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14.3. 予測可能な IP の割り当て

作成された環境でさらに制御を行う場合には、director はオーバークラウドノードに各ネットワークの固有の IP を割り当てることもできます。コア Heat テンプレートコレクションにある environments/ips-from-pool-all.yaml 環境ファイルを使用します。

このファイルを stack ユーザーの templates ディレクトリーにコピーしてください。

$ cp /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/ips-from-pool-all.yaml ~/templates/.

ips-from-pool-all.yaml ファイルには、2 つの主要セクションがあります。

1 番目のセクションは、デフォルトよりも優先される resource_registry の参照セットです。この参照では、director に対して、ノード種別のある特定のポートに特定の IP を使用するように指示を出します。適切なテンプレートの絶対パスを使用するように各リソースを編集してください。たとえば、以下のようになります。

  OS::TripleO::Controller::Ports::ExternalPort: /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/network/ports/external_from_pool.yaml
  OS::TripleO::Controller::Ports::InternalApiPort: /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/network/ports/internal_api_from_pool.yaml
  OS::TripleO::Controller::Ports::StoragePort: /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/network/ports/storage_from_pool.yaml
  OS::TripleO::Controller::Ports::StorageMgmtPort: /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/network/ports/storage_mgmt_from_pool.yaml
  OS::TripleO::Controller::Ports::TenantPort: /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/network/ports/tenant_from_pool.yaml

デフォルトの設定では、全ノード種別上にあるすべてのネットワークが、事前に割り当てられた IP を使用するように設定します。特定のネットワークやノード種別がデフォルトの IP 割り当てを使用するように許可するには、環境ファイルからノード種別やネットワークに関連する resource_registry のエントリーを削除するだけです。

2 番目のセクションは、実際の IP アドレスを割り当てる parameter_defaults です。各ノード種別には、関連するパラメーターが指定されます。

  • コントローラーノードの ControllerIPs
  • コンピュートノードの ComputeIPs
  • Ceph Storage ノードの CephStorageIPs
  • Block Storage ノードの BlockStorageIPs
  • Object Storage ノードの SwiftStorageIPs
  • カスタムロールの [ROLE]IPs[ROLE] はロール名に置き換えます。

各パラメーターは、アドレスの一覧へのネットワーク名のマッピングです。各ネットワーク種別には、そのネットワークにあるノード数と同じ数のアドレスが最低でも必要です。director はアドレスを順番に割り当てます。各種別の最初のノードは、適切な一覧にある最初のアドレスが割り当てられ、2 番目のノードは 2 番目のアドレスというように割り当てられていきます。

たとえば、オーバークラウドに 3 つの Ceph Storage ノードが含まれる場合には、CephStorageIPs パラメーターは以下のようになります。

CephStorageIPs:
  storage:
  - 172.16.1.100
  - 172.16.1.101
  - 172.16.1.102
  storage_mgmt:
  - 172.16.3.100
  - 172.16.3.101
  - 172.16.3.102

最初の Ceph Storage ノードは 172.16.1.100 と 172.16.3.100 の 2 つのアドレスを取得します。2 番目は 172.16.1.101 と 172.16.3.101、3 番目は 172.16.1.102 と 172.16.3.102 を取得します。他のノード種別でも同じパターンが適用されます。

選択した IP アドレスは、ネットワーク環境ファイルで定義されている各ネットワークの割り当てプールの範囲に入らないようにしてください (「カスタムネットワーク環境ファイル」を参照)。たとえば、internal_api の割り当ては InternalApiAllocationPools の範囲外となるようにします。これにより、自動的に選択される IP アドレスと競合が発生しないようになります。また同様に、標準の予測可能な仮想 IP 配置 (「予測可能な仮想 IP の割り当て」を参照) または外部の負荷分散 (「外部の負荷分散機能の設定」を参照) のいずれでも、IP アドレスの割り当てが仮想 IP 設定と競合しないようにしてください。

重要

オーバークラウドノードが削除された場合に、そのノードのエントリーを IP の一覧から削除しないでください。IP の一覧は、下層の Heat インデックスをベースとしています。このインデックスは、ノードを削除した場合でも変更されません。IP の一覧で特定のエントリーが使用されなくなったことを示すには、IP の値を DELETED または UNUSED などに置き換えてください。エントリーは変更または追加するのみとし、IP の一覧から決して削除すべきではありません。

デプロイメント中にこの設定を適用するには、openstack overcloud deploy コマンドで ips-from-pool-all.yaml 環境ファイルを指定します。

重要

ネットワーク分離の機能を使用する場合には、network-isolation.yaml ファイルの後に ips-from-pool-all.yaml ファイルを追加してください。

たとえば、以下のようになります。

$ openstack overcloud deploy --templates \
  -e /usr/share/openstack-tripleo-heat-templates/environments/network-isolation.yaml \
  -e ~/templates/ips-from-pool-all.yaml \
  [OTHER OPTIONS]