーが非特権モードで実行されるようになりました。これにより、swift_rsync コンテナーのセキュリティーが向上します。
BZ#1811490

今回の機能拡張により、openstack tripleo container image push コマンドに、ソースレジストリーの認証情報を指定するための新しいオプションが追加されています。新しいオプションは --source-username および --source-password です。

今回の更新以前は、認証を必要とするソースレジストリーからコンテナーイメージをプッシュする際に、認証情報を指定できませんでした。この場合、コンテナーをプッシュする唯一の方法は、イメージを手動でプルし、ローカルシステムからプッシュすることでした。

BZ#1814278

今回の機能拡張で、Red Hat OpenStack Platform ノードにポリシーベースのルーティングを使用できるようになりました。これにより、os-net-config で複数のルーティングテーブルおよびルーティングルールを設定することができます。

複数のリンクを持つホストでは、ポリシーベースのルーティングはルーティングテーブルを使用し、送信元のアドレスに応じて特定のインターフェイス経由でトラフィックを送信することができます。インターフェイスごとにルーティングルールを定義することもできます。

BZ#1819016

今回の更新で、undercloud.conf ファイルの container_images_file パラメーターが必須のオプションになりました。アンダークラウドをインストールする前に、このパラメーターを設定する必要があります。

コンテナーソースに registry.redhat.io を使用する昨今の変更により、コンテナーを取得する際に認証が必要となります。アンダークラウドについては、container_images_file が、インストール実行時に認証情報を指定するための推奨オプションです。この更新以前は、このパラメーターが設定されていないと、コンテナーの取得を試みる際に認証エラーでデプロイメントが失敗していました。

BZ#1823932
今回の機能拡張により、FreeIPA にアンダークラウドおよびオーバークラウドノードの DNS エントリーが含まれるようになりました。DNS PTR レコードは、特定種別の証明書 (特に etcd との cinder アクティブ/アクティブ環境用の証明書) を生成するのに必要です。環境ファイルの IdMModifyDNS パラメーターを使用して、この機能を無効にすることができます。
BZ#1834185

今回の機能拡張により、新たな 2 つのパラメーター NovaPMEMMappings および NovaPMEMNamespaces を使用して、vPMEMEM を管理できるようになりました。

NovaPMEMMappings を使用して、vPMEM と物理 PMEM 名前空間の間のマッピングを反映する nova 設定オプション pmem_namespaces を定義します。

NovaPMEMNamespaces を使用して、vPMEM のバックエンドとして使用する物理 PMEM 名前空間を作成および管理します。

BZ#1858023
今回の更新により、ハイパーコンバージドインフラストラクチャー (HCI) のデプロイメントと OVS-DPDK の組み合わせがサポートされるようになりました。HCI アーキテクチャーでは、Compute サービスおよび Ceph Storage サービスが同じオーバークラウドノードに配置され、リソースの使用率を最適化するように設定されています。

3.1.3. テクノロジープレビュー

本セクションに記載する項目は、テクノロジープレビューとして提供しています。テクノロジープレビューステータスのスコープに関する詳細情報およびそれに伴うサポートへの影響については、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。

BZ#1603440
Red Hat OpenStack Platform 16.1 では、DNS-as-a-Service (designate) はテクノロジープレビューのステータスに戻されました。
BZ#1623977
Red Hat OpenStack Platform 16.1 では、トラフィックフローおよび管理ログを amphora 内部から syslog サーバーに転送するように、Load-balancing サービス (octavia) インスタンスを設定することができます。
BZ#1666684
Red Hat OpenStack Platform 16.1 では SR-IOV にテクノロジープレビュー機能が追加され、Networking サービスの DCHP エージェントを必要とせずに、OVN および Networking サービス (neutron) ドライバーとの組み合わせで機能します。SR-IOV NIC をサポートするハイパーバイザー上で仮想マシンがブートすると、ローカルの OVN コントローラーは仮想マシンからの DHCP、内部 DNS、および IPv6 ルーター要請の要求に応答することができます。
BZ#1671811

