第3章 アンダークラウドのアップグレード

以下の手順では、アンダークラウドを Red Hat OpenStack Platform 13 にアップグレードします。これは、OpenStack Platform 10 から OpenStack Platform 13 までのアンダークラウドのバージョンを 1 つずつ順番にアップグレードしていくことによって実行します。

3.1. アンダークラウドを OpenStack Platform 11 にアップグレードする手順

この手順では、アンダークラウドのツールセットとコア Heat テンプレートコレクションを OpenStack Platform 11 リリースにアップグレードします。

手順

  1. director に stack ユーザーとしてログインします。
  2. 現在設定されている OpenStack Platform リポジトリーを無効にします。

    $ sudo subscription-manager repos --disable=rhel-7-server-openstack-10-rpms
  3. 新しい OpenStack Platform リポジトリーを有効にします。

    $ sudo subscription-manager repos --enable=rhel-7-server-openstack-11-rpms
  4. オーバークラウドのベースイメージの更新を無効にします。

    $ sudo yum-config-manager --setopt=exclude=rhosp-director-images* --save
  5. 主要な OpenStack Platform サービスを停止します。

    $ sudo systemctl stop 'openstack-*' 'neutron-*' httpd
    注記

    これにより、アンダークラウドで短時間のダウンタイムが生じます。アンダークラウドのアップグレード中もオーバークラウドは引き続き機能します。

  6. デフォルトのプロビジョニング/コントロールプレーンネットワークが 192.0.2.0/24 から 192.168.24.0/24 に変わりました。以前の undercloud.conf ファイルで、デフォルトのネットワーク値を使用していた場合には、プロビジョニング/コントロールプレーンネットワークは 192.0.2.0/24 に設定されます。これは、192.0.2.0/24 ネットワークを引き続き使用するには、undercloud.conf ファイルに特定のパラメーターを設定する必要があることを意味します。これらのパラメーターは以下のとおりです。

    • local_ip
    • network_gateway
    • undercloud_public_vip
    • undercloud_admin_vip
    • network_cidr
    • masquerade_network
    • dhcp_start
    • dhcp_end

    ネットワークの値を undercloud.conf に設定して、今後アップグレードを実行する際に 192.0.2.0/24 CIDR を引き続き使用するようにします。openstack undercloud upgrade コマンドを実行する前に、ネットワークの構成が正しく設定されていることを確認してください。

  7. yum コマンドを実行して、director の主要なパッケージをアップグレードします。

    $ sudo yum update -y instack-undercloud openstack-puppet-modules openstack-tripleo-common python-tripleoclient
  8. 以下のコマンドを実行してアンダークラウドをアップグレードします。

    $ openstack undercloud upgrade
  9. アンダークラウドのアップグレードプロセスが完了するまで待ちます。

アンダークラウドを OpenStack Platform 11 リリースにアップグレードする手順が完了しました。

3.2. アンダークラウドを OpenStack Platform 12 にアップグレードする手順

この手順では、アンダークラウドのツールセットとコア Heat テンプレートコレクションを OpenStack Platform 12 リリースにアップグレードします。

手順

  1. director に stack ユーザーとしてログインします。
  2. 現在設定されている OpenStack Platform リポジトリーを無効にします。

    $ sudo subscription-manager repos --disable=rhel-7-server-openstack-11-rpms
  3. 新しい OpenStack Platform リポジトリーを有効にします。

    $ sudo subscription-manager repos --enable=rhel-7-server-openstack-12-rpms
  4. オーバークラウドのベースイメージの更新を無効にします。

    $ sudo yum-config-manager --setopt=exclude=rhosp-director-images* --save
  5. yum コマンドを実行して、director の主要なパッケージをアップグレードします。

    $ sudo yum update -y python-tripleoclient
  6. /home/stack/undercloud.conf ファイルを編集して、enabled_drivers パラメーターに pxe_ssh ドライバーが含まれていないことを確認します。Virtual Baseboard Management Controller (VBMC) が推奨されるようになったため、このドライバーは非推奨となり、Red Hat OpenStack Platform から削除されました。この新しいドライバーと移行手順の詳細は、『director のインストールと使用方法』の付録「Virtual Baseboard Management Controller (VBMC)」を参照してください。
  7. 以下のコマンドを実行してアンダークラウドをアップグレードします。

    $ openstack undercloud upgrade
  8. アンダークラウドのアップグレードプロセスが完了するまで待ちます。

アンダークラウドが OpenStack Platform 12 リリースにアップグレードされました。

3.3. アンダークラウドを OpenStack Platform 13 にアップグレードする手順

この手順では、アンダークラウドのツールセットとコア Heat テンプレートコレクションを OpenStack Platform 13 リリースにアップグレードします。

手順

  1. director に stack ユーザーとしてログインします。
  2. 現在設定されている OpenStack Platform リポジトリーを無効にします。

    $ sudo subscription-manager repos --disable=rhel-7-server-openstack-12-rpms
  3. RHEL のバージョンを RHEL 7.9 に設定します。

    $ sudo subscription-manager release --set=7.9
  4. 新しい OpenStack Platform リポジトリーを有効にします。

    $ sudo subscription-manager repos --enable=rhel-7-server-openstack-13-rpms
  5. オーバークラウドのベースイメージへの更新を再度有効にします。

    $ sudo yum-config-manager --setopt=exclude= --save
  6. yum コマンドを実行して、director の主要なパッケージをアップグレードします。

    $ sudo yum update -y python-tripleoclient
  7. 以下のコマンドを実行してアンダークラウドをアップグレードします。

    $ openstack undercloud upgrade
  8. アンダークラウドのアップグレードプロセスが完了するまで待ちます。
  9. アンダークラウドをリブートして、オペレーティングシステムのカーネルとその他のシステムパッケージを更新します。

    $ sudo reboot
  10. ノードがブートするまで待ちます。

アンダークラウドが OpenStack Platform 13 リリースにアップグレードされました。

3.4. アンダークラウドでの非推奨サービスの無効化

アンダークラウドをアップグレードしたら、非推奨の openstack-glance-registry サービスおよび mongod サービスを無効にする必要があります。

手順

  1. アンダークラウドに stack ユーザーとしてログインします。
  2. openstack-glance-registry サービスを停止し、無効にします。

    $ sudo systemctl stop openstack-glance-registry
    $ sudo systemctl disable openstack-glance-registry
  3. mongod サービスを停止し、無効にします。

    $ sudo systemctl stop mongod
    $ sudo systemctl disable mongod

3.5. 次のステップ

アンダークラウドのアップグレードが完了しました。これでコンテナーイメージのソースを設定することができます。