第29章 アンダークラウドおよびオーバークラウドサービスについてのヒント

本項では、アンダークラウド上の特定の OpenStack サービスのチューニングと管理についてアドバイスを行います。

29.1. デプロイメントパフォーマンスのチューニング

Red Hat OpenStack Platform director は、OpenStack Orchestration (heat) を使用してメインのデプロイメントおよびプロビジョニング機能を実施します。heat は一連のワーカーを使用してデプロイメントタスクを実行します。デフォルトのワーカー数を計算するには、director の heat 設定ではアンダークラウドの合計 CPU スレッド数を 2 で割ります。ここでは、スレッド数とは CPU コア数にハイパースレッディングの値を掛けたものを指します。たとえば、アンダークラウドの CPU スレッド数が 16 の場合には、デフォルトでは heat により 8 つのワーカーが提供されます。デフォルトでは、director の設定に最小および最大のワーカー数も適用されます。

サービス最小値最大値

OpenStack Orchestration (heat)

4

24

ただし、環境ファイルの HeatWorkers パラメーターを使用して、手動でワーカー数を設定することができます。

heat-workers.yaml

parameter_defaults:
  HeatWorkers: 16

undercloud.conf

custom_env_files: heat-workers.yaml