第4章 運用データ計測の管理
4.1. デプロイメントに基づく環境変数の変更
手順
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/usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/gnocchi-environment.yaml
ファイルをホームディレクトリーにコピーします。 実際の環境に合わせてパラメーターを変更します。YAML ファイルの以下のプライマリーパラメーターを変更することができます。
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GnocchiIndexerBackend:
mysql
など、使用するデータベースインデクサーバックエンド。https://github.com/openstack/tripleo-heat-templates/blob/stable/queens/puppet/services/gnocchi-base.yaml#L33 を参照してください。 -
GnocchiBackend: 一時ストレージの種別。値は
rbd
、swift
、またはfile
(ceph) です。詳細は、https://github.com/openstack/tripleo-heat-templates/blob/stable/queens/environments/storage-environment.yaml#L29-L30 を参照してください。 - NumberOfStorageSacks: ストレージサックの数。詳細は、「サックの数」 を参照してください。
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GnocchiIndexerBackend:
gnocchi-environment.yaml
をovercloud deploy
コマンドに追加し、環境に関連するその他の環境ファイルをすべて追加してデプロイします。<existing_overcloud_environment_files>
を既存のデプロイメントの一部である環境ファイルのリストに置き換えます。$ openstack overcloud deploy \ <existing_overcloud_environment_files> \ -e ~gnocchi-environment.yaml \ ...
4.1.1. metricd ワーカーの実行
デフォルトでは、gnocchi-metricd
デーモンは、メトリック集計を計算するときに CPU 使用率を最大化するために CPU パワーを拡張します。
手順
openstack metric status
コマンドを使用して、HTTP API にクエリーを実行し、メトリック処理のステータスを取得します。# openstack metric status
コマンド出力には、
gnocchi-metrid
デーモンの処理バックログが表示されます。このバックログが継続的に増加しないかぎり、gnocchi-metricd
は収集されるメトリックの量に対処できることを意味します。処理するメジャーの数が継続的に増加している場合は、gnocchi-metricd
デーモンの数を増やします。任意の数のサーバー上で、metricd デーモンをいくつでも実行することができます。
4.1.2. サックの数
Gnocchi の受信メトリックデータは異なる Sack にプッシュされ、各 Sack は処理のために 1 つ以上の gnocchi-metricd
デーモンに割り当てられます。サックの数は、システムがキャプチャーするアクティブなメトリックの数により異なります。
Red Hat は、Sack の数がアクティブな gnocchi-metricd
ワーカーの総数よりも多いことを推奨しています。
4.1.3. サックサイズの変更
当初の予測よりも多くのメトリックを収集する場合は、サックのサイズを変更することができます。
Gnocchi にプッシュされる計測データは、分散性を向上させるためにサックに分割されます。受信メトリックは特定の Sack にプッシュされ、各 Sack は処理のために 1 つ以上の gnocchi-metricd
デーモンに割り当てられます。サックの数を設定するには、システムがキャプチャーするアクティブなメトリックの数を使用します。Sack の数は、アクティブな gnocchi-metricd
ワーカーの総数よりも多くする必要があります。
手順
設定する適切なサック数を決定するには、以下の式を使用します。
サック数 = アクティブな メトリックの数 / 300
注記推定されるメトリック数が絶対最大値である場合、値を 500 で割ります。アクティブなメトリックの数の推定が控えめで増加することが予想される場合は、増加に対応できるように値を 100 で割ります。