OpenShift Data Foundation へのアップグレード

Red Hat OpenShift Data Foundation 4.9

OpenShift Container Storage を OpenShift Data Foundation の最新バージョンに更新する方法。

Red Hat Storage Documentation Team

概要

本書では、OpenShift Container Storage の以前のバージョンを Red Hat OpenShift Data Foundation に更新する方法を説明します。

多様性を受け入れるオープンソースの強化

Red Hat では、コード、ドキュメント、Web プロパティーにおける配慮に欠ける用語の置き換えに取り組んでいます。まずは、マスター (master)、スレーブ (slave)、ブラックリスト (blacklist)、ホワイトリスト (whitelist) の 4 つの用語の置き換えから始めます。この取り組みは膨大な作業を要するため、今後の複数のリリースで段階的に用語の置き換えを実施して参ります。詳細は、Red Hat CTO である Chris Wright のメッセージ を参照してください。

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第1章 OpenShift Data Foundation 更新プロセスの概要

オープンソースの Ceph テクノロジーに基づく OpenShift Container Storage では、導入以来、コンテナー化されたハイブリッドクラウド環境でのスコープおよび基本的なロールを拡大してきました。他のデータ関連のハードウェアやソフトウェアに加えて、既存のストレージを補完し、ハイブリッドクラウド環境ですぐにアタッチ、アクセス、および拡張できるようにします。これらの基本的なインフラストラクチャーの特徴をより適切に反映するために、OpenShift Container Storage は OpenShift Data Foundation になりました。

重要

OpenShift Container Platform OperatorHub から OpenShift Data Foundation Operator をインストールすることによってのみ、OpenShift Container Storage バージョン 4.8 から OpenShift Data Foundation バージョン 4.9 のアップグレードプロセスを実行できます。

今後のリリースでは、自動更新を有効にすることで、4.9 と 4.x などのマイナーリリース間、または 4.9.0 と 4.9.1 などのバッチ更新間で Red Hat OpenShift Data Foundation をアップグレードできます (Operator のインストール中に行わない場合)。あるいは、手動更新を実行します。

また、内部および外部モードのデプロイメントの両方で、以下の順序で Red Hat OpenShift Data Foundation のさまざまな部分をアップグレードする必要もあります。

  1. OpenShift Container Platform の クラスターの更新 ドキュメントに従って OpenShift Container Platform を更新します
  2. Red Hat OpenShift Data Foundation を更新します。

    1. 更新に非接続環境を準備する には、Operator Lifecycle Manager を制限されたネットワークで使用するための Operator ガイド を参照し、Red Hat OpenShift Data Foundation およびローカルストレージ Operator を使用している場合はこれらを更新できるようにします。
    2. OpenShift Container Platform Web コンソールの OperatorHub から Red Hat OpenShift Data Foundation Operator をインストールして、Red Hat OpenShift Container Storage Operator のバージョン 4.8 をバージョン 4.9 に更新しますUpdating Red Hat OpenShift Container Storage 4.8 to Red Hat OpenShift Data Foundation 4.9 を参照してください。
    3. Red Hat OpenShift Data Foundation を 4.9.x から 4.9.y に更新しますUpdating Red Hat OpenShift Data Foundation 4.9.x to 4.9.y を参照してください。
    4. 外部モードのデプロイメントを更新する場合はOpenShift Data Foundation 外部シークレットの更新 のセクションにある手順も実行する必要があります。
    5. ローカルストレージを使用する場合:

      1. ローカルストレージ Operator を更新します

        不明な場合は、Checking for Local Storage Operator deployments を参照してください。

      2. ローカルストレージがサポートするクラスターの 更新後の設定変更を実行します

        詳細は、ローカルストレージでサポートされるクラスターについての更新後の設定 について参照してください。

更新に関する考慮事項

開始する前に、以下の重要な考慮事項を確認してください。

  • Red Hat では、Red Hat OpenShift Data Foundation で同じバージョンの Red Hat OpenShift Container Platform を使用することを推奨しています。

    OpenShift Container Platform および Red Hat OpenShift Data Foundation のサポートされる組み合わせについての詳細は、Interoperability Matrix を参照してください。

