第16章 ストレージの設定
本章では、オーバークラウドのストレージオプションの設定方法をいくつか説明します。
オーバークラウドは、デフォルトのストレージオプションにローカルおよび LVM のストレージを使用します。ただし、これらのオプションは、エンタープライズレベルのオーバークラウドではサポートされません。本章のストレージオプションの 1 つを使用することを推奨します。
16.1. NFS ストレージの設定
本項では、NFS 共有を使用するオーバークラウドの設定について説明します。インストールおよび設定のプロセスは、コア Heat テンプレートコレクション内にすでに存在する環境ファイルの変更がベースとなります。
コア Heat テンプレートコレクションの /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/ には一連の環境ファイルが格納されています。これらは、director で作成したオーバークラウドでサポートされている一部の機能のカスタム設定に役立つ環境テンプレートです。これには、ストレージ設定に有用な環境ファイルが含まれます。このファイルは、/usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/storage-environment.yaml に配置されています。このファイルを stack ユーザーのテンプレートディレクトリーにコピーしてください。
$ cp /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/storage-environment.yaml ~/templates/.
この環境ファイルには、OpenStack のブロックストレージおよびイメージストレージのコンポーネントの異なるストレージオプションを設定するのに役立つ複数のパラメーターが記載されています。この例では、オーバークラウドが NFS 共有を使用するように設定します。以下のパラメーターを変更してください。
- CinderEnableIscsiBackend
-
iSCSI バックエンドを有効にするパラメーター。
falseに設定します。 - CinderEnableRbdBackend
-
Ceph Storage バックエンドを有効にするパラメーター。
falseに設定します。 - CinderEnableNfsBackend
-
NFS バックエンドを有効にするパラメーター。
trueに設定します。 - NovaEnableRbdBackend
-
Nova エフェメラルストレージ用に Ceph Storage を有効にするパラメーター。
falseに設定します。 - GlanceBackend
-
Glance に使用するバックエンドを定義するパラメーター。イメージ用にファイルベースストレージを使用するには
fileに設定します。オーバークラウドは、Glance 用にマウントされた NFS 共有にこれらのファイルを保存します。 - CinderNfsMountOptions
- ボリュームストレージ用の NFS マウントオプション
- CinderNfsServers
- ボリュームストレージ用にマウントする NFS 共有 (例: 192.168.122.1:/export/cinder)
- GlanceNfsEnabled
-
イメージストレージ用の共有を管理するための Pacemaker を有効にするパラメーター。無効に設定されている場合には、オーバークラウドはコントローラーノードのファイルシステムにイメージを保管します。
trueに設定してください。 - GlanceNfsShare
- イメージストレージをマウントするための NFS 共有 (例: 192.168.122.1:/export/glance)
- GlanceNfsOptions
- イメージストレージ用の NFS マウントオプション
環境ファイルのオプションは、以下の例のようになるはずです。
parameter_defaults: CinderEnableIscsiBackend: false CinderEnableRbdBackend: false CinderEnableNfsBackend: true NovaEnableRbdBackend: false GlanceBackend: 'file' CinderNfsMountOptions: 'rw,sync' CinderNfsServers: '192.0.2.230:/cinder' GlanceNfsEnabled: true GlanceNfsShare: '192.0.2.230:/glance' GlanceNfsOptions: 'rw,sync,context=system_u:object_r:glance_var_lib_t:s0'
Glance が /var/lib ディレクトリーにアクセスできるようにするには、GlanceFilePcmkOptions パラメーターに context=system_u:object_r:glance_var_lib_t:s0 と記載します。この SELinux コンテキストがない場合には、Glance はマウントポイントへの書き込みに失敗します。
これらのパラメーターは、Heat テンプレートコレクションの一部として統合されます。このように設定することにより、Cinder と Glance が使用するための 2 つの NFS マウントポイントが作成されます。
このファイルを保存して、オーバークラウドの作成に含まれるようにします。
16.2. Ceph Storage の設定
director では、Red Hat Ceph Storage のオーバークラウドへの統合には主に 2 つの方法を提供します。
- Ceph Storage Cluster でのオーバークラウドの作成
