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第8章 director ベースのアップグレードのトラブルシューティング

本セクションでは、両方の問題のトラブルシューティングに関するアドバイスを提供します。

8.1. アンダークラウドのアップグレード

アンダークラウドのアップグレードコマンド(openstack undercloud upgrade)が失敗する場合は、以下のアドバイスを使用して、アップグレードの進捗をブロックする問題を特定します。

  • openstack undercloud upgrade コマンドは、実行中に進捗ログを出力します。アップグレードプロセスのある時点でエラーが発生した場合、コマンドはエラーのある時点で停止します。この情報を使用して、アップグレードの進捗に起因する問題を特定します。
  • openstack undercloud upgrade コマンドは、Puppet を実行してアンダークラウドサービスを設定します。これにより、以下のディレクトリーに有用な Puppet レポートが生成されます。

    • /var/lib/puppet/state/last_run_report.yaml: アンダークラウド用に生成される最後の Puppet レポート。このファイルには、失敗した Puppet アクションの原因が表示されます。
    • /var/lib/puppet/state/last_run_summary.yaml: last_run_report.yaml ファイルの概要
    • /var/lib/puppet/reports: アンダークラウドのすべての Puppet レポート。

      この情報を使用して、アップグレードの進捗に起因する問題を特定します。

  • 失敗したサービスの有無を確認します。

    $ sudo systemctl -t service

    エラーが発生したサービスがある場合には、対応するログを確認します。たとえば、openstack-ironic-api に障害が発生した場合には、以下のコマンドを使用してそのサービスのログを確認します。

    $ sudo journalctl -xe -u openstack-ironic-api
    $ sudo tail -n 50 /var/log/ironic/ironic-api.log

アンダークラウドのアップグレードが行われている問題を修正したら、アップグレードコマンドを再実行します。

$ openstack undercloud upgrade

アップグレードコマンドが再び開始し、アンダークラウドを設定します。