第1章 OpenShift Data Science のアーキテクチャー

Red Hat OpenShift Data Science は、Red Hat が完全に管理するクラウドサービスであり、Red Hat OpenShift Dedicated および Red Hat OpenShift Service on Amazon Web Services (ROSA) でアドオンとして利用できます。

OpenShift Data Science は、以下のコンポーネントとサービスを統合します。

  • サービス層にて:

    OpenShift Data Science ダッシュボード
    OpenShift Data Science 環境で利用可能なインストール済みアプリケーションと、チュートリアル、クイックスタートの例、ドキュメントなどの学習リソースを表示する、お客様向けのダッシュボード。ユーザー管理、クラスター設定、ノートブックイメージ設定など、ダッシュボードから管理機能にアクセスすることもできます。さらに、データサイエンティストはダッシュボードから独自のプロジェクトを作成できます。これにより、データサイエンスに関連する作業を 1 つのプロジェクトにまとめることができます。
    モデルサービス
    データサイエンティストは、トレーニングされた機械学習モデルをデプロイして、実稼働環境でインテリジェントなアプリケーションを提供できます。デプロイした後、アプリケーションはデプロイされた API エンドポイントを使用してモデルにリクエストを送信できます。
    データサイエンスパイプライン
    データサイエンティストは、Docker コンテナーを使用して、データサイエンスパイプラインを備えたポータブルな機械学習 (ML) ワークフローを構築できます。これにより、データサイエンティストはデータサイエンスモデルを開発する際のワークフローを自動化できます。
    Jupyter (Red Hat 管理)
    データサイエンティストが独自のノートブックサーバー環境を設定し、JupyterLab で機械学習モデルを開発できるようにする Red Hat 管理アプリケーション。
  • 管理層:

    Red Hat OpenShift Data Science Operator
    OpenShift Data Science の一部であるすべてのコンポーネントとサブ Operator をデプロイおよび維持するメタ Operator。
    監視サービス
    Alertmanager、OpenShift Telemetry、Prometheus は連携して、OpenShift Data Science からメトリクスを収集し、モニタリングと請求の目的で役立つ方法でそれらのメトリクスを整理および表示します。Alertmanager からのアラートは PagerDuty に送信され、マネージドクラウドサービスの問題を Red Hat に通知します。

Cluster Manager に OpenShift Data Science アドオンをインストールすると、以下の新しいプロジェクトが作成されます。

  • redhat-ods-operator プロジェクトには、OpenShift Data Science Operator が含まれています。
  • redhat-ods-applications プロジェクトは、OpenShift Data Science のダッシュボードおよびその他の必要なコンポーネントをインストールします。
  • redhat-ods-monitoring プロジェクトには、監視と請求のためのサービスが含まれています。
  • rhods-notebooks プロジェクトは、ノートブック環境がデフォルトでデプロイされる場所です。

ユーザーやデータサイエンティストは、機械学習モデルを使用するアプリケーション用の追加プロジェクトを作成する必要があります。

ダッシュボード上のアプリケーションのカードで特に指示されていない限り、OpenShift Data Science アドオンに関連付けられた namespace に独立系ソフトウェアベンダー (ISV) アプリケーションをインストールしないでください。