11.5.8. カスタムログハンドラーの設定

ここでは、管理 CLI を使用してカスタムログハンドラーを設定する方法を説明します。管理コンソールでは、ConfigurationSubsystemsLoggingConfiguration と選択し、表示 をクリックして HandlerCustom Handler と選択すると、カスタムログハンドラーを設定することができます。

カスタムログハンドラーを設定するために実行する主なタスクは以下のとおりです。

重要

ロギングプロファイルにこのログハンドラーを設定する場合、コマンドの最初は /subsystem=logging/ ではなく /subsystem=logging/logging-profile=LOGGING_PROFILE_NAME/ になります。

さらに、管理対象ドメインで実行している場合はコマンドの前に /profile=PROFILE_NAME を付けます。

カスタムログハンドラーの追加

カスタムログハンドラーを追加する場合、ハンドラーの Java クラスとハンドラーが含まれる JBoss EAP モジュールを指定する必要があります。クラスは java.util.logging.Handler を拡張する必要があります。

注記

すでに、カスタムロガーが含まれる モジュールが作成 されている必要があります。 作成されていないと、このコマンドの実行に失敗します。

/subsystem=logging/custom-handler=CUSTOM_HANDLER_NAME:add(class=CLASS_NAME,module=MODULE_NAME)
カスタムログハンドラーの設定

必要性に応じて、以下のカスタムログハンドラー属性を 1 つ以上設定する必要がある場合があります。利用できるカスタムログハンドラー属性の完全リストと説明は、カスタムログハンドラーの属性 を参照してください。

  • ログレベルを設定します。

    ハンドラーの適切なログレベルを設定します。デフォルトは ALL です。利用できるオプションは、ログレベル を参照してください。

    /subsystem=logging/custom-handler=CUSTOM_HANDLER_NAME:write-attribute(name=level,value=LEVEL)
  • プロパティーを設定します。

    ログハンドラーに必要なプロパティーを設定します。setter メソッドを使用してプロパティーにアクセスできなければなりません。

    /subsystem=logging/custom-handler=CUSTOM_HANDLER_NAME:write-attribute(name=properties.PROPERTY_NAME,value=PROPERTY_VALUE)
  • エンコーディングを設定します。

    ハンドラーのエンコーディングを設定します (例: utf-8)。

    /subsystem=logging/custom-handler=CUSTOM_HANDLER_NAME:write-attribute(name=encoding,value=ENCODING)
  • ログフォーマッターを設定します。

    ヘッダーの書式設定文字列を設定します。たとえば、デフォルトの書式設定文字列は %d{HH:mm:ss,SSS} %-5p [%c] (%t) %s%e%n です。FORMAT の値は必ず引用符で囲んでください。

    /subsystem=logging/custom-handler=CUSTOM_HANDLER_NAME:write-attribute(name=formatter,value=FORMAT)
    注記

    保存されたフォーマッター を参照する場合は named-formatter 属性を使用します。

  • フィルター式を設定します。

    ハンドラーのログメッセージをフィルターするために式を設定します。必ずコンマと引用符はエスケープ処理し、引用符で囲むようにしてください。たとえば、以下の置換可能な FILTER_EXPRESSION 変数では、not(match("WFLY")) のフィルター式を "not(match(\"WFLY\"))" に置き換える必要があります。

    /subsystem=logging/custom-handler=CUSTOM_HANDLER_NAME:write-attribute(name=filter-spec, value=FILTER_EXPRESSION)

    利用可能なフィルター式の詳細は フィルター式 の項を参照してください。

カスタムログハンドラーのロガーへの割り当て

ログハンドラーをアクティブにするには、ロガーに割り当てる必要があります。

以下の管理 CLI コマンドは、カスタムログハンドラーをルートロガーに割り当てます。

/subsystem=logging/root-logger=ROOT:add-handler(name=CUSTOM_HANDLER_NAME)

以下の管理 CLI コマンドは、名前が CATEGORY によって指定されるロガーに Size ログハンドラーを割り当てます。

/subsystem=logging/logger=CATEGORY:add-handler(name=CUSTOM_HANDLER_NAME)
カスタムログハンドラーの削除

ログハンドラーは remove 操作で削除できます。ログハンドラーが現在ロガーまたは Async ログハンドラーに割り当てられている場合は削除できません。

/subsystem=logging/custom-handler=CUSTOM_HANDLER_NAME:remove