  • クラスターが内部モードまたは外部モードのどちらでデプロイされたかを確認するには、ODF クラスターに内部モードまたは外部モードのストレージがあるかどうかを判別する方法 に関する ナレッジベースの記事 を参照してください。
  • ローカルストレージ Operator は、ローカルストレージ Operator のバージョンが Red Hat OpenShift Container Platform のバージョンと一致する場合にのみ完全にサポートされます。
  • 柔軟なスケーリング機能は、Red Hat OpenShift Data Foundation バージョン 4.7 以降の新規デプロイメントでのみ利用できます。以前のバージョンからバージョン 4.7 以降にアップグレードされたストレージクラスターは、柔軟なスケーリングをサポートしません。詳細は、New features section of 4.7 Release NotesFlexible scaling of OpenShift Container Storage cluster を参照してください。

第2章 OpenShift Data Foundation アップグレードチャネルおよびリリース

OpenShift Container Platform 4.1 で、Red Hat はクラスターのアップグレードの適切なリリースバージョンを推奨するためにチャネルという概念を導入しました。アップグレードのペースを制御することで、これらのアップグレードチャネルからアップグレードストラテジーを選択することができます。OpenShift Data Foundation は、OpenShift Container Platform の Operator としてデプロイされるため、同じストラテジーに従って、複数のチャネルに修正を提供し、アップグレードのペースを制御します。アップグレードチャネルは、OpenShift Data Foundation のマイナーバージョンに関連付けられます。

たとえば、OpenShift Data Foundation 4.9 アップグレードチャネルでは、4.9 内のアップグレードが推奨されます。4.10 以降のリリースへのアップグレードは推奨されていません。このストラテジーにより、管理者は OpenShift Data Foundation の次のマイナーバージョンへのアップグレードに関して明確な決定を行うことができます。

アップグレードチャネルはリリースの選択のみを制御し、インストールするクラスターのバージョンには影響を与えません。odf-operator は、インストールされる OpenShift Data Foundation のバージョンを決定します。追加設定なしで、OpenShift Container Platform との互換性を維持しながら、最新の OpenShift Data Foundation リリースを常にインストールします。そのため、OpenShift Container Platform 4.9 では、OpenShift Data Foundation 4.9 はインストールできる最新バージョンになります。

OpenShift Data Foundation アップグレードは、互換性と相互運用性が OpenShift Container Platform で維持されるように OpenShift Container Platform のアップグレードと連動します。OpenShift Data Foundation 4.9 では、OpenShift Container Platform 4.9 および 4.10 (GA 後) がサポートされます。OpenShift Container Platform 4.10 は、OpenShift Container Platform との前方互換性を維持するためにサポートされます。OpenShift Data Foundation のバージョンを OpenShift Container Platform と同じにしておくと、そのリリースのすべての機能やエンハンスメントを活用できます。

重要

基本的な Kubernetes の設計により、マイナーバージョン間のすべての OpenShift Container Platform の更新をシリアル化する必要があります。OpenShift Container Platform 4.8 から 4.9 に更新してから、4.10 に更新する必要があります。OpenShift Container Platform 4.8 から 4.10 に直接更新することはできません。詳細は、OpenShift Container Platform ドキュメントの クラスターの更新 ガイドにある EUS から EUS への更新を実行するための準備 を参照してください。

OpenShift Data Foundation 4.9 は以下のアップグレードチャネルを提供します。

  • stable-4.9
  • eus-4.y (4.10 などの偶数番号の 4.y クラスターリリースを実行している場合のみ)

stable-4.9 チャネル

新規バージョンの GA 後、 マイナーバージョンに対応する stable チャネルが、アップグレードに使用できる新しいイメージで更新されます。stable-4.9 チャネルを使用すると、OpenShift Container Storage 4.8 からのアップグレードおよび 4.9 内のアップグレードを行うことができます。

EUS-4.y チャネル

stable チャネルに加え、OpenShift Data Foundation のすべての偶数のマイナーバージョンは、延長更新サポート (EUS) を提供します。これらの EUS バージョンでは、標準およびプレミアムサブスクリプションをお持ちのお客様のサポートフェーズを 18 カ月に拡張します。stable-4.y と eus-4.y チャンネルの唯一の違いは、EUS チャネルには次の EUS リリースが利用可能な場合にのみリリースが含まれることです。