Red Hat OpenStack Platform 16.1 では、ML2/OVS メカニズムドライバーを使用するルーティング対応プロバイダーネットワークがテクノロジープレビューとして提供されます。ルーティング対応プロバイダーネットワークを使用すると、1 つのプロバイダーネットワークを有効にして、複数のレイヤー 2 ネットワーク (ブロードキャストドメイン) またはセグメントに対応することができます。これにより、オペレーターはユーザーに対して 1 つのネットワークだけを提供することができます。これは、エッジ DCN デプロイメントおよびスパイン/リーフ型ルーティング対応データセンターデプロイメントの一般的なネットワーク種別です。

Compute サービス (nova) スケジューラーはセグメントを認識しないため、それぞれのリーフ、ラックセグメント、または DCN エッジサイトを Compute サービスのホストアグリゲートまたはアベイラビリティーゾーンにマッピングする必要があります。デプロイメントで DHCP またはメタデータサービスが必要な場合には、それぞれのエッジサイトまたはセグメントに Compute サービスのアベイラビリティーゾーンを定義する必要もあります。

既知の制限

  • ML2/OVS でのみサポートされます。ML2/OVN ではサポートされません (Bug 1797664 を参照)。
  • Compute サービスのスケジューラーは、セグメントを認識しません。Compute サービスのスケジューリングが正しく機能するためには、各セグメントまたはエッジサイトを Compute サービスのホストアグリゲートまたはアベイラビリティーゾーンにマッピングします。現在利用することのできるインスタンスブートオプションは 2 つだけです (Bug 1761903 を参照)。

    • port-id を使用し異なる IP アドレス割り当てを使用し Nova AZ (セグメントまたはエッジサイト) を指定してインスタンスをブートする。
    • network-id を使用し Nova AZ (セグメントまたはエッジサイト) を指定してブートする。
  • Nova スケジューラーはセグメント対応ではないため、移行先の Nova アベイラビリティーゾーン (セグメントまたはエッジサイト) を指定した場合に限り、コールド/ライブマイグレーションが機能します (Bug 1761903 を参照)。
  • 中央 SNAT または Floating IP を使用した North-south ルーティングはサポートされません (Bug 1848474 を参照)。
  • SR-IOV または PCI パススルーを使用する場合、物理ネットワーク (physnet) の名前は中央サイトおよびリモートサイトまたはセグメントで同一でなければなりません。segment-id を再利用することはできません (Bug 1839097 を参照)。

    詳しくは、Routed provider networks を参照してください。

BZ#1676631
Red Hat OpenStack Platform 16.1 では、Load-balancing サービス (octavia) 向けの Open Virtual Network (OVN) プロバイダードライバーは、テクノロジープレビューとして提供されます。
BZ#1703958
今回の更新では、OVN プロバイダードライバーにおいて、同じロードバランサーリスナー上で TCP および UDP プロトコルの両方がサポートされます。
BZ#1758424
今回の更新により、Image サービス (glance) のマルチストアを使用する場合、イメージの所有者は特定のストアからイメージのコピーを削除できるようになりました。
BZ#1801721
Red Hat OpenStack Platform 16.1 では、テクノロジープレビューとして Load-balancing サービス (octavia) が UDP プロトコルをサポートします。
BZ#1848582
今回のリリースで、IPv6 が CephFS NFS ドライバーで機能するように、Shared File Systems サービス (manila) にテクノロジープレビュー機能が追加されています。この機能には Red Hat Ceph Storage 4.1 が必要です。

3.1.4. リベース: バグ修正および機能拡張

以下の項目は、今回リリースされた Red Hat OpenStack Platform に含まれるバグ修正および機能拡張のリベースです。

BZ#1738449
collectd 5.11 にはバグ修正および新しいプラグインが含まれます。詳細は、https://github.com/collectd/collectd/releases を参照してください。

3.1.5. リリースノート

本項では、Red Hat OpenStack Platform の注目すべき変更点や推奨プラクティスなど、今回のリリースに関する重要な情報を記載しています。お使いのデプロイメントに最大限の効果をもたらすために、以下の情報を考慮する必要があります。

