4.2.2. ローカルストレージデバイスを使用した OpenShift Container Storage ノードへの容量の追加によるストレージのスケールアップ

以下の手順を使用して、ベアメタルおよび VMware インフラストラクチャーで設定されたローカルストレージベースの OpenShift Container Storage ワーカーノードにストレージ容量(追加のストレージデバイス)を追加します。

重要

Amazon EC2 I3 でのストレージのスケールアップはテクノロジープレビュー機能です。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat の実稼働環境のサービスレベルアグリーメント (SLA) ではサポートされていないため、Red Hat では実稼働環境での使用を推奨していません。Red Hat は実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。これらの機能は、近々発表予定の製品機能をリリースに先駆けてご提供することにより、お客様は機能性をテストし、開発プロセス中にフィードバックをお寄せいただくことができます。

注記

Amazon EC2 I3 インフラストラクチャーでは、利用可能な両方の NVMe デバイスを使用してデプロイメントが実行されるため、ノードを追加することが容量を追加するための唯一のオプションになります。

前提条件

手順

  1. OpenShift Container Storage がインストールされている OpenShift Container Platform ノードにストレージ容量を追加するには、以下を実行する必要があります。

    1. ワーカーノードごとに少なくとも 1 つのデバイスを追加するため、利用可能なデバイスの一意の by-id 識別子を見つけます。各デプロイメントガイドで説明されている利用可能なストレージデバイスを検索する手順に従ってください。

      注記

      このプロセスを、ストレージを追加する既存ノードのすべて (3 ノード以上) に対して実行するようにしてください。

    2. 一意のデバイス ID を LocalVolume カスタムリソース(CR)に追加します。

      $ oc edit -n local-storage localvolume local-block

      出力例:

      spec:
        logLevel: Normal
        managementState: Managed
        nodeSelector:
          nodeSelectorTerms:
          - matchExpressions:
            - key: cluster.ocs.openshift.io/openshift-storage
              operator: In
              values:
              - ""
        storageClassDevices:
        - devicePaths:
          - /dev/disk/by-id/nvme-INTEL_SSDPE2KX010T7_PHLF733402P51P0GGN
          - /dev/disk/by-id/nvme-INTEL_SSDPE2KX010T7_PHLF733402LM1P0GGN
          - /dev/disk/by-id/nvme-INTEL_SSDPE2KX010T7_PHLF733402M21P0GGN
          - /dev/disk/by-id/nvme-INTEL_SSDPE2KX010T7_PHLF733402B71P0GGN    # newly  added device by-id
          - /dev/disk/by-id/nvme-INTEL_SSDPE2KX010T7_PHLF733402A31P0GGN    # newly  added device by-id
          - /dev/disk/by-id/nvme-INTEL_SSDPE2KX010T7_PHLF733402Q71P0GGN    # newly  added device by-id
          storageClassName: localblock
          volumeMode: Block

      CR の編集後に変更を保存するようにしてください。

      出力例:

      localvolume.local.storage.openshift.io/local-block edited

      この CR で、by-id を使用する新規デバイスが追加されていることを確認できます。それぞれの新規デバイスは、3 つのワーカーノードの 1 つの NVMe デバイスにマップされます。

      • nvme-INTEL_SSDPE2KX010T7_PHLF733402B71P0GGN
      • nvme-INTEL_SSDPE2KX010T7_PHLF733402A31P0GGN
      • nvme-INTEL_SSDPE2KX010T7_PHLF733402Q71P0GGN
  2. 新規に作成された PV を localVolume CR で使用される storageclass 名前で表示します。

    $ oc get pv | grep localblock | grep Available

    出力例:

    local-pv-5ee61dcc   931Gi   RWO     Delete  Available   localblock      2m35s
    local-pv-b1fa607a   931Gi   RWO     Delete  Available   localblock      2m27s
    local-pv-e971c51d   931Gi   RWO     Delete  Available   localblock      2m22s
    ...

    新しい OSD に使用されるサイズと同じサイズの 3 つの PV が利用可能です。

  3. OpenShift Web コンソールに移動します。
  4. 左側のナビゲーションバーの Operators をクリックします。
  5. Installed Operators を選択します。
  6. ウィンドウで、OpenShift Container Storage Operator をクリックします。

    ocs installed operators
  7. 上部のナビゲーションバーで、右にスクロールし、Storage Cluster タブをクリックします。

    OCS Storage Cluster overview
  8. 表示されるリストには 1 つの項目のみが含まれます。右端の (⋮) をクリックして、オプションメニューを拡張します。
  9. オプションメニューから Add Capacity を選択します。

    OCS add capacity dialog menu lso

    このダイアログボックスで、Storage Class 名を localVolume CR で使用される名前に設定します。表示される利用可能な容量は、ストレージクラスで利用可能なローカルディスクをベースとしています。

  10. 設定が終了したら、Add をクリックします。ストレージクラスターが Ready 状態になるまでに数分待機する必要がある場合があります。
  11. 3 つの新規 OSD およびそれらの対応する新規 PVC が作成されていることを確認します。

    $ oc get -n openshift-storage pods -l app=rook-ceph-osd

    出力例:

    NAME                               READY   STATUS    RESTARTS   AGE
    rook-ceph-osd-0-77c4fdb758-qshw4   1/1     Running   0          1h
    rook-ceph-osd-1-8645c5fbb6-656ks   1/1     Running   0          1h
    rook-ceph-osd-2-86895b854f-r4gt6   1/1     Running   0          1h
    rook-ceph-osd-3-dc7f787dd-gdnsz    1/1     Running   0          10m
    rook-ceph-osd-4-554b5c46dd-hbf9t   1/1     Running   0          10m
    rook-ceph-osd-5-5cf94c4448-k94j6   1/1     Running   0          10m

    上記の例では、osd-3、osd-4、および osd-5 は、新たに OpenShift Container Storage クラスターに追加される Pod です。

    $ oc get pvc -n openshift-storage |grep localblock

    出力例:

    ocs-deviceset-0-0-qc29m   Bound    local-pv-fc5562d3    931Gi   RWO  localblock  1h
    ocs-deviceset-0-1-qdmrl   Bound    local-pv-b1fa607a    931Gi   RWO  localblock  10m
    ocs-deviceset-1-0-mpwmk   Bound    local-pv-58cdd0bc    931Gi   RWO  localblock  1h
    ocs-deviceset-1-1-85892   Bound    local-pv-e971c51d    931Gi   RWO  localblock  10m
    ocs-deviceset-2-0-rll47   Bound    local-pv-29d8ad8d    931Gi   RWO  localblock  1h
    ocs-deviceset-2-1-cgth2   Bound    local-pv-5ee61dcc    931Gi   RWO  localblock  10m

    上記の例では、3 つの新規 PVC が作成されています。

検証手順

  1. OverviewPersistent Storage タブに移動してから、Capacity breakdown カードをチェックします。

    ocs add capacity expansion verification capacity card bm

    容量は選択に応じて増大することに注意してください。

    重要

    OpenShift Container Storage では、OSD またはノードの縮小によるクラスターの削減はサポートしていません。