Red Hat Training

A Red Hat training course is available for Red Hat Satellite

1.4. 動作の仕組み

RHN Satellite は次のコンポーネントから構成されます。
  • データベース — Stand-Alone Database の場合、企業の既存データベースや単独のマシンなどになります。RHN Satellite は Oracle Database 10g Release 2, Standard Edition または Enterprise Edition をサポートしています。Embedded Database の場合、データベースは RHN Satellite に同梱され、インストール過程で Satellite と同じマシン上にインストールされます。
  • RHN Satellite — 中核的な「ビジネスロジック」であり、クライアントシステム上で稼働する Red Hat Update Agent のエントリポイントになります。また、RHN Satellite には Apache HTTP Server (XML-RPC 要求を処理) が含まれます。
  • RHN Satellite Web インターフェース — 高度なシステム、システムグループ、ユーザー、チャンネル管理のインターフェースです。
  • RPM リポジトリ — Red Hat RPM パッケージと組織内で確認されたカスタム RPM パッケージ用のパッケージリポジトリです。
  • 管理ツール
    • データベースとファイルシステムの同期ツール
    • RPM インポートツール
    • チャンネル管理ツール (Web ベース)
    • エラータ管理ツール (Web ベース)
    • ユーザー管理ツール (Web ベース)
    • クライアントシステムおよびシステムグループ化ツール (Web ベース)
    • クライアントシステムにある Red Hat Update Agent
クライアントシステムにある Red Hat Update Agent は、中央 Red Hat Network サーバーではなく企業内の内部 RHN Satellite から更新を検索するよう再設定しなければなりません。この再設定を一度だけ行えば、クライアントシステムは Red Hat Update Agent を使ってローカルに更新を取得することができます。あるいは、システム管理者が RHN Satellite Web サイトを使って動作をスケジュールすることもできます。

重要

Red Hat は、適切な接続性を確保するためには RHN Satellite に接続されたクライアントが Red Hat Enterprise Linux の最新アップデートを稼働していることを強く推奨します。
クライアントが更新を要求すると、企業内 RHN Satellite がそのデータベースに問い合わせをし、クライアントシステムを認証、そのクライアントシステム用に使用できる更新パッケージを確認してから要求された RPM をクライアントシステムに送ります。クライアントの選択により、パッケージもインストールされることがあります。パッケージがインストールされる場合、クライアントシステムは更新パッケージプロファイルを RHN Satellite にあるデータベースに送信するのでこれらのパッケージはクライアントの古い日付のパッケージ一覧から削除されます。
組織は、RHN Satellite 用の Web サイトをローカルエリアネットワークからのみアクセス可能にするか、ローカルエリアネットワークとインターネットの両方からアクセス可能にするかを設定できます。RHN Web サイトの Satellite のバージョンにより、クライアントシステム、システムグループ、ユーザー全体にわたり、完全な制御ができるようになります。
RHN Satellite 管理ツールは Red Hat Network で RHN Satellite データベースとパッケージリポジトリを同期するために使用します。RHN Satellite インポートツールでシステム管理者はパッケージリポジトリにカスタム RPM パッケージを含ませることができるようになります。
RHN Satellite は RHN Proxy Server と併用することにより、組織に分散型・自己完結型の Red Hat Network デプロイメントを提供することができます。例えば、組織はセキュリティ保護されたロケーションで 1台の RHN Satellite の管理することができます。RHN Satellite にローカルネットワークアクセスを持つ Red Hat システムはこれに接続することができます。その他の遠隔オフィスでは、RHN Satellite に接続する RHN Proxy Server のインストールを管理することができます。組織内の異なるロケーションがネットワーク接続されている必要がありますが、これはプライベートネットワークで構いません。インターネット接続はいずれのシステムにも必要ありません。詳細については 『RHN Proxy Server インストールガイド』 を参照してください。
RHN Satellite と RHN Proxy Server の併用

図1.1 RHN Satellite と RHN Proxy Server の併用