2.2. NFV ETSI のアーキテクチャーおよびコンポーネント

140 OpenStack NFV 製品ガイドの更新 0221 参照アーキテクチャー OVN

通常、ネットワーク機能仮想化 (NFV) プラットフォームには、以下のコンポーネントが含まれます。

  • 仮想ネットワーク機能 (VNF): ルーター、ファイアウォール、ロードバランサー、ブロードバンドのゲートウェイ、モバイルパケットのプロセッサー、サービス提供ノード、シグナリング、位置情報サービスなどのネットワーク機能のソフトウェア実装。
  • ネットワーク機能仮想化インフラストラクチャー (NFVi): インフラストラクチャーを設定する物理リソース (コンピュート、ストレージ、ネットワーク) および仮想化層。このネットワークには、仮想マシン間およびホスト全体でパケットを転送するためのデータパスが含まれます。これにより、基盤のハードウェアの情報を考慮せずに VNF をインストールできます。NFVi は、NFV スタックの基盤を形成します。NFVi は、マルチテナントをサポートし、Virtual Infrastructure Manager (VIM) で管理されます。Enhanced Platform Awareness (EPA) は低レベルの CPU および NIC アクセラレーション機能を VNF に公開し、仮想マシンのパケット転送のパフォーマンス (スループット、レイテンシー、ジッター) を向上させます。
  • NFV Management and Orchestration (MANO): VNF のライフサイクル全体で必要とされる全サービス管理タスクにフォーカスする管理およびオーケストレーション層。MANO の主要な目的は、オペレーターが顧客に提供するネットワーク機能のサービス定義、自動化、エラーの相関関係、監視、ライフサイクル管理を物理インフラストラクチャーから切り離せるようにすることです。このような切り離しを行うには、Virtual Network Function Manager (VNFM) が提供する管理層が追加で必要になります。VNFM は、直接対話するか、VFN ベンダーが提供する Element Management System (EMS) を使用して、仮想マシンのライフサイクルや VNF を管理します。MANO が定義するコンポーネントでもう 1 つ重要なのは、NFVO として知られるオーケストレーターです。NFVO は、最上部のオペレーション/ビジネスサポートシステム (OSS/BSS) や、最下部の VNFM など、さまざまなデータベースやシステムにインターフェイスを提供します。NFVO は、顧客向けの新規サービスを構築する場合、VNFM に対して VNF のインスタンス化をトリガーするよう頼みます (これにより、複数の仮想マシンが作成される場合があります)。
  • オペレーション/ビジネスサポートシステム (OSS/BSS: Operations/Business Support System): オペレーションサポートや請求など必要不可欠なビジネス機能アプリケーションを提供します。OSS/BSS は、NFV に適応する必要があり、レガシーシステムと新規の MANO コンポーネントを統合しています。BSS システムは、サービスサブスクリプションをベースにポリシーを設定して、レポートと請求を管理します。
  • システム管理、自動化、ライフサイクル管理: システム管理、インフラストラクチャーコンポーネントの自動化、および NFVi プラットフォームのライフサイクルを管理します。