第3章 Red Hat OpenShift Container Storage 4.8 の Red Hat OpenShift Data Foundation 4.9 への更新

本章では、すべての Red Hat OpenShift Data Foundation デプロイメント (Internal、Internal-Attached、および External) の z-stream リリース間でアップグレードする方法を説明します。アップグレードプロセスは、すべてのデプロイメントで引き続き同じとなります。唯一の違いは、アップグレードされるものとアップグレードされないものがあることです。

  • Internal および Internal-attached のデプロイメントの場合、OpenShift Container Storage をアップグレードすると、バックエンド Ceph Storage クラスターを含むすべての OpenShift Container Storage サービスがアップグレードされます。
  • 外部モードのデプロイメントの場合、OpenShift Container Storage をアップグレードすると、OpenShift Container Storage サービスのみがアップグレードされ、バックエンド Ceph ストレージクラスターは変更されないままとなり、個別にアップグレードする必要があります。

    新機能のサポート、セキュリティー修正、およびその他のバグ修正を取得するために、RHCS を OpenShift Container Storage と共にアップグレードすることが推奨されます。RHCS アップグレードに強く依存していないため、最初に OpenShift Data Foundation Operator をアップグレードしてから、RHCS をアップグレードするか、またはその逆を行うことができます。Red Hat Ceph Storage リリースの詳細は、solution を参照してください。

重要

4.8 よりも古いバージョンから 4.9 への直接のアップグレードはサポートされていません。

前提条件

  • OpenShift Container Platform クラスターがバージョン 4.9.X の最新の安定したリリースに更新されていることを確認します。Updating Clusters を参照してください。
  • OpenShift Container Storage クラスターが正常であること、およびデータに回復性があることを確認します。

    • Storage → Overview に移動しBlock and File および Object タブの両方のステータスカードの緑色のチェックマークを確認します。緑色のチェックマークは、ストレージクラスターオブジェクトサービス、および データ回復性 がすべて正常であることを示します。
  • Operator Pod を含むすべての OpenShift Container Storage Pod が openshift-storage namespace で Running 状態にあることを確認します。

    Pod の状態を表示するには、OpenShift Web コンソールで Workloads → Pods をクリックします。Project ドロップダウンリストから openshift-storage を選択します。

    注記

    Show default projects オプションが無効になっている場合は、切り替えボタンを使用して、すべてのデフォルトプロジェクトを一覧表示します。

  • 更新時間はクラスターで実行される OSD の数によって異なるため、OpenShift Data Foundation 更新プロセスを完了するのに十分な時間を確保してください。

手順

  1. OpenShift Web コンソールで、OperatorHub に移動します。
  2. Filter by keyword ボックスを使用して OpenShift Data Foundation を検索し、OpenShift Data Foundation タイルをクリックします。
  3. Install をクリックします。
  4. Operator のインストールページで、Install をクリックします。Operator のインストールが完了するまで待ちます。

    注記

    すべてのデフォルト設定を使用することが推奨されます。これを変更すると、予期しない動作が発生する可能性があります。変更後にどうなるのかを認識している場合に限り変更します。

検証手順

  1. このページに、Create StorageSystem のオプションと共に Succeeded メッセージが表示されることを確認します。

    注記

    アップグレードされたクラスターの場合、ストレージシステムは自動的に作成されるため、再度作成しないでください。

  2. 通知ポップアップで Refresh web console リンクをクリックし、OpenShift コンソールで OpenShift Data Foundation の変更を反映します。
  3. OpenShift Web コンソールの Pod の状態を確認します。

    • Workloads → Pods をクリックします。
    • Project ドロップダウンリストから openshift-storage を選択します。

      注記

      Show default projects オプションが無効になっている場合は、切り替えボタンを使用して、すべてのデフォルトプロジェクトを一覧表示します。

      openshift-storage namespace のすべての Pod が再起動し、Running 状態に達するまで待機します。

  4. OpenShift Data Foundation クラスターが正常であること、およびデータに回復性があることを確認します。

    • StorageOpenShift Data foundationStorage Systems タブに移動し、ストレージシステム名をクリックします。
    • Block and File および Object タブの両方のステータスカードの緑色のチェックマークを確認します。緑色のチェックマークは、ストレージクラスター、オブジェクトサービス、およびデータ回復性がすべて正常であることを示します。
重要

