Red Hat Training
A Red Hat training course is available for Red Hat OpenStack Platform
2.3. オーバークラウドのコア Heat テンプレート
director には、オーバークラウドのコア Heat テンプレートコレクションが含まれます。このコレクションは、/usr/share/openstack-tripleo-heat-templates
に保存されています。
このコレクションには、多数の heat テンプレートおよび環境ファイルが含まれます。このテンプレートコレクションで特に注意すべき主要なファイルおよびディレクトリーは、以下のとおりです。
overcloud.j2.yaml
- オーバークラウド環境の作成に使用するメインのテンプレートファイル。このファイルでは Jinja2 構文を使用してテンプレートの特定セクションを繰り返し、カスタムロールを作成します。Jinja2 フォーマットは、オーバークラウドのデプロイメントプロセス中に YAML にレンダリングされます。
overcloud-resource-registry-puppet.j2.yaml
- オーバークラウド環境の作成に使用するメインの環境ファイル。このファイルは、オーバークラウドイメージ上に保存される Puppet モジュールの設定セットを提供します。director により各ノードにオーバークラウドのイメージが書き込まれると、Heat はこの環境ファイルに登録されているリソースを使用して各ノードの Puppet 設定を開始します。このファイルでは Jinja2 構文を使用してテンプレートの特定セクションを繰り返し、カスタムロールを作成します。Jinja2 フォーマットは、オーバークラウドのデプロイメントプロセス中に YAML にレンダリングされます。
roles_data.yaml
- オーバークラウド内のロールを定義して、サービスを各ロールにマッピングするファイル
capabilities-map.yaml
-
オーバークラウドプラン用の環境ファイルのマッピング。director の Web UI で環境ファイルを記述および有効化するには、このファイルを使用します。オーバークラウドプランで検出されるカスタムの環境ファイルの中で、
capabilities-map.yaml
にリストされていないファイルは、Web UI の 2 デプロイメントの設定の指定 > 全体の設定 の Other サブタブに一覧表示されます。 environments
-
オーバークラウドの作成に使用可能な Heat 環境ファイルを追加で含む。これらの環境ファイルは、作成された OpenStack 環境の追加の機能を有効にします。たとえば、ディレクトリーには Cinder NetApp のバックエンドストレージ (
cinder-netapp-config.yaml
) を有効にする環境ファイルが含まれています。 network
- 分離ネットワークおよびポートの作成に役立つ Heat テンプレートセット。
puppet
-
主に Puppet を使用した設定により動作するテンプレート。前述した
overcloud-resource-registry-puppet.j2.yaml
環境ファイルは、このディレクトリーのファイルを使用して、各ノードに Puppet の設定が適用されるようにします。 puppet/services
- コンポーザブルサービスアーキテクチャー内の全サービス用の Heat テンプレートが含まれたディレクトリー
extraconfig
-
追加機能の有効化に使用するテンプレート。たとえば、director が提供する
extraconfig/pre_deploy/rhel-registration
は、ノードの Red Hat Enterprise Linux オペレーティングシステムを Red Hat コンテンツ配信ネットワークまたは Red Hat Satellite Server に登録できるようにします。 firstboot
-
ノードを最初に作成する際に director が使用する
first_boot
スクリプトの例を提供。