第4章 オーバークラウドの更新

アンダークラウドを更新した後、オーバークラウドとコンテナーイメージの準備コマンドを実行し、ノードを更新し、オーバークラウドの更新収束コマンドを実行してオーバークラウドを更新できます。コントロールプレーン API は、マイナー更新中もすべて利用できます。

前提条件

  • アンダークラウドが最新バージョンに更新されていること

4.1. オーバークラウドの更新準備タスクの実施

更新プロセスに向けてオーバークラウドを準備するには、openstack overcloud update prepare のコマンドを実行して、以下のタスクを実施します。

  • オーバークラウドのプランを OpenStack Platform 16.1 に更新する。
  • 更新に向けてノードを準備する

前提条件

  • Ceph のサブスクリプションを使用し、Ceph ストレージノード用に overcloud-minimal イメージを使用するように director を設定している場合、roles_data.yaml ロール定義ファイルで rhsm_enforce パラメーターが False に設定されていることを確認する。
  • カスタム NIC テンプレートをレンダリングした場合は、オーバークラウドのバージョンとの非互換性を回避するために、openstack-tripleo-heat-templates コレクションの更新バージョンでテンプレートを再生成する必要があります。カスタム NIC テンプレートの詳細は、オーバークラウドの高度なカスタマイズ ガイドの カスタマイズのためのデフォルトのネットワークインターフェイステンプレートのレンダリング を参照してください。

手順

  1. stackrc ファイルを取得します。

    $ source ~/stackrc
  2. 更新準備コマンドを実行します。

    $ openstack overcloud update prepare \
        --templates \
        --stack <stack_name> \
        -r <roles_data_file> \
        -n <network_data_file> \
        -e <environment_file> \
        -e <environment_file> \
        …​

    以下のオプションの中で、お使いの環境に適切なオプションを追加します。

    • オーバークラウドスタックの名前がデフォルトの名前 overcloud とは異なる場合は、更新の準備コマンドに --stack オプションを追加し、<stack_name> を実際のスタック名に置き換えます。
    • 専用のカスタムロールを使用する場合は、カスタムロール (<roles_data>) ファイル を追加します (-r)。
    • カスタムネットワークを使用する場合は、コンポーザブルネットワーク (_<network_data>) ファイル _ を追加します (-n)。
    • 高可用性クラスターをデプロイする場合は、更新の準備コマンドに --ntp-server オプションを追加するか、環境ファイルに NtpServer パラメーターおよび値を追加します。
    • すべてのカスタム設定環境ファイル (-e)
  3. 更新の準備が完了するまで待ちます。