- director には、オーバークラウドの作成中に Ceph Storage Cluster を作成する機能があります。director は、データの格納に Ceph OSD を使用する Ceph Storage ノードセットを作成します。さらに、director は、オーバークラウドのコントローラーノードに Ceph Monitor サービスをインストールします。このため、組織が高可用性のコントローラーノード 3 台で構成されるオーバークラウドを作成する場合には、Ceph Monitor も高可用性サービスになります。詳しい情報は、『Deploying an Overcloud with Containerized Red Hat Ceph』ガイドを参照してください。
- 既存の Ceph Storage のオーバークラウドへの統合
- 既存の Ceph Storage Cluster がある場合には、オーバークラウドのデプロイメント時に統合できます。これは、オーバークラウドの設定以外のクラスターの管理やスケーリングが可能であることを意味します。詳しい情報は、『Integrating an Overcloud with an Existing Red Hat Ceph Cluster』ガイドを参照してください。
16.3. 外部の Object Storage クラスターの使用
コントローラーノードでデフォルトの Object Storage サービスのデプロイメントを無効にすることによって、外部の Object Storage (swift) クラスターを再利用することができます。これにより、Object Storage のプロキシーとストレージサービスの両方が無効になり、haproxy と keystone が特定の外部 Swift エンドポイントを使用するように設定されます。
Object Storage (swift) クラスター上のユーザーアカウントは手動で管理する必要があります。
外部の Object Storage クラスターのエンドポイントの IP アドレスに加えて、外部の Object Storage クラスターの proxy-server.conf ファイルの authtoken パスワードも必要です。この情報は、openstack endpoint list コマンドを使用して確認することができます。
外部の Swift クラスターを使用して director をデプロイする場合:
以下の内容を記載した
swift-external-params.yamlという名前の新しいファイルを作成します。-
EXTERNAL.IP:PORTは、外部プロキシーの IP アドレスとポートに置き換えます。 SwiftPasswordの行のAUTHTOKENは、外部プロキシーのauthtokenパスワードに置き換えます。parameter_defaults: ExternalPublicUrl: 'https://EXTERNAL.IP:PORT/v1/AUTH_%(tenant_id)s' ExternalInternalUrl: 'http://192.168.24.9:8080/v1/AUTH_%(tenant_id)s' ExternalAdminUrl: 'http://192.168.24.9:8080' ExternalSwiftUserTenant: 'service' SwiftPassword: AUTHTOKEN
-
-
このファイルを
swift-external-params.yamlとして保存します。 これらの追加の環境ファイルを使用してオーバークラウドをデプロイします。
openstack overcloud deploy --templates \ -e [your environment files] -e /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/swift-external.yaml -e swift-external-params.yaml
16.4. サードパーティーのストレージの設定
director には、以下のようなサードパーティーのストレージプロバイダーの設定に役立つ環境ファイルが 2 つ含まれています。
- Dell EMC Storage Center
Block Storage (cinder) サービス用に単一の Dell EMC Storage Center バックエンドをデプロイします。
環境ファイルは
/usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/cinder-dellsc-config.yamlにあります。設定に関する詳しい情報は、『Dell Storage Center Back End Guide』を参照してください。
- Dell EMC PS Series
Block Storage (cinder) サービス用に単一の Dell EMC PS Series バックエンドをデプロイします。
環境ファイルは
/usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/cinder-dellps-config.yamlにあります。設定に関する詳しい情報は、『Dell EMC PS Series Back End Guide』を参照してください。
- NetApp ブロックストレージ
Block Storage (cinder) サービス用に NetApp ストレージアプライアンスをバックエンドとしてデプロイします。
環境ファイルは
/usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/cinder-netapp-config.yamlにあります。設定に関する詳しい情報は、『NetApp Block Storage Back End Guide』を参照してください。

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