BZ#1225775
Image サービス (glance) は、Ceph RBD ドライバーを使用したマルチストアをサポートするようになりました。
BZ#1546996
今回のリリースで、networking-ovn が neutron QoS API を使用した QoS 帯域幅制限および DSCP マークングルールをサポートするようになりました。
BZ#1654408

glance イメージの変換メソッドとして、glance-direct はデフォルトでは有効ではありません。この機能を有効にするには、glance-api.conf ファイルの DEFAULT セクションで、enabled_import_methods[glaince-direct,web-download] または [glaince-direct] に設定します。

glance-direct インポートメソッドを使用する場合、Image サービス (glance) にはステージングエリアが必要です。glance-api.conf ファイルの DEFAULT セクションで、node_staging_uri オプションを file://<absolute-directory-path> に設定します。このパスは、すべての Image サービス API ノードからアクセス可能な共有ファイルシステム上になければなりません。

BZ#1700402
director は、Block Storage サービスをアクティブ/アクティブモードでデプロイできるようになりました。このデプロイメントシナリオは、エッジサイトのユースケースでのみサポートされます。
BZ#1710465

Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) 13 DCN から RHOSP 16.1 DCN にアップグレードする場合、単一スタックの RHOSP 13 デプロイメントからマルチスタックの RHOSP 16.1 デプロイメントに移行することはできません。RHOSP 13 スタックは、RHOSP 16.1 にアップグレードした後も引き続き Orchestration サービス (heat) の単一スタックとして管理されます。

RHOSP 16.1 にアップグレードした後に、新たな DCN サイトを新規スタックとしてデプロイすることができます。詳細は、RHOSP 16.1 DCN のマルチスタックに関するドキュメントを参照してください。

BZ#1758416
Red Hat OpenStack Platform 16.1 では、Image サービス (glance) を使用して、1 つのコマンドで既存のイメージデータを複数のストアにコピーすることができます。これにより、オペレーターが手動でデータをコピーして、イメージの場所を更新する必要がなくなりました。
BZ#1758420
Red Hat OpenStack Platform 16.1 では、Image サービス (glance) を使用して、1 つのコマンドで既存のイメージデータを複数のストアにコピーすることができます。これにより、オペレーターが手動でデータをコピーして、イメージの場所を更新する必要がなくなりました。
BZ#1784640
今回の更新以前は、Red Hat Ceph Storage (RHCS) のデプロイメント時に、Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) director が必要な FSID を ceph-ansible に渡して CephClusterFSID を生成する際に、Python uuid1() 関数が使用されていました。今回の更新により、director は Python uuid4() 関数を使用して、よりランダムな UUID を生成するようになりました。
BZ#1790756
今回のリリースで、IPv6 が CephFS NFS ドライバーで機能するように、Shared File Systems サービス (manila) に新たな機能が追加されています。この機能には Red Hat Ceph Storage 4.1 が必要です。
BZ#1808583

Red Hat OpenStack Platform 16.1 では、以下のように PowerMax ドライバーが更新されています。

機能の更新:

  • PowerMax ドライバー: Unisphere のストレージグループ/配列タグ付けのサポート
  • PowerMax ドライバー: 短いホスト名およびポートグループ名の上書き
  • PowerMax ドライバー: SRDF の機能拡張
  • PowerMax ドライバー: 複数レプリケーションのサポート

    バグ修正:

  • PowerMax ドライバー: デバッグメタデータの修正
  • PowerMax ドライバー: ボリュームグループ削除の失敗
  • PowerMax ドライバー: 最低 Unisphere バージョン 9.1.0.5 の設定
  • PowerMax ドライバー: 非管理スナップショット削除の修正
  • PowerMax ドライバー: RDF snapvx ターゲット消去の修正
  • PowerMax ドライバー: 管理可能ボリューム取得の修正
  • PowerMax ドライバー: ボリューム拡張情報の出力
  • PowerMax ドライバー: レガシーボリュームの欠如
  • PowerMax ドライバー: 使用中のレプリカ済みモードへの種別変更禁止
  • PowerMax ドライバー: レプリケーション配列シリアル番号の確認
  • PowerMax ドライバー: 複数レプリケーションのサポート
  • PowerMax ドライバー: シングルアンダースコアの更新
  • PowerMax ドライバー: SRDF レプリケーションの修正
  • PowerMax ドライバー: レプリケーションメタデータの修正
  • PowerMax ドライバー: レプリケーションデバイスの制限
  • PowerMax ドライバー: グループのデフォルトボリューム種別の許可
  • PowerMax ドライバー: バージョン比較の修正
  • PowerMax ドライバー: RepConfig ログの接続解除および種別変更時リモートボリュームへの名称変更の修正
  • PowerMax ドライバー: エミュレーション種別ボリューム管理の確認
  • PowerMax ドライバー: ボリュームが含まれるグループの削除
  • PowerMax ドライバー: PowerMax プールの修正
  • PowerMax ドライバー: RDF ステータスの検証
  • PowerMax ドライバー: 同時ライブマイグレーションの失敗
  • PowerMax ドライバー: ライブマイグレーション時ストレージグループからのレプリケーション可能ボリュームの削除
  • PowerMax ドライバー: U4P フェイルオーバー時例外ロックの非リリース
  • PowerMax ドライバー: 圧縮変更に関するバグの修正
BZ#1810045
Shared File Systems サービス (manila) はネイティブ CephFS ドライバーを完全にサポートするようになりました。このドライバーは以前はテクニカルプレビューのステータスでしたが、完全にサポートされるようになりました。
BZ#1846039

