4.2. Ceph Object Gateway の有効化

Ceph Object Gateway (RGW) は、Ceph Storage クラスター内のオブジェクトストレージケイパビリティーへのインターフェースを使用してアプリケーションを提供します。RGW をデプロイする際には、デフォルトの Object Storage サービス (swift) を Ceph に置き換えることができます。詳細は、『Object Gateway Configuration and Administration Guide』を参照してください。

手順

デプロイメントで RGW を有効にするには、オーバークラウド作成時に以下の環境ファイルを呼び出します。

  • /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/ceph-ansible/ceph-rgw.yaml

詳細は、「「オーバークラウドデプロイメントの開始」」を参照してください。

デフォルトでは、Ceph Storage は OSD ごとに 250 の配置グループを許可します。RGW を有効にすると、Ceph Storage は RGW が必要とする追加プールを 6 つ作成します。新しいプールは以下の通りです。

  • .rgw.root
  • default.rgw.control
  • default.rgw.meta
  • default.rgw.log
  • default.rgw.buckets.index
  • default.rgw.buckets.data
注記

デプロイメントでは、default はプールが属するゾーンの名前に置き換えられます。

したがって、RGW を有効にする際には、新しいプールに対応するように CephPoolDefaultPgNum パラメーターを使用して、デフォルトの pg_num を必ず設定してください。Ceph プールの配置グループ数を計算する方法の詳細は、「異なる Ceph プールへのカスタムの属性の割り当て」を参照してください。

デフォルトの Object Storage サービスは、Ceph Object Gateway に直接置き換えられます。したがって、通常 swift を使用するその他すべてのサービスは、swift の代わりに Ceph Object Gateway をシームレスに使い始めることができます (追加設定は必要ありません)。

4.2.1. バックアップサービスで Ceph を使用する設定

Block Storage Backup サービス (cinder-backup) は、デフォルトでは無効になっています。Block Storage Backup サービスを有効にするには、以下の手順を実行します。

手順

オーバークラウドの作成時に、以下の環境ファイルを呼び出します。

  • /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/cinder-backup.yaml