2.5. イメージの場所について

イメージは複数のサイトに存在できますが、それぞれのイメージは 1 つの UUID しか持ちません。イメージのメタデータには、各コピーの場所が含まれます。たとえば、2 つのエッジサイトに存在するイメージは、3 つの場所 (中央サイトおよび 2 つのエッジサイト) に単一の UUID として公開されます。

手順

  1. イメージのコピーが存在するサイトを表示します。

    $ glance image-show ID | grep "stores"
    
    | stores |  default_backend,dcn1,dcn2

    この例では、イメージは中央サイト (default_backend) ならびに 2 つのエッジサイト (dcn1 および dcn2) に存在します。

  2. あるいは、--include-stores オプションを指定して glance image-list コマンドを実行し、イメージが存在するサイトを表示することができます。

    $ glance image-list --include-stores
    
    | ID                                   | Name    | Stores
    
    | 2bd882e7-1da0-4078-97fe-f1bb81f61b00 | cirros | default_backend,dcn1,dcn2
  3. イメージの場所の属性をリスト表示し、それぞれの場所の詳細を表示します。

    $ openstack image show ID -c properties
    
    | properties |
    
    (--- cut ---)
    locations='[{'url': 'rbd://79b70c32-df46-4741-93c0-8118ae2ae284/images/2bd882e7-1da0-4078-97fe-f1bb81f61b00/snap', 'metadata': {'store': 'default_backend'}}, {'url': 'rbd://63df2767-8ddb-4e06-8186-8c155334f487/images/2bd882e7-1da0-4078-97fe-f1bb81f61b00/snap', 'metadata': {'store': 'dcn1'}}, {'url': 'rbd://1b324138-2ef9-4ef9-bd9e-aa7e6d6ead78/images/2bd882e7-1da0-4078-97fe-f1bb81f61b00/snap', 'metadata': {'store': 'dcn2'}}]',
    (--- cut --)

    イメージの属性には、各イメージの場所ごとに異なる Ceph RBD URI が表示されます。

    この例では、中央のイメージの場所の URI は以下のとおりです。

    rbd://79b70c32-df46-4741-93c0-8118ae2ae284/images/2bd882e7-1da0-4078-97fe-f1bb81f61b00/snap', 'metadata': {'store': 'default_backend'}}

    URI は以下のデータで設定されます。

    • 79b70c32-df46-4741-93c0-8118ae2ae284 は中央の Ceph FSID を表します。それぞれの Ceph クラスターは、固有の FSID を持ちます。
    • すべてのサイトのデフォルト値は images です。これは、イメージが保存される Ceph プールを表します。
    • 2bd882e7-1da0-4078-97fe-f1bb81f61b00 はイメージの UUID を表します。あるイメージの UUID は、場所に関係なく同一です。
    • メタデータには、この場所がマッピングする glance ストアが表示されます。この例では、中央のハブサイトである default_backend にマッピングします。