sg-bridge コンテナーは、sg-bridge RPM を使用して sg-core の AMQP1/unix 間のソケットインターフェイスを提供します。どちらのコンポーネントも Service Telemetry Framework の一部です。

これは、sg-bridge コンポーネントの初期リリースです。

BZ#1852084
Red Hat OpenStack Platform 16.1 では、VXFlexOS ボリュームバックエンド用に tripleo-heat-templates がサポートされます。
BZ#1852087
Red Hat OpenStack Platform 16.1 では、SC Cinder バックエンドがサポートされます。SC Cinder バックエンドは iSCSI ドライバーと FC ドライバーの両方をサポートするようになり、複数のバックエンドにも対応します。CinderScBackendName パラメーターを使用してバックエンドをリスト表示し、CinderScMultiConfig パラメーターを使用して各バックエンドのパラメーター値を指定することができます。設定ファイルの例については、environments/cinder-droidmc-sc-config.yaml を参照してください。
BZ#1855096
NetApp Back End Guide for the Shared File System Service は、Red Hat OpenStack Platform の製品ドキュメントから削除されています。このコンテンツは、NetApp の OpenStack ドキュメントスイート Deploying NetApp ONTAP Manila driver in a Red Hat OpenStack Platform 16 に掲載されています。
BZ#1858352
Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) 13 と FileStore が設定された Red Hat Ceph Storage (RHCS) 3 の組み合わせから RHOSP 16.1 と RHCS 4 の組み合わせにアップグレードする場合、アップグレード後に BlueStore に移行することはできません。修正が利用可能になるまで、FileStore で RHCS 4 を実行することができます。詳細は、BZ#1854973 を参照してください。
BZ#1858938

sg-bridge および sg-core コンテナーイメージは、Service Telemetry Framework に collectd メトリックのの新しいデータパスを提供します。

sg-bridge コンポーネントは AMQP1/unix 間のソケット変換を sg-core に提供します。その結果、従来の Smart Gateway コンポーネントに比べて 500% パフォーマンスが向上します。

これは、sg-bridge および sg-core コンテナーイメージコンポーネントの初期リリースです。

注記

従来の Smart Gateway は、これまでどおり Ceilometer メトリック、Ceilometer イベント、および collectd イベントのデータパスです。

3.1.6. 既知の問題

現時点における Red Hat OpenStack Platform の既知の問題は以下のとおりです。

BZ#1508449

OVN は、直接コンピュートノード上で ovn-controller を使用して openflow コントローラーとして DHCP を提供します。ただし、SR-IOV インスタンスは VF/PF を介して直接ネットワークにアタッチされます。したがって、SR-IOV インスタンスは DHCP の応答を受け取ることができません。

回避策: OS::TripleO::Services::NeutronDhcpAgentOS::TripleO::Services::NeutronDhcpAgent: deployment/neutron/neutron-dhcp-container-puppet.yaml に変更します。

