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3.10. Red Hat OpenStack Platform 13 メンテナーンスリリース (2019 年 11 月 6 日)

本リリースノートには主に、今回リリースされた Red Hat OpenStack Platform のデプロイメント時に考慮すべきテクノロジープレビューの項目、推奨事項、既知の問題、非推奨になった機能について記載します。

3.10.1. 機能拡張

Red Hat OpenStack Platform の今回のリリースでは、以下の機能拡張が提供されています。

BZ#1561961

今回のリリースでは、PCI デバイスの NUMA アフィニティーポリシーがサポートされるようになりました。このポリシーは、[pci]alias の設定オプションの一部として設定することができます。以下のポリシーがサポートされます。

  • required
  • legacy
  • preferred

いずれの場合も、可能であれば、厳格な NUMA アフィニティーが提供されます。これらのポリシー間の主要な相違点は、どれだけの NUMA アフィニティーを破棄するとスケジューリングが失敗するかという点です。

これらのポリシーを使用して、デバイスごとまたはより具体的にするにはデバイスエイリアスごとに、NUMA アフィニティーをどの程度厳格にするかを設定できます。これは、リソース使用率を最大化するのに役立ちます。

PCI デバイスに preferred ポリシーを設定した場合、PCI デバイスの NUMA ノードとは異なる NUMA ノードしか利用できなければ、nova はそのノード上の CPU を使用するようになります。これにより、リソースの使用率が高くなりますが、それらのインスタンスのパフォーマンスは低減するというマイナス面があります。

BZ#1656292

今回の更新により、Red Hat OpenStack Platform 13 で NVIDIA vGPU GRID ドライバーを使用できるようになりました。Red Hat では、これらのドライバーが含まれるインストール環境を完全にサポートします。ただし、NVIDIA GPU および専用ドライバー周辺のサードパーティーアプリケーションのサポートは除外されます。

BZ#1684421

今回のリリースで、RBD 一時ディスクを持つコンピュートホストのサブセットをデプロイできるように、ロールごとに NovaEnableRbdBackend を設定できるようになりました。残りのホストは、引き続きデフォルトのローカル一時ディスクを使用します。

注記: 最高のパフォーマンスを得るためには、RBD 一時コンピュートホストにデプロイするイメージは RAW 形式に、ローカル一時コンピュートホストにデプロイするイメージは QCOW2 形式にする必要があります。

BZ#1726733

今回の更新以前は、デフォルトの amphora タイムアウトの値が実稼働環境には長すぎました。

今回の更新により、実稼働環境により適したデフォルト amphora タイムアウトの値になりました。新しい director パラメーターを使用して、デフォルト値を上書きすることもできます。

BZ#1731210

今回の機能拡張により、facter がバージョン 3 にアップグレードされました。これにより、多数のネットワークインターフェイスを持つシステムで更新をデプロイおよび実行する際のパフォーマンスが向上します。このバージョンの facter は fact のキャッシュに対応し、非常に高速に fact の一覧を生成することができます。

注記: facter バージョン 3 が実装された openstack-tripleo-heat-templates のバージョンを使用する場合、ホストシステムにデプロイする同じコンテナーで facter バージョン 3 を実行する必要があります。

BZ#1732220

今回の更新により、オーバークラウドのローカルホスト上で rabbitmq-management インターフェイスがデフォルトで有効化されるようになりました。したがって、管理 API を使用して rabbitmq の状態の監視およびクエリーを容易に行うことができます。

BZ#1733260

今回の更新で openstack-tripleo-common の機能が拡張されています。これにより、openstack overcloud generate fencing コマンドを実行して、staging-ovirt 電源管理ドライバーを使用する ironic ノード用に正しいフェンシング設定を作成することができます。これは、RHV にデプロイする仮想マシンに類似しています。

puppet-tripleo の機能も拡張され、RHV 上の仮想マシン用に pacemaker fence-rhevm stonith エージェントを正しく設定できるようになりました。

BZ#1746112

今回の更新により、オーバークラウドのロール名を数字で始めることができるようになりました (例: 10Controller99Compute)。

BZ#1762167

今回の機能拡張で、collectd コンテナーにプラグイン connectivity、mysql、ping、procevent、snmp-agent、および sysevent が追加されています。