19.4. レイヤー 3 高可用性 (HA) におけるプロジェクトの留意事項

Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) Networking サービスレイヤー 3 (L3) 高可用性 (HA) 設定はバックエンドで行われており、プロジェクトがそれを認識することはありません。通常通り、プロジェクトは仮想ルーターの作成/管理を続けることができます。ただし、L3 HA の実装を設計する場合に留意すべき制限事項があります。

  • L3 HA がサポートする仮想ルーターの数は、プロジェクトごとに最大で 255 個です。
  • 内部の VRRP メッセージは、個別の内部ネットワーク内でトランスポートされ、プロジェクトごとに自動的にこれらのメッセージが作成されます。このプロセスは、ユーザーが意識すること無く行われます。
  • 高可用性 (HA) ルーターを ML2/OVS に実装する場合、それぞれの L3 エージェントは haproxy および neutron-keepalived-state-change-monitor プロセスをルーターごとに生成します。各プロセスは約 20 MB のメモリーを消費します。デフォルトでは、各 HA ルーターは 3 つの L3 エージェントにあり、各ノードのリソースを消費します。したがって、RHOSP ネットワークのサイジング時に、実装予定の HA ルーターの数をサポートするのに十分なメモリーが割り当てられているようにしてください。