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5.2. Ceph Storage ノードのディスクレイアウトのマッピング

コンテナー化された Ceph Storage をデプロイする場合には、ディスクレイアウトをマッピングし、Ceph OSD サービス用に専用のブロックデバイスを指定する必要があります。カスタム Ceph パラメーターを定義するために作成した環境ファイル( /home/stack/templates/ceph-config.yaml )で、このマッピングを行うことができます。

parameter_defaultsCephAnsibleDisksConfig リソースを使用して、ディスクレイアウトをマッピングします。このリソースでは、以下の変数が使用されます。

変数必須/オプションデフォルト値 (未設定の場合)説明

osd_scenario

必須

lvm

注記: Ceph 3.2 以降を使用する新しいデプロイメントでは、lvm がデフォルトです。Ceph 3.1 以前のデフォルトは collocated です。

Ceph 3.2 で lvm を選択すると、ceph-ansible は ceph-volume を使用して OSD および BlueStore WAL デバイスを設定することができます。

Ceph 3.1 では、この値によりジャーナリングのシナリオ (OSD がジャーナルと共に作成されるかどうか) を設定します。シナリオは、以下のいずれかです。

filestore の同一デバイスに共存する (collocated)、または

filestore の専用デバイスに保管される (non-collocated)

devices

必須

なし。この変数には、何らかのデバイスを設定する必要があります。

OSD 用にノードで使用されるブロックデバイスの一覧

dedicated_devices

必須 (ただし osd_scenarionon-collocated の場合のみ)

devices

devices セクションの各エントリーを専用のジャーナル用ブロックデバイスにマッピングするための、ブロックデバイスの一覧。この変数は、osd_scenario=non-collocated の場合にのみ使用してください。

dmcrypt

オプション

false

OSD に保管されるデータを暗号化する (true) か、暗号化しない (false) かを設定します。

osd_objectstore

オプション

bluestore

注記: Ceph 3.2 以降を使用する新しいデプロイメントでは、bluestore がデフォルトです。Ceph 3.1 以前のデフォルトは filestore です

Ceph の使用するストレージバックエンドを設定します。

重要

バージョン 3.3 より前の ceph-ansible で Ceph クラスターをデプロイし、osd_scenariocollocated または non-collocated に設定されている場合、デバイスの命名の不一致により OSD の再起動が失敗する可能性があります。この失敗に関する詳細は、https://bugzilla.redhat.com/show_bug.cgi?id=1670734 を参照してください。回避策については、https://access.redhat.com/solutions/3702681 を参照してください。

5.2.1. Ceph 3.2 以降での BlueStore の使用

注記

OpenStack Platform 13 の新しいデプロイメントでは、bluestore を使用する必要があります。filestore を使用する現在のデプロイメントでは、Ceph 3.1 以前での FileStore の使用 で説明されているように、引き続き filestore を使用する必要があります。RHCS 3.x では、デフォルトでは filestore から bluestore への移行はサポートされません。

手順

  1. Ceph OSD として使用するブロックデバイスを指定するには、以下のように設定します。

    parameter_defaults:
      CephAnsibleDisksConfig:
        devices:
          - /dev/sdb
          - /dev/sdc
          - /dev/sdd
          - /dev/nvme0n1
        osd_scenario: lvm
        osd_objectstore: bluestore
  2. /dev/nvme0n1 は高パフォーマンスのデバイスクラスであるため(つまり SSD、他のデバイスは HDD)、例に示すパラメーターのデフォルトでは、/dev/sdb/dev/sdc、および /dev/sdd 上で動作する 3 つの OSD が作成されます。この 3 つの OSD は、BlueStore WAL デバイスに /dev/nvme0n1 を使用します。ceph-volume ツールは、batch サブコマンドを使用してこれを実行します。Ceph Storage ノードごとに同じ設定が複製され、ハードウェアが統一されていることを前提とします。BlueStore WAL データが OSD と同じディスクに存在する場合は、以下に示すようにパラメーターのデフォルトを変更します。

    parameter_defaults:
      CephAnsibleDisksConfig:
        devices:
          - /dev/sdb
          - /dev/sdc
          - /dev/sdd
        osd_scenario: lvm
        osd_objectstore: bluestore