Red Hat Training
A Red Hat training course is available for Red Hat OpenStack Platform
2.11. OpenStack Networking サービス
Red Hat OpenStack Platform にはデフォルトで、ML2 および Open vSwitch のプラグインと統合してデプロイメントのネットワーク機能を提供するコンポーネントが含まれています。
2.11.1. L3 エージェント
L3 エージェントは openstack-neutron
パッケージに含まれています。ネットワークの名前空間を使用して、各プロジェクトに独自の分離されたレイヤー 3 ルーターを提供します。レイヤー 3 ルーターは、トラフィックを誘導し、レイヤー 2 ネットワーク向けのゲートウェイサービスを提供します。L3 エージェントはこれらのルーターの管理を支援します。L3 エージェントをホストするノードでは、外部ネットワークに接続されたネットワークインターフェイスに手動で IP アドレスを設定することはできません。代わりに、OpenStack Networking で利用可能な外部ネットワークの IP アドレスの範囲内で指定する必要があります。neutron は、これらの IP アドレスを内部ネットワークと外部ネットワークの間を接続するルーターに割り当てます。選択した IP 範囲は、デプロイメント内の各ルーターに一意の IP アドレスと、各 Floating IP を指定するのに十分な大きさである必要があります。
2.11.2. DHCP エージェント
OpenStack Networking DHCP エージェントは、各プロジェクトのサブネットが DHCP サーバーとして機能するために作成されるネットワークの名前空間を管理します。各名前空間は、ネットワーク上の仮想マシンへの IP アドレス確保が可能な dnsmasq プロセスを実行します。サブネットの作成時にこのエージェントが有効化されて稼働している場合には、そのサブネットにはデフォルトで DHCP が有効化されます。
2.11.3. Open vSwitch エージェント
Open vSwitch (OVS) neutron プラグインは、独自のエージェントを使用します。このエージェントは、各ノードで稼働し、OVS ブリッジを管理します。ML2 プラグインは専用のエージェントと統合して L2 ネットワークを管理します。デフォルトでは、Red Hat OpenStack Platform は ovs-agent
を使用します。このエージェントは、OVS ブリッジを使用してオーバーレイネットワークを構築します。