Red Hat Training

A Red Hat training course is available for Red Hat Satellite

1.5. 実装手順の概要

完全に機能する RHN Satellite を実装するのに必要な作業は、ソフトウェアとデータベースのインストールだけではありません。クライアントシステムが Satellite を使用するよう設定しなければなりません。使用を最適化するようにカスタムパッケージとチャンネルを作成する必要もあります。こうした作業は基本的なインストールの範囲を越えてしまうため、詳細については本 『RHN Satellite インストールガイド』 以外にも他のガイドで説明しています。必要となる技術的なドキュメントの一覧は 2章要件 を参照してください。
この理由から、本セクションでは、評価からカスタムパッケージのデプロイメントまでのすべての必須/推奨手順の一覧を明確に提示していきます。これらの手順は、概して次のような順序で行われます。
  1. 評価後、Red Hat の営業担当者に連絡をとり、RHN Satellite をご購入いただきます。
  2. Red Hat の担当者が電子メールで RHN エンタイトルメント証明書を送信します。
  3. Red Hat の担当者が Satellite のエンタイトルメントを有するアカウントを RHN Web サイトに作成してログイン情報を送信します。
  4. RHN Web サイト (rhn.redhat.com) にログインして Red Hat Enterprise Linux AS 4 または Red Hat Enterprise Linux 5 と RHN Satellite の配布 ISO をダウンロードします。これらはそれぞれの チャンネルの詳細 ページのダウンロード タブ内にあります。説明については 『RHN リファレンスガイド』を参照してください。
  5. RHN Web サイトにログインしている間に、ご使用の Satellite で扱うチャンネルコンテンツ ISO をダウンロードします。ご使用の Satellite のチャンネルの詳細 ページ内ダウンロード タブからも行えます。この チャンネルコンテンツ ISO は、前述の Satellite でパッケージを解析、処理するために必要なメタデータを含む配布 ISO とは異なります。
  6. Stand-Alone Database をインストールする場合、2章要件 に記載されている定則を使ってデータベースインスタンスを用意します。
  7. Satellite マシン上に Red Hat Enterprise Linux をインストールしてから RHN Satellite をインストールします。
  8. Web ブラウザで Satellite のホスト名を開き、アカウントの作成 をクリックして Satellite の最初のユーザーアカウントを作成します。これが Satellite 管理者 (別名: Organization Administrator) のアカウントになります 。
  9. RHN Satellite Synchronization Tool を使ってチャンネルと関連パッケージを Satellite にインポートします。
  10. Satellite に各ディストリビューションタイプの代表マシンまたはチャンネル (Red Hat Enterprise Linux 4 または 5 など) を登録します。
  11. 各マシンの /etc/sysconfig/rhn/ ディレクトリにある rhn_register 設定ファイルと up2date 設定ファイルをそれぞれ個別に Satellite 上の /pub/ ディレクトリにコピーします (SCP を使用)。rhn-org-trusted-ssl-cert-*.noarch.rpm はすでにそこにあります。
  12. Satellite から同じディストリビューションタイプのクライアントシステムにその設定ファイルとrhn-org-trusted-ssl-cert-*.noarch.rpm をダウンロードしてインストールします。すべてのディストリビューションタイプが完了するまでこれと前述の手順を繰り返します。
  13. Satellite の Web サイトから、該当ベースチャンネルに並んでいる各ディストリビューション用のアクティベーションキーを作成します。ここで、システムグループと子チャンネルも事前に定義することができます。
  14. 各クライアントシステムのコマンドラインからアクティベーションキーを実行します (rhnreg_ks)。 1 つのディストリビューション内の残りのシステムすべてに対してバッチ登録と再設定を行うこのステップのスクリプトを書くことができる点に留意してください。
  15. 関連するユーザー名、パスワード、その他ログイン情報をすべて記録して複数の安全な場所に保存してください。
  16. これで、Satellite に標準の Red Hat チャンネルとパッケージが実装され、すべてのクライアントはこれに接続されますので、カスタムチャンネルとパッケージの作成、供給を開始できるようになります。カスタム RPM が作成されたら、RHN Push を使って Satellite にインポートして Satellite の Web サイトからこれを保存するカスタムチャンネルを追加することができます。詳細については 『RHN チャンネル管理ガイド』 を参照してください。