第12章 VLAN 対応のインスタンス

12.1. VLAN 対応インスタンスの概要

インスタンスは、単一の仮想 NIC を使用して、VLAN のタグが付いたトラフィックを送受信することができます。このことは、特に VLAN のタグが付いたトラフィックを想定する NFV アプリケーション (VNF) に役立ちます。単一の仮想 NIC で複数の顧客/サービスに対応することができるためです。

たとえば、プロジェクトのデータネットワークは VLAN またはトンネリング (VXLAN/GRE) の分割を使用できますが、インスタンスからは VLAN ID がタグ付けされたトラフィックが見えます。したがって、ネットワークパケットはネットワーク全体でタグ付けが必要な訳ではなく、インスタンスに注入される直前にタグ付けされます。

VLAN のタグが付いたトラフィックを実装するには、親ポートを作成して、新しいポートを既存の neutron ネットワークにアタッチします。新しいポートをアタッチすると、OpenStack Networking は作成した親ポートにトランク接続を追加します。次にサブポートを作成します。これらのサブポートは VLAN とインスタンスを接続し、トランクへの接続を確立することができます。インスタンスのオペレーティングシステム内で、サブポートに関連付けられた VLAN のトラフィックをタグ付けするサブインターフェースも作成する必要があります。