Red Hat Training

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9.11. クライアントへのプッシュを有効にする

クライアントシステムに Satellite への定期的なポーリングを行わさせてスケジュールされた動作があるかを確認させることができる他、 Satellite にこれらのタスクを Provisioning のエンタイトルメントを有するシステムで直ちに開始させることもできます。 これにより、 動作をスケジュールしてから実際にクライアントシステムが Red Hat Network にチェックインしてそれを取得するまでに発生してしまう遅延を回避することができます。 このサポートは、 OSA ディスパッチャー (osa-dispatcher) によって提供されます。
OSA ディスパッチャーは定期的にクエリーを実行するサービスで、 クライアント上で実行すべきコマンドがないか Satellite サーバーに問い合わせを行います。 実行すべきコマンドがあると、 jabberd 経由でクライアント上の実行中の osad インスタンス群にメッセージを送信します。

重要

この機能を動作させるには、 Satellite とそのクライアントシステム群の間で SSL が採用されていなければなりません。 SSL 証明書が使用できないと、 クライアントシステム上のデーモンが接続に失敗します。
この機能を利用するには、まず 「その他の要件」 で説明されているようにファイアウォールのルールを設定して必要なポートでの接続を許可する必要があります。
次に、 中央 Red Hat Network Web サイト内の Satellite 用の Red Hat Network Satellite ソフトウェアチャンネルにある osa-dispatcher パッケージをインストールする必要があります。 インストールが完了したら、 root として次のコマンドを使って Satellite 上でサービスを起動します。
service osa-dispatcher start
最後に、 プッシュされた動作を受け取るようすべてのクライアントシステムに osad パッケージをインストールします。 このパッケージは Red Hat Network Satellite 上のシステム用の Red Hat Network Tools 子チャンネル内にあります。

警告

Satellite サーバーには osad パッケージをインストールしないでください。 Satellite に既にインストールされている osa-dispatcher パッケージと競合してしまいます。
インストールが終了したら、 root になり以下のコマンドでクライアントシステム上の osad サービスを起動します。
service osad start
他のサービスと同様、osa-dispatcher および osadstoprestartstatus の各コマンドも受け取ります。
この機能は、 クライアントシステムが Satellite の完全修飾ドメイン名 (FQDN) を認識できるかに依存している点に留意してください。 Red Hat Update Agent を設定する際には、サーバーの IP アドレスではなく完全修飾ドメイン名を必ず使用してください。 詳しくは 『Red Hat Network クライアント設定ガイド』 を参照してください。
これで、Satellite からプッシュが有効になっているシステムに動作をスケジュールすると、そのタスクはシステムがチェックインするのを待たずに直ちに開始されるようになります。