BZ#1574431
現時点で、クォータコマンドは Block Storage サービス (cinder) では予想通りに機能しません。Block Storage CLI を使用すると、クォータエントリーを正常に作成することができ、CLI は有効なプロジェクト ID かどうかを確認しません。有効なプロジェクト ID を指定せずに CLI により作成されるクォータエントリーは、無効なデータが含まれるダミーレコードです。この問題が修正されるまで、CLI ユーザーであれば、クォータエントリーの作成時に有効なプロジェクト ID を指定し、Block Storage にダミーレコードがないか監視する必要があります。
BZ#1797047
Shared File Systems サービス (manila) の access-list 機能には、Red Hat Ceph Storage (RHCS) 4.1 以降が必要です。RHCS 4.0 のパッケージングには問題があり、RHCS 4.0 で Shared File Systems サービスの access-list を使用することができません。ファイル共有の作成を使用することはできますが、access-list がないとファイル共有を使用することができません。したがって、RHCS 4.0 を使用するお客様は、NFS バックエンドに CephFS を使用した Shared File Systems サービスを使用することができません。詳細は、https://bugzilla.redhat.com/show_bug.cgi?id=1797075 を参照してください。
BZ#1828889
OVN メカニズムドライバーが Networking サービス (neutron) データベースを使用せず、代わりに OVN データベースに依存するという既知の問題があります。その結果、OVN 外であるため、SR-IOV エージェントは Networking サービスデータベースに登録されます。現在、この問題に対する回避策はありません。
BZ#1837316

Red Hat OpenStack Platform Load-balancing サービス (octavia) インスタンス (amphora) の keepalived インスタンスが、異常な状態で終了して UDP トラフィックを中断する可能性があります。この問題の原因は、UDP ヘルスモニターのタイムアウト値が短すぎることです。

回避策: 新しいタイムアウト値として 2 秒を超える値を指定します (例: $ openstack loadbalancer healthmonitor set --timeout 3 <heath_monitor_id>)。

詳細は、コマンドラインインターフェイスの参考ドキュメントで loadbalancer healthmonitor を検索してください。

BZ#1840640

16.0 から 16.1 に更新する際に、Orchestration サービス (heat) の TLS 定義が不完全で、更新に失敗します。

この失敗を防ぐには、パラメーターおよび値を InternalTLSCAFile: '' と設定する必要があります。

BZ#1845091

パブリック TLS または TLS-Everywhere が使用されている場合、16.0 から 16.1 への更新に失敗する既知の問題があります。

パラメーター InternalTLSCAFile は、オーバークラウドインスタンスの CA 証明書バンドルの場所を定義します。このパラメーターが正しく設定されていないと、アップグレードおよび更新に失敗します。新規デプロイメントでは、heat がこのパラメーターを正しく設定しますが、古い heat テンプレートを使用するデプロイメントをアップグレードする場合、デフォルト値が正しくない可能性があります。

回避策: アンダークラウドがデフォルトのトラストストアの証明書を使用するように、InternalTLSCAFile パラメーターを空の文字列 '' に設定します。

BZ#1846557

RHOSP 13 から RHOSP 16.1 にアップグレードする際に、既知の問題があります。HostnameFormatDefault の値が %stackname%-compute-%index% から %stackname%-novacompute-%index% に変更されています。このデフォルト値の変更により、サービスエントリーが重複し、さらにライブマイグレーション等の操作に影響を及ぼす可能性があります。

回避策: RHOSP 13 から RHOSP 16.1 にアップグレードする場合、HostnameFormatDefault の値を上書きして以前のデフォルト値を設定し、以前のホスト名の形式が維持されるようにしなければなりません。RHOSP 15 または RHOSP 16.0 からアップグレードする場合は、特別な対応は必要ありません。

BZ#1847463

RHOSP 16.1 では、tripleo-ansible-inventory の出力形式が変更されました。これにより、generate-inventory ステップで失敗します。

回避策: インベントリーを手動で作成します。

注記

RHOSP 16.1 では ML2/OVS から ML2/OVN に移行することはできません。

BZ#1848180

アンダークラウドが外部の (パブリック) エンドポイントに接続して初期リソースおよびプロジェクトを作成する際に、デプロイメント時に heat パラメーター InternalTLSCAFile が使用されるという既知の問題があります。内部インターフェイスとパブリックインターフェイスの証明書が異なる認証局 (CA) からの証明書である場合、デプロイメントに失敗します。アンダークラウドが keystone パブリックインターフェイスへの接続に失敗するか、内部インターフェイスが不適切な設定を受け取ります。

