第12章 メッセージキュー

メッセージキューサービスは、OpenStack でのプロセス間通信を容易にします。これは、以下のメッセージキューサービスのバックエンドを使用して行われます。

  • RabbitMQ: Red Hat OpenStack Platform はデフォルトで RabbitMQ を使用します。
  • Qpid

RabbitMQ と Qpid はいずれも Advanced Message Queuing Protocol (AMQP) フレームワークで、ピアツーピア通信用のメッセージキューを提供します。キューの実装は、通常、キューサーバーの集中的または分散プールとしてデプロイされます。

メッセージキューは、OpenStack デプロイメント全体にわたるコマンドおよび制御機能を効果的に容易化します。キューへのアクセスが許可されたら、それ以上の承認チェックは実行されません。キュー経由でアクセス可能なサービスは、実際のメッセージペイロード内のコンテキストおよびトークンを検証します。ただし、トークンは再使用でき、インフラストラクチャー内の他のサービスを承認できるため、トークンの有効期限に注意してください。

OpenStack は、メッセージ署名などのメッセージレベルの機密性をサポートしません。したがって、メッセージトランスポート自体をセキュア化し、認証する必要があります。高可用性 (HA) 設定には、キューツーキュー認証および暗号化を実行する必要があります。

12.1. メッセージングセキュリティー

本項では、OpenStack で使用される最も一般的な 3 つのメッセージキューソリューション(RabbitMQ および Qpid)に対するセキュリティー強化アプローチについて説明します。