関連情報

OpenShift Data Foundation の更新中に問題が発生した場合は、トラブルシューティングガイドトラブルシューティングに共通して必要になるログ セクションを参照してください。

第4章 Red Hat OpenShift Data Foundation 4.9.x を 4.9.y に更新

本章では、すべての Red Hat OpenShift Data Foundation デプロイメント (Internal、Internal-Attached、および External) の z-stream リリース間でアップグレードする方法を説明します。アップグレードプロセスは、すべてのデプロイメントで引き続き同じとなります。唯一の違いは、アップグレードされるものとアップグレードされないものがあることです。

  • Internal および Internal-attached のデプロイメントの場合、OpenShift Container Storage をアップグレードすると、バックエンド Ceph Storage クラスターを含むすべての OpenShift Container Storage サービスがアップグレードされます。
  • 外部モードのデプロイメントの場合、OpenShift Container Storage をアップグレードすると、OpenShift Container Storage サービスのみがアップグレードされ、バックエンド Ceph ストレージクラスターは変更されないままとなり、個別にアップグレードする必要があります。

    したがって、新機能のサポート、セキュリティー修正、およびその他のバグ修正を取得するために、RHCS を OpenShift Container Storage と共にアップグレードすることが推奨されます。RHCS アップグレードに強く依存していないため、最初に OpenShift Data Foundation Operator をアップグレードしてから、RHCS をアップグレードするか、またはその逆を行うことができます。Red Hat Ceph Storage リリースの詳細は、solution を参照してください。

z-stream の新規リリースが利用可能になると、更新ストラテジーが Automatic に設定されている場合、アップグレードプロセスが自動的にトリガーされます。更新ストラテジーが Manual に設定されている場合には、以下の手順を使用します。

前提条件

  • OpenShift Container Platform クラスターがバージョン 4.9.X の最新の安定したリリースに更新されていることを確認します。Updating Clusters を参照してください。
  • OpenShift Data Foundation クラスターが正常であり、データに回復性があることを確認します。

    • Storage → OpenShift Data Foundation → Storage Systems タブに移動してから、ストレージシステム名をクリックします。
    • Overview - Block and File および Object タブのステータスカードの緑色のチェックマークを確認します。緑色のチェックマークは、ストレージクラスター、オブジェクトサービス、およびデータの回復性が正常であることを示します。
  • Operator Pod を含むすべての OpenShift Data Foundation Pod が openshift-storage namespace で Running 状態にあることを確認します。

    Pod の状態を表示するには、OpenShift Web コンソールで Workloads → Pods をクリックします。Project ドロップダウンリストから openshift-storage を選択します。

    注記

    Show default projects オプションが無効になっている場合は、切り替えボタンを使用して、すべてのデフォルトプロジェクトを一覧表示します。

  • 更新時間はクラスターで実行される OSD の数によって異なるため、OpenShift Data Foundation 更新プロセスを完了するのに十分な時間を確保してください。

手順

  1. OpenShift Web コンソールで、Operators → Installed Operators に移動します。
  2. openshift-storage プロジェクトを選択します。

    注記

    Show default projects オプションが無効になっている場合は、切り替えボタンを使用して、すべてのデフォルトプロジェクトを一覧表示します。

  3. OpenShift Data Foundation Operator 名をクリックします。
  4. Subscription タブをクリックします。
  5. Upgrade Statusrequire approval が表示される場合は、requires approval リンクをクリックします。
  6. InstallPlan Details ページで、Preview Install Plan をクリックします。
  7. インストール計画を確認し、Approve をクリックします。
  8. Status が Unknown から Created に変更されるまで待機します。

検証手順

  • OpenShift Data Foundation の名前と Operator のステータスの下にある バージョン が、最新バージョンであることを確認します。

    • Operators → Installed Operators に移動し、openshift-storage プロジェクトを選択します。
    • アップグレードが完了すると、バージョンは OpenShift Data Foundation の新規バージョン番号に更新され、ステータスは緑色のチェックマークが付いて Succeeded に変わります。
  • OpenShift Data Foundation クラスターが正常であること、およびデータに回復性があることを確認します。