IPA サーバーは内部インターフェイスを提供するが、パブリックインターフェイスがオペレーターの提供する証明書を持つ場合に、このシナリオは TLS Everywhere が設定されたデプロイメントに影響を及ぼします。また、既存のパブリック証明書が設定されたデプロイメントが TLS Everywhere の再デプロイおよび設定を試みるブラウンフィールドデプロイメントも阻害されます。

現在、この問題に対する回避策はありません。

BZ#1848462
現在、ML2/OVS および DVR の設定では、Open vSwitch (OVS) は ICMPv6 トラフィックを不適切にルーティングするため、テナントネットワークでネットワークの障害が発生します。現時点では、この問題に対する回避策はありません。お使いのクラウドが IPv6 に大きく依存し、ICMP トラフィックがブロックされることで問題が生じる可能性のある場合は (ping 等)、この問題が修正されるまで RHOSP 16.1 に更新しないでください。
BZ#1849235
UpgradeLevelNovaCompute パラメーターを '' に設定しない場合、RHOSP 13 から RHOSP 16 にアップグレードするとライブマイグレーションを行うことができません。
BZ#1850192

以下の条件により、Block Storage サービス (cinder) には既知の問題があります。

  • Red Hat OpenStack Platform 16.1 では、DCN/エッジサイトで cinder-volume サービスをアクティブ/アクティブ (A/A) モードで実行する設定がサポートされます。コントロールプレーンは、引き続き Pacemaker 下でアクティブ/パッシブで実行されます。
  • A/A で実行する際に、cinder はそのロックマネージャーに tripleo etcd サービスを使用します。
  • デプロイメントに TLS-everywhere (TLS-e) が設定される場合、cinder と etcd 間の内部 API トラフィックおよび etcd ノード内トラフィックは TLS を使用する必要があります。

    RHOSP 16.1 は Block Storage サービスおよび etcd と TLS の組み合わせをサポートしますが、TLS-e をサポートしません。ただし、TLS-e を設定して有効にした場合でも、TLS を使用しないように etcd を設定することができます。その結果、TLS は etcd トラフィックを除きすべてに適用されます。

  • TLS-Everywhere は、Block Storage サービス内のトラフィックしか保護しません。Block Storage サービスと etcd 間のトラフィック、および etcd ノード内トラフィックは保護されません。
  • トラフィックは、Block Storage サービスが分散ロックマネージャー (DLM) に etcd を使用するケースに限定されます。このトラフィックには、Block Storage サービスのオブジェクト ID (ボリューム ID およびスナップショット ID 等) への参照は含まれますが、ユーザーまたはテナントの認証情報は含まれません。
BZ#1852541

Object Storage サービス (swift) には既知の問題があります。事前にデプロイされたノードを使用する場合、/var/log/containers/stdouts/swift_rsync.log に以下のエラーメッセージが記録される場合があります。

failed to create pid file /var/run/rsyncd.pid: File exists

回避策: 事前にデプロイされているすべてのコントローラーノードで以下のコマンドを入力します。

for d in $(podman inspect swift_rsync | jq '.[].GraphDriver.Data.UpperDir') /var/lib/config-data/puppet-generated/swift; do sed -i -e '/pid file/d' $d/etc/rsyncd.conf; done

BZ#1852801

python3-tripleoclient を更新またはアップグレードすると、Ansible は更新またはアップグレードを受け取らず、Ansible または ceph-ansible のタスクが失敗します。

更新またはアップグレードする際は、Playbook タスクが正常に実行されるように Ansible も更新を受け取るようにしてください。

BZ#1854334

ovn-controller が生成するパケットに対する OVN フィルターには既知の問題があります。OVN の ACL 処理を受信するルーター広告は、このトラフィックを許可する明示的な ACL ルールがない場合にドロップされます。

回避策: 以下のコマンドを入力してセキュリティールールを作成します。

openstack security group rule create --ethertype IPv6 --protocol icmp --icmp-type 134 <SECURITY_GROUP>

BZ#1855423, BZ#1856901

OVS OFFLOAD デプロイメント時の VF LAG モード、SRIOV Switchdev モードの Mellanox ConnectX-5 アダプターカードには、いくつか既知の制限事項があります。

