1.3. ロングライフリリースのアップグレードパス

Red Hat では、お使いの環境を次のロングライフリリースにアップグレードするためのオプションを 2 つ提供しています。

インプレースアップグレード
既存の環境でサービスのアップグレードを実施します。本ガイドでは、主にこのオプションを中心に説明します。
並列移行
新しい Red Hat OpenStack Platform 16.1 環境を作成し、ワークロードを現在の環境から新しい環境に移行します。Red Hat OpenStack Platform の並列移行についての詳しい情報は、Red Hat Global Professional Services にお問い合わせください。
重要

以下の表に示す時間は内部テストに基づく最短の推定値であり、すべての実稼働環境には適用されない可能性があります。たとえば、ハードウェアのスペックが低い場合やブート時間が長い場合は、これらの時間に余裕を持たせてください。各タスクのアップグレード時間を正確に測定するには、実稼働環境と類似したハードウェアを持つテスト環境でこれらの手順を実施してください。

表1.1 アップグレードパスの影響と時間

 インプレースアップグレード並列移行

アンダークラウドのアップグレード時間

それぞれの主要な操作の推定時間は以下のとおりです。

  • Leapp アップグレードコマンド: 30 分間
  • Leapp リブート: 30 分間
  • director のアップグレード: 40 分間

なし。既存のアンダークラウドに加えて、新しいアンダークラウドを作成します。

オーバークラウドコントロールプレーンのアップグレード時間

コントローラーノードごとの推定時間は以下のとおりです。

  • Leapp アップグレードおよびリブート: 60 分間
  • サービスのアップグレード: 60 分間

なし。既存のコントロールプレーンに加えて、新しいコントロールプレーンを作成します。

コントロールプレーンの機能停止時間

ブートストラップコントローラーノードのサービスアップグレード時間: 約 60 分間

なし。ワークロードの移行中、両方のオーバークラウドは稼動状態にあります。

コントロールプレーンの機能停止による影響

機能停止時間中 OpenStack の操作を行うことはできません。

機能停止時間はありません。

オーバークラウドデータプレーンのアップグレード時間

コンピュートノードおよび Ceph Storage ノードごとの推定時間は以下のとおりです。

  • Leapp アップグレードおよびリブート: 60 分間
  • サービスのアップグレード: 30 分間

なし。既存のデータプレーンに加えて、新しいデータプレーンを作成します。

データプレーンの機能停止時間

ノード間のワークロードの移行により、機能停止時間は最小限に抑えられます。

オーバークラウド間のワークロードの移行により、機能停止時間は最小限に抑えられます。

追加ハードウェアに関する要件

追加のハードウェアは必要ありません。

新しいアンダークラウドおよびオーバークラウドを作成するために、追加のハードウェアが必要です。