第6章 アップグレード後のステップの実行

以下の手順では、主要なアップグレードプロセスが完了した後の最終ステップを実行します。

前提条件

  • オーバークラウドを最新のメジャーリリースにアップグレードする作業が完了していること

6.1. 新規オーバークラウドノードへのアンダークラウド CA の追加

「SSL/TLS を介してアンダークラウドのパブリック API にアクセスするための準備」では、既存の全オーバークラウドノードでアンダークラウドの認証局 (CA) を追加しました。スケーリングまたは置き換えによって追加された新規ノードでも CA が必要です。これにより、新しいオーバークラウドノードが OpenStack Object Storage (swift) のパブリック API にアクセスできるようになります。以下の手順では、すべての新しいオーバークラウドノードでアンダークラウドの CA を追加する方法について説明します。

前提条件

  • Red Hat OpenStack Platform 12 へのアップグレードが完了していること
  • アンダークラウドでパグリック API に SSL/TLS を使用していること

手順

  1. 環境ファイルを新規作成するか、既存のファイルを編集します。この例では undercloud-ca-map.yaml というファイル名を使用しています。
  2. 環境ファイルの parameter_defaults セクションに CAMap パラメーターを追加します。以下の構文を例として使用してください。

    parameter_defaults:
      CAMap:
        undercloud-ca: 1
          content: | 2
            -----BEGIN CERTIFICATE-----
            MIIDlTCCAn2gAwIBAgIJAOnPtx2hHEhrMA0GCSqGSIb3D
            BAYTAlVTMQswCQYDVQQIDAJOQzEQMA4GA1UEBwwHUmFsZ
            UmVkIEhhdDELMAkGA1UECwwCUUUxFDASBgNVBAMMCzE5M
            ...
            ...
            -----END CERTIFICATE-----
    1
    これは、各オーバークラウドノードのトラストデータベースで CA を識別する名前です。
    2
    content セクションは、実際の CA 証明書です。このセクションに CA の内容をコピーして貼り付けます。CA の ID が YAML 構文の要件に合っていることを確認してください。
  3. このファイルを保存します。
  4. このファイルは、 openstack overcloud deploy コマンドを次回に実行する際に指定してください。

関連情報

6.2. オーバークラウドのアップグレード後の一般的な考慮事項

以下の項目は、オーバークラウドのアップグレード後の一般的な考慮事項です。

  • 必要な場合にはオーバークラウドノードで作成された設定ファイルを確認します。パッケージをアップグレードすると、各サービスのアップレードされたバージョンに適した .rpmnew ファイルがインストールされている可能性があります。
  • コンピュートノードが neutron-openvswitch-agent の問題をレポートする可能性があります。これが発生した場合には、各コンピュートノードにログインして、このサービスを再起動します。以下のようなコマンドを実行します。

    $ sudo systemctl restart neutron-openvswitch-agent
  • 状況によっては、コントローラーノードの再起動後に IPv6 環境で corosync サービスの起動に失敗する可能性があります。これは、コントローラーノードが静的な IPv6 アドレスを設定する前に Corosync が起動してしまうことが原因です。このような場合は、コントローラーノードで Corosync を手動で再起動してください。

    $ sudo systemctl restart corosync