Mellanox ConnectX-5 アダプターカードを OVS OFFLOAD デプロイメント時の Virtual Function (VF) リンクアグリゲーショングループ (LAG) 設定、SRIOV Switchdev モードで使用した場合、以下に示す既知の問題および制限事項に当面する可能性があります。

  • いずれかの Physical Function (PF) の少なくとも 1 つの VF が仮想マシン (VM) にバインドまたは割り当てられている場合、Single-Root Input/Output Virtualization (SR-IOV) を無効にしようとしたり、ifdown および ip link 等の機能を使用して PF のバインドを解除したりすると、内部ファームウェアエラーが発生します。

    回避策: それらのアクションを実行する前に VF のバインドまたは割り当てを解除します。すべての仮想マシンをシャットダウンして割り当てを解除します。OVS から VF LAG BOND インターフェイスを削除します。設定されたそれぞれの VF のバインドを解除します: # echo <VF PCIe BDF> > /sys/bus/pci/drivers/mlx5_core/unbindそれぞれの PF の SR-IOV を無効にします: # echo 0 > /sys/class/net/<PF> /device/sriov_numvfs

  • mstconfig ツールを使用してファームウェア設定で定義した NUM_OF_VFS パラメーターの値が 64 よりも大きい場合、OVS OFFLOAD デプロイ時の VF LAG モード、SRIOV switchdev モードはサポートされません。現在、使用可能な回避策はありません。
BZ#1856999

dashboard_protocol パラメーターがヒートテンプレートから不適切に削除されたため、現在 Ceph Dashboard は TLS Everywhere のフレームワークでは機能しません。その結果、HAproxy の起動時にバックエンドが表示されません。

一時的なソリューションとしては、Dashboard_protocol パラメーターが含まれる新しい環境ファイルを作成し、-e オプションを使用してその環境ファイルをオーバークラウドデプロイメントに追加します。

parameter_defaults:
  CephAnsibleExtraConfig:
    dashboard_protocol: 'https'

このソリューションにより、ceph-ansible のバグが生じます。詳細は、BZ#1860815 を参照してください。

BZ#1859702

強制的なシャットダウン後に、Ceph コンテナーがシステムのリブート時に自動的に起動しないという既知の問題があります。

回避策: podman rm コマンドを使用して、古いコンテナー ID を手動で削除します。詳細は、https://bugzilla.redhat.com/show_bug.cgi?id=1858865#c2 を参照してください。

BZ#1861363
OSP 16.0 で、ピニングされたインスタンスのライブマイグレーションが完全にサポートされるようになりました。この機能のバグにより、リアルタイム CPU ポリシーが設定され複数のリアルタイム CPU を持つインスタンスを正常に移行することができません。したがって、リアルタイムインスタンスのライブマイグレーションを行うことができません。現在、回避策はありません。
BZ#1861370

ゲスト仮想マシン内で realtime-virtual-host tuned プロファイルを有効にすると、スループットが低下し、予測不可能なパフォーマンスを示すという既知の問題があります。ovs-dpdk PMD は、ハウスキーピング用の CPU に不適切に固定されます。

回避策: ゲスト仮想マシン内で cpu-partitioning tuned プロファイルを使用し、tuned.conf ファイルを更新するデプロイメント後のスクリプトを作成し、ノードをリブートしてください。

ps_blacklist=ksoftirqd.*;rcuc.*;rcub.*;ktimersoftd.*;.*pmd.*;.*PMD.*;^DPDK;.*qemu-kvm.*
BZ#1980829

Red Hat OpenStack Platform(RHOSP)13 から RHOSP 16.1 への Fast Forward Upgrade(FFU) 中に、hugepages パラメーターの値などの TRIPLEO_HEAT_TEMPLATE_KERNEL_ARGS を変更すると、カーネル引数のエントリーが重複しているため、アップグレードが失敗します。

FFU 中にカーネル引数を変更することは回避してください。

回避策: RHOSP 16.1 では、通常 /usr/share/ansible/roles/tripleo-kernel/tasks/kernelargs.yml で、カーネル引数を手動で変更することができます。

3.1.7. 削除された機能

BZ#1832405
今回リリースされた Red Hat OpenStack Platform では、Red Hat Ceph Storage クラスターの管理者キーリングシークレットをカスタマイズできなくなりました。その代わりに、初期のデプロイメント時に管理者キーリングシークレットが無作為に生成されます。