    • Storage → OpenShift Data Foundation → Storage Systems タブに移動してから、ストレージシステム名をクリックします。
    • Overview - Block and File および Object タブのステータスカードの緑色のチェックマークを確認します。緑色のチェックマークは、ストレージクラスター、オブジェクトサービス、およびデータ回復性が正常であることを示します。
重要

OpenShift Data Foundation Operator のインストール後に console プラグインオプションが自動的に有効になっていない場合は、有効にする必要があります。

console プラグインを有効にする方法は、Red Hat OpenShift Data Foundation console プラグインの有効化 を参照してください。

第5章 更新承認ストラテジーの変更

同じチャネルで新しい更新が利用可能になったときにストレージシステムが自動的に更新されるようにするには、更新承認ストラテジーを Automatic のままにしておくことをお勧めします。更新承認ストラテジーを Manual に変更すると、アップグレードごとに手動承認が必要になります。

手順

  1. Operators → Installed Operators に移動します。
  2. Project ドロップダウンリストから openshift-storage を選択します。

    注記

    Show default projects オプションが無効になっている場合は、切り替えボタンを使用して、すべてのデフォルトプロジェクトを一覧表示します。

  3. OpenShift Data Foundation Operator 名をクリックします。
  4. Subscription タブに移動します。
  5. 更新承認 を変更するには、鉛筆 アイコンをクリックします。
  6. 更新承認ストラテジーを選択し、Save をクリックします。

検証手順

  • 更新承認で、その下に新しく選択された承認ストラテジーが表示されていることを確認します。

第6章 OpenShift Data Foundation 外部シークレットの更新

OpenShift Data Foundation の最新バージョンへの更新後に、OpenShift Data Foundation 外部シークレットを更新します。

注記

バッチ更新には、外部シークレットを更新する必要はありません。たとえば、OpenShift Data Foundation 4.9.X から 4.9.Y に更新する場合。

前提条件

  • OpenShift Container Platform クラスターを 4.9.z の最新の安定したリリースに更新している。詳細は、Updating Clusters を参照してください。
  • OpenShift Container Storage Operator が OpenShift Data Foundation バージョン 4.9 にアップグレードされている。詳細は、Updating Red Hat OpenShift Container Storage 4.8 to Red Hat OpenShift Data Foundation を参照してください。
  • OpenShift Data Foundation クラスターが正常であること、およびデータに回復性があることを確認します。StorageOpenShift Data foundationStorage Systems タブに移動し、ストレージシステム名をクリックします。

    • Overview - Block and File タブで Status カードをチェックして、Storage cluster に正常であることを示す緑色のチェックマークが表示されていることを確認します。
    • Object タブをクリックして、Object Service および Data resiliency に正常であることを示す緑色のチェックマークが表示されていることを確認します。RADOS Object Gateway は、OpenShift Data Foundation を外部モードでデプロイする際に、RADOS Object Gateway エンドポイントの詳細が含まれている場合にのみ表示されます。
  • Red Hat Ceph Storage では、Ceph ダッシュボードがインストールされ、設定されている必要がある。

手順

  1. ceph-external-cluster-details-exporter.py Python スクリプトの OpenShift Data Foundation バージョンをダウンロードします。

    # oc get csv $(oc get csv -n openshift-storage | grep ocs-operator | awk '{print $1}') -n openshift-storage -o jsonpath='{.metadata.annotations.external\.features\.ocs\.openshift\.io/export-script}' | base64 --decode > ceph-external-cluster-details-exporter.py
  2. 更新パーミッションは、外部の Red Hat Ceph Storage クラスターのクライアントノードで ceph-external-cluster-details-exporter.py を実行して、外部の Red Hat Ceph Storage クラスターに制限を課します。これを行うには、Red Hat Ceph Storage の管理者に問い合わせる必要がある場合があります。

    # python3 ceph-external-cluster-details-exporter.py --upgrade --run-as-user=<ocs_client_name>
    --run-as-user

    OpenShift Data Foundation クラスターのデプロイメント時に使用されるクライアント名。別のクライアント名が設定されていない場合は、デフォルトのクライアント名 client.healthchecker を使用します。

