Red Hat Training

A Red Hat training course is available for Red Hat OpenStack Platform

第1章 はじめに

本ガイドは、Red Hat OpenStack Platform を最新の状態に保つためのプロセスについて説明します。アップグレードおよび更新は、Red Hat OpenStack Platform 11 (Ocata) をターゲットとします。

Red Hat は、Red Hat Enterprise Linux 7.3 をベースとする Red Hat OpenStack Platform 11 へのアップグレードのみをサポートしており、以下のいずれかの条件に基づいた異なるシナリオを推奨しています。

  • director ベースのオーバークラウドまたは手動で作成した環境を使用している。
  • 1 クラスター内で複数のコントローラーノードを管理する高可用性ツールを使用している。

「アップグレードシナリオの比較」には、すべてのアップグレードシナリオについての説明を記載しています。これらのシナリオにより、正常に機能する Red Hat OpenStack Platform 11 へのアップグレードと、バージョン 11 内でのマイナーな更新が可能となります。

1.1. アップグレードシナリオの比較

Red Hat では、Red Hat OpenStack Platform 11 には以下のアップグレードシナリオを推奨しています。以下の表には、各シナリオについての説明をまとめています。

表1.1 アップグレードシナリオ

メソッド説明

director ベースの環境: マイナーバージョンへの更新の実行

このシナリオでは、Red Hat OpenStack Platform 11 のマイナーバージョン間の更新を行います。 これには、以下の作業が必要となります。

  • director パッケージの更新
  • director を使用した、オーバークラウド内の全ノードでのパッケージ更新の起動

director ベースの環境: メジャーバージョンへのアップグレードの実行

このシナリオでは、Red Hat OpenStack Platform のメジャーバージョンからのアップグレードを行います。この場合は、バージョン 10 から 11 にアップグレードする手順です。これには、以下の作業が必要となります。

  • director パッケージの更新
  • director を使用した、各ノード上のアップグレードスクリプトセットの提供
  • オーバークラウドスタックのアップグレードの実行

すべての方法に共通する注意事項

  • 全ホスト上でこのリリースの正しいリポジトリーが有効化されていることを確認します。
  • アップグレード時には、一部のサービスを停止する必要があります。
  • コンピュートノードを再起動したり、インスタンスを明示的にシャットダウンしたりしない限りは、アップグレードプロセスは、実行中のインスタンスには影響を及ぼしません。
警告

Red Hat は、Red Hat OpenStack Platform のベータリリースからサポート対象リリースへのアップグレードは一切サポートしていません。

1.2. リポジトリーの要件

アンダークラウドおよびオーバークラウドにはいずれも、Red Hat コンテンツ配信ネットワーク (CDN) か Red Hat Satellite 5 または 6 を使用した Red Hat リポジトリーへのアクセスが必要です。Red Hat Satellite サーバーを使用する場合は、必要なリポジトリーをお使いの OpenStack Platform 環境に同期します。以下の CDN チャネル名一覧を参考にしてください。

表1.2 OpenStack Platform リポジトリー

名前

リポジトリー

説明

Red Hat Enterprise Linux 7 Server (RPMS)

rhel-7-server-rpms

ベースオペレーティングシステムのリポジトリー

Red Hat Enterprise Linux 7 Server - Extras (RPMs)

rhel-7-server-extras-rpms

Red Hat OpenStack Platform の依存関係が含まれます。

Red Hat Enterprise Linux 7 Server - RH Common (RPMs)

rhel-7-server-rh-common-rpms

Red Hat OpenStack Platform のデプロイと設定ツールが含まれます。

Red Hat Satellite Tools for RHEL 7 Server RPMs x86_64

rhel-7-server-satellite-tools-6.2-rpms

Red Hat Satellite 6 でのホスト管理ツール

Red Hat Enterprise Linux High Availability (for RHEL 7 Server) (RPMs)

rhel-ha-for-rhel-7-server-rpms

Red Hat Enterprise Linux の高可用性ツール。コントローラーノードの高可用性に使用します。

Red Hat OpenStack Platform 11 for RHEL 7 (RPMs)

rhel-7-server-openstack-11-rpms

Red Hat OpenStack Platform のコアリポジトリー

Ceph クラスターを使用している場合には、以下のリポジトリーも必要となります。

Red Hat Ceph Storage OSD 2.0 for Red Hat Enterprise Linux 7 Server (RPMs)

rhel-7-server-rhceph-2-osd-rpms

(Ceph Storage ノード向け) Ceph Storage Object Storage デーモンのリポジトリー。Ceph Storage ノードにインストールします。

Red Hat Ceph Storage MON 2.0 for Red Hat Enterprise Linux 7 Server (RPMs)

rhel-7-server-rhceph-2-mon-rpms

(Ceph Storage ノード向け) Ceph Storage Monitor デーモンのリポジトリー。Ceph Storage ノードを使用して OpenStack 環境にあるコントローラーノードにインストールします。

Red Hat Ceph Storage Tools 2 for Red Hat Enterprise Linux 7 Workstation (RPMs)

rhel-7-server-rhceph-2-tools-rpms

(Ceph Storage ノード向け) Ceph オブジェクトストレージに必要な Rados REST ゲートウェイを提供します。

注記

ネットワークがオフラインの Red Hat OpenStack Platform 環境向けにリポジトリーを設定するには、「オフライン環境で Red Hat OpenStack Platform Director を設定する」の記事を参照してください。