6.2. 集中ログシステムのアーキテクチャーおよびコンポーネント
モニターリングツールは、クライアントが Red Hat OpenStack Platform (RHOSP) オーバークラウドノードにデプロイされる、クライアント/サーバーモデルを使用します。Fluentd サービスは、クライアント側の集中ロギング (CL) を提供します。すべての RHOSP サービスはログファイルを生成および更新します。これらのログファイルは、アクション、エラー、アラート、およびその他のイベントを記録します。OpenStack のような分散環境では、これらのログを一元的な場所に収集することで、デバッグおよび管理が簡素化されます。集中ロギングにより、OpenStack 環境全体にわたるログを 1 カ所で確認することができます。これらのログは、syslog や監査ログファイル等のオペレーティングシステム、RabbitMQ や MariaDB 等のインフラストラクチャーコンポーネント、および Identity や Compute 等の OpenStack サービスから収集されます。集中ロギングのツールチェーンは、以下のコンポーネントで設定されます。
- ログ収集エージェント (Fluentd)
- ログリレー/トランスフォーマー (Fluentd)
- データストア (ElasticSearch)
- API/プレゼンテーション層 (Kibana)
Red Hat OpenStack Platform director は、集中ロギング向けのサーバー側のコンポーネントをデプロイしません。Red Hat では、ログアグリゲーターとして実行するプラグインを使用する ElasticSearch データベース、Kibana、Fluentd 等のサーバー側のコンポーネントをサポートしていません。集中ロギングのコンポーネントおよびコンポーネント間の対話を以下の図に示します。
青で示した項目は Red Hat のサポート対象コンポーネントです。
図6.1 Red Hat OpenStack Platform の単一 HA デプロイメント
図6.2 Red Hat OpenStack Platform の HA デプロイメント