2.2.4. マシンプールへのテイントの追加
マシンプールにコンピュート (ワーカーとも呼ばれる) ノードにテイントを追加して、そのノードにスケジュールされる Pod を制御できます。テイントをマシンプールに適用すると、Pod 仕様にテイントの容認が含まれない限り、スケジューラーは Pod をプールに配置できません。
前提条件
-
ワークステーションに最新の AWS (
aws
)、ROSA (rosa
)、OpenShift (oc
) の CLI をインストールして設定している。 -
rosa
CLI を使用して Red Hat アカウントにログインしている。 - Red Hat OpenShift Service on AWS (ROSA) クラスターを作成している。
- 既存のマシンプールがある。
手順
クラスターのマシンプールを一覧表示します。
$ rosa list machinepools --cluster=<cluster_name>
出力例
ID AUTOSCALING REPLICAS INSTANCE TYPE LABELS TAINTS AVAILABILITY ZONES SPOT INSTANCES Default No 2 m5.xlarge us-east-1a N/A db-nodes-mp No 2 m5.xlarge us-east-1a No
マシンプールのテイントを追加または更新します。
自動スケーリングを使用しないマシンプールのテイントを追加または更新するには、以下のコマンドを実行します。
$ rosa edit machinepool --cluster=<cluster_name> \ --replicas=<replica_count> \ 1 --taints=<key>=<value>:<effect>,<key>=<value>:<effect> \ 2 <machine_pool_id>
- 1
- 自動スケーリングを使用しないマシンプールの場合は、テイントの追加時にレプリカ数を指定する必要があります。
--replicas
引数を指定しないと、コマンドが完了する前にレプリカ数の入力を求めるプロンプトが出されます。単一アベイラビリティーゾーンを使用して Red Hat OpenShift Service on AWS (ROSA) をデプロイしている場合、レプリカ数はゾーンのマシンプールにプロビジョニングするコンピュートノードの数を定義します。複数のアベイラビリティーゾーンを使用してクラスターをデプロイしている場合は、すべてのゾーンでマシンプール内のコンピュートノードの合計数を定義し、その数は 3 の倍数である必要があります。 - 2
<key>=<value>:<effect>,<key>=<value>:<effect>
は、各テイントのキー、値、および影響に置き換えます (例:--taints=key1=value1:NoSchedule,key2=value2:NoExecute
)。影響としてNoSchedule
、PreferNoSchedule
、およびNoExecute
が使用できます。このリストは、ノードテイントに加えられた変更を継続的に上書きします。
以下の例では、テイントを
db-nodes-mp
マシンプールに追加します。$ rosa edit machinepool --cluster=mycluster --replicas 2 --taints=key1=value1:NoSchedule,key2=value2:NoExecute db-nodes-mp
出力例
I: Updated machine pool 'db-nodes-mp' on cluster 'mycluster'
自動スケーリングを使用するマシンプールのテイントを追加または更新するには、以下のコマンドを実行します。
$ rosa edit machinepool --cluster=<cluster_name> \ --min-replicas=<minimum_replica_count> \ 1 --max-replicas=<maximum_replica_count> \ 2 --taints=<key>=<value>:<effect>,<key>=<value>:<effect> \ 3 <machine_pool_id>
- 1 2
- 自動スケーリングを使用するマシンプールの場合は、最小および最大のコンピュートノードレプリカ制限を指定する必要があります。引数を指定しないと、コマンドが完了する前に値の入力が求められます。Cluster Autoscaler は、指定する制限を超えてマシンプールノード数を減らしたり、増やしたりできません。単一アベイラビリティーゾーンを使用して ROSA をデプロイしている場合、
--min-replicas
引数および--max-replicas
引数は、ゾーンのマシンプールに自動スケーリング制限を定義します。複数のアベイラビリティーゾーンを使用してクラスターをデプロイしている場合に、すべてのゾーンにおける自動スケーリングの制限を引数で定義し、その数は 3 の倍数である必要があります。 - 3
<key>=<value>:<effect>,<key>=<value>:<effect>
は、各テイントのキー、値、および影響に置き換えます (例:--taints=key1=value1:NoSchedule,key2=value2:NoExecute
)。影響としてNoSchedule
、PreferNoSchedule
、およびNoExecute
が使用できます。このリストは、ノードテイントに加えられた変更を継続的に上書きします。
以下の例では、テイントを
db-nodes-mp
マシンプールに追加します。$ rosa edit machinepool --cluster=mycluster --min-replicas=2 --max-replicas=3 --taints=key1=value1:NoSchedule,key2=value2:NoExecute db-nodes-mp
出力例
I: Updated machine pool 'db-nodes-mp' on cluster 'mycluster'
検証
クラスターで利用可能なマシンプールを一覧表示します。
$ rosa list machinepools --cluster=<cluster_name>
出力例
ID AUTOSCALING REPLICAS INSTANCE TYPE LABELS TAINTS AVAILABILITY ZONES SPOT INSTANCES Default No 2 m5.xlarge us-east-1a N/A db-nodes-mp No 2 m5.xlarge key1=value1:NoSchedule, key2=value2:NoExecute us-east-1a No
- 出力にマシンプールのテイントが含まれていることを確認します。