    ユーザーの更新されたパーミッションは以下のように設定されます。

    caps: [mgr] allow command config
    caps: [mon] allow r, allow command quorum_status, allow command version
    caps: [osd] allow rwx pool=RGW_POOL_PREFIX.rgw.meta, allow r pool=.rgw.root, allow rw pool=RGW_POOL_PREFIX.rgw.control, allow rx pool=RGW_POOL_PREFIX.rgw.log, allow x pool=RGW_POOL_PREFIX.rgw.buckets.index
  3. 以前にダウンロードした Python スクリプトを実行し、外部の Red Hat Ceph Storage クラスターから生成された JSON 出力を保存します。

    1. 以前にダウンロードした Python スクリプトを実行します。

      # python3 ceph-external-cluster-details-exporter.py --rbd-data-pool-name <rbd block pool name> --monitoring-endpoint <ceph mgr prometheus exporter endpoint> --monitoring-endpoint-port <ceph mgr prometheus exporter port> --rgw-endpoint <rgw endpoint> --run-as-user <ocs_client_name>  [optional arguments]
      --rbd-data-pool-name
      これは、OpenShift Data Foundation でブロックストレージを提供するために使用される必須のパラメーターです。
      --rgw-endpoint
      これは任意になります。OpenShift Data Foundation の Ceph Rados Gateway でオブジェクトストレージをプロビジョニングする場合に、このパラメーターを指定します。<ip_address>:<port> の形式でエンドポイントを指定します。
      --monitoring-endpoint
      これは任意になります。OpenShift Container Platform クラスターから到達可能な、アクティブ mgr およびスタンバイ mgr の IP アドレスのコンマ区切りリストを受け入れます。指定しない場合には、値が自動的に入力されます。
      --monitoring-endpoint-port
      これは任意になります。これは --monitoring-endpoint で指定された ceph-mgr Prometheus エクスポーターに関連付けられるポートです。指定しない場合には、値が自動的に入力されます。
      --run-as-user

      OpenShift Data Foundation クラスターのデプロイメント時に使用されるクライアント名。別のクライアント名が設定されていない場合は、デフォルトのクライアント名 client.healthchecker を使用します。

      注記

      monitoring-endpoint および monitoring-endpoint-port を除くオプション引数を含むすべてのパラメーターが、外部モードでの OpenShift Data Foundation のデプロイメント時に使用したパラメーターと同じであることを確認します。

    2. 前の手順でスクリプトを実行した後に生成された JSON 出力を保存します。

      出力例:

      [{"name": "rook-ceph-mon-endpoints", "kind": "ConfigMap", "data": {"data": "xxx.xxx.xxx.xxx:xxxx", "maxMonId": "0", "mapping": "{}"}}, {"name": "rook-ceph-mon", "kind": "Secret", "data": {"admin-secret": "admin-secret", "fsid": "<fs-id>", "mon-secret": "mon-secret"}}, {"name": "rook-ceph-operator-creds", "kind": "Secret", "data": {"userID": "<user-id>", "userKey": "<user-key>"}}, {"name": "rook-csi-rbd-node", "kind": "Secret", "data": {"userID": "csi-rbd-node", "userKey": "<user-key>"}}, {"name": "ceph-rbd", "kind": "StorageClass", "data": {"pool": "<pool>"}}, {"name": "monitoring-endpoint", "kind": "CephCluster", "data": {"MonitoringEndpoint": "xxx.xxx.xxx.xxxx", "MonitoringPort": "xxxx"}}, {"name": "rook-ceph-dashboard-link", "kind": "Secret", "data": {"userID": "ceph-dashboard-link", "userKey": "<user-key>"}}, {"name": "rook-csi-rbd-provisioner", "kind": "Secret", "data": {"userID": "csi-rbd-provisioner", "userKey": "<user-key>"}}, {"name": "rook-csi-cephfs-provisioner", "kind": "Secret", "data": {"adminID": "csi-cephfs-provisioner", "adminKey": "<admin-key>"}}, {"name": "rook-csi-cephfs-node", "kind": "Secret", "data": {"adminID": "csi-cephfs-node", "adminKey": "<admin-key>"}}, {"name": "cephfs", "kind": "StorageClass", "data": {"fsName": "cephfs", "pool": "cephfs_data"}}, {"name": "ceph-rgw", "kind": "StorageClass", "data": {"endpoint": "xxx.xxx.xxx.xxxx", "poolPrefix": "default"}}, {"name": "rgw-admin-ops-user", "kind": "Secret", "data": {"accessKey": "<access-key>", "secretKey": "<secret-key>"}}]
  4. 生成された JSON ファイルをアップロードします。

