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9.5. コントロールプレーンのネットワークの設定

事前にプロビジョニングされたオーバークラウドノードは、標準の HTTP 要求を使用して director からメタデータを取得します。これは、オーバークラウドノードでは以下のいずれかに対して L3 アクセスが必要であることを意味します。

  • director のコントロールプレーンネットワーク。これは、undercloud.conf ファイルの network_cidr パラメーターで定義するサブネットです。オーバークラウドノードには、このサブネットへの直接アクセスまたはルーティング可能なアクセスのいずれかが必要です。
  • undercloud.conf ファイルの undercloud_public_host パラメーターで指定する director のパブリック API エンドポイント。コントロールプレーンへの L3 ルートがない場合や、SSL/TLS 通信を使用する場合に、このオプションを利用することができます。パブリック API エンドポイントを使用するオーバークラウドノードの設定についての詳細は、「事前にプロビジョニングされたノードへの別ネットワークの使用」を参照してください。

director は、コントロールプレーンネットワークを使用して標準のオーバークラウドを管理、設定します。事前にプロビジョニングされたノードを使用したオーバークラウドの場合には、director と事前にプロビジョニングされたノード間の通信に対応するために、ネットワーク設定を変更しなければならない場合があります。

ネットワーク分離の使用

ネットワーク分離を使用することで、サービスをグループ化してコントロールプレーンなど特定のネットワークを使用することができます。『オーバークラウドの高度なカスタマイズ』には、ネットワーク分離の設定が複数記載されています。コントロールプレーン上のノードに特定の IP アドレスを定義することも可能です。ネットワーク分離や予測可能なノード配置方法の策定に関する詳しい情報は、『オーバークラウドの高度なカスタマイズ』の以下のセクションを参照してください。

注記

ネットワーク分離を使用する場合には、NIC テンプレートに、アンダークラウドのアクセスに使用する NIC を含めないようにしてください。これらのテンプレートにより NIC が再構成され、デプロイメント時に接続性や設定の問題が発生する可能性があります。

IP アドレスの割り当て

ネットワーク分離を使用しない場合には、単一のコントロールプレーンを使用して全サービスを管理することができます。これには、各ノード上のコントロールプレーンの NIC を手動で設定して、コントロールプレーンネットワークの範囲内の IP アドレスを使用するようにする必要があります。director のプロビジョニングネットワークをコントロールプレーンとして使用する場合には、選択したオーバークラウドの IP アドレスが、プロビジョニング (dhcp_start および dhcp_end) とイントロスペクション (inspection_iprange) 両方の DHCP 範囲外になるようにしてください。

標準のオーバークラウド作成中には、director は OpenStack Networking (neutron) ポートを作成し、プロビジョニング/コントロールプレーンネットワークのオーバークラウドノードに IP アドレスを自動的に割り当てます。ただし、これにより、各ノードに手動で設定する IP アドレスとは異なるアドレスを director が割り当ててしまう可能性があります。このような場合には、予測可能な IP アドレス割り当て方法を使用して、director がコントロールプレーン上で事前にプロビジョニングされた IP の割り当てを強制的に使用するようにしてください。

たとえば、予測可能な IP アドレス設定を実装するために、以下の IP アドレスを割り当てた環境ファイル ctlplane-assignments.yaml を使用することができます。

resource_registry:
  OS::TripleO::DeployedServer::ControlPlanePort: /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/deployed-server/deployed-neutron-port.yaml

parameter_defaults:
  DeployedServerPortMap:
    controller-0-ctlplane:
      fixed_ips:
        - ip_address: 192.168.24.2
      subnets:
        - cidr: 192.168.24.0/24
      network:
        tags:
          192.168.24.0/24
    compute-0-ctlplane:
      fixed_ips:
        - ip_address: 192.168.24.3
      subnets:
        - cidr: 192.168.24.0/24
      network:
        tags:
          - 192.168.24.0/24

この例では、OS::TripleO::DeployedServer::ControlPlanePort リソースはパラメーターセットを director に渡して、事前にプロビジョニングされたノードの IP 割り当てを定義します。DeployedServerPortMap パラメーターを使用して、各オーバークラウドノードに対応する IP アドレスおよびサブネット CIDR を定義します。マッピングにより、以下の属性が定義されます。

  1. 割り当ての名前。形式は <node_hostname>-<network> です。ここで、<node_hostname> の値はノードの短縮ホスト名で、<network> はネットワークの小文字を使った名前です。たとえば、controller-0.example.com であれば controller-0-ctlplane となり、compute-0.example.com の場合は compute-0-ctlplane となります。
  2. 以下のパラメーターパターンを使用する IP 割り当て

    • fixed_ips/ip_address: コントロールプレーンの固定 IP アドレスを定義します。複数の IP アドレスを定義する場合には、複数の ip_address パラメーターを一覧で指定してください。
    • subnets/cidr: サブネットの CIDR 値を定義します。

本章のこの後のセクションで、作成された環境ファイル (ctlplane-assignments.yaml) を openstack overcloud deploy コマンドの一部として使用します。