    1. OpenShift Web コンソールにログインします。
    2. Workloads → Secrets をクリックします。
    3. プロジェクトを openshift-storage に設定します。
    4. rook-ceph-external-cluster-details をクリックします。
    5. Actions (⋮) → Edit Secret をクリックします。
    6. Browse をクリックして JSON ファイルをアップロードします。
    7. Save をクリックします。

検証手順

  • OpenShift Data Foundation クラスターが正常であり、データが回復性があることを確認するには、StorageOpenShift Data foundationStorage Systems タブに移動してから、ストレージシステム名をクリックします。

    • OverviewBlock and File タブで、Details カードをチェックして、RHCS ダッシュボードのリンクが利用可能であることを確認し、Status カードをチェックして、Storage Cluster に正常であることを示す緑色のチェックマークが表示されていることも確認します。
    • Object タブをクリックして、Object Service および Data resiliency に正常であることを示す緑色のチェックマークが表示されていることを確認します。RADOS Object Gateway は、OpenShift Data Foundation を外部モードでデプロイする際に、RADOS Object Gateway エンドポイントの詳細が含まれている場合にのみ表示されます。

第7章 既存のバッキングストアへのアノテーションの追加

正しいアノテーションを既存のバッキングストアに追加すると、オブジェクトゲートウェイ (RGW) がサポートするバッキングストアが、その実際のサイズと空きサイズを報告するようになります。Multicloud Object Gateway (MCG) は、この情報を取得し、使用できます。このフローは、RGW がクラスター上に存在し、使用されている場合にのみ関係します。RGW は、vSphere などのオンプレミスプラットフォームでのみデフォルトで使用されます。

注記

OpenShift Data Foundation バージョン 4.8 にアップグレードした後にアノテーションを既存のバッキングストアに追加した場合は、4.9 にアップグレードした後にそれらを追加する必要はありません。バージョン 4.8 以降で作成されたすべてのバッキングストアには、デフォルトでこのアノテーションがあります。

手順

  1. OpenShift Container Platform Web コンソールにログインします。
  2. HomeSearch をクリックします。
  3. ResourcesBackingStore を検索し、クリックします。
  4. S3 対応の BackingStore の横にある Action Menu(⋮)Edit annotations をクリックします。
  5. KEYrgw を追加します。
  6. Save をクリックします。

第8章 ローカルストレージがサポートするクラスターの更新後の設定の変更

Red Hat OpenShift Container Platform 4.6 以降で、ローカルストレージ Operator は、ローカルストレージを管理するための新規のカスタムリソースタイプを提供します。

  • LocalVolumeDiscovery
  • LocalVolumeSet

ローカルストレージ Operator で OpenShift Data Foundation のバージョン 4.5 以前からバージョン 4.9 に追加的にアップグレードし、これらのリソースがまだ作成されていない場合、すべての機能が想定どおりに動作するように、更新後に追加の設定手順が必要になります。これらのリソースタイプは 4.5 からの更新の一部として自動的に処理されないため、手動で作成する必要があります。リソース作成の手順は、Post-update configuration changes for clusters backed by local storage を参照してください。

注記

4.5 からアップグレードした後にこれらのリソースをすでに作成した場合は、4.9 にアップグレードした後にそれらを作成する必要はありません。

8.1. アノテーションの追加

以前のバージョンから OpenShift Data Foundation 4.9 にアップグレードしたときに、ユーザーインターフェイスを介して障害が発生したストレージデバイスを交換できるようにするには、ストレージクラスターにアノテーションを追加する必要があります。

手順

  1. OpenShift Container Platform Web コンソールにログインします。
  2. HomeSearch をクリックします。
  3. ResourcesStorageCluster を検索し、それをクリックします。
  4. ocs-storagecluster の横にあるアクションメニュー (⋮)Edit annotations をクリックします。
  5. KEYVALUE にそれぞれ cluster.ocs.openshift.io/local-devicestrue を追加します。
  6. Save をクリックします。