24.3.2. キャッシュコンテナー

キャッシュコンテナーはサブシステムによって使用されるキャッシュのリポジトリーです。各キャッシュコンテナーは、使用されるデフォルトのキャッシュを定義します。

JBoss EAP 7 は以下のデフォルト Infinispan キャッシュコンテナーを定義します。

  • server (シングルトンキャッシング)
  • web (Web セッションクラスタリング)
  • ejb (ステートフルセッション Bean クラスタリング)
  • hibernate (エンティティーキャッシング)

例: Infinispan のデフォルト設定

<subsystem xmlns="urn:jboss:domain:infinispan:7.0">
  <cache-container name="server" aliases="singleton cluster" default-cache="default" module="org.wildfly.clustering.server">
    <transport lock-timeout="60000"/>
    <replicated-cache name="default">
      <transaction mode="BATCH"/>
    </replicated-cache>
  </cache-container>
  <cache-container name="web" default-cache="dist" module="org.wildfly.clustering.web.infinispan">
    <transport lock-timeout="60000"/>
    <distributed-cache name="dist">
      <locking isolation="REPEATABLE_READ"/>
      <transaction mode="BATCH"/>
      <file-store/>
    </distributed-cache>
  </cache-container>
  <cache-container name="ejb" aliases="sfsb" default-cache="dist" module="org.wildfly.clustering.ejb.infinispan">
    <transport lock-timeout="60000"/>
    <distributed-cache name="dist">
      <locking isolation="REPEATABLE_READ"/>
      <transaction mode="BATCH"/>
      <file-store/>
    </distributed-cache>
  </cache-container>
  <cache-container name="hibernate" default-cache="local-query" module="org.hibernate.infinispan">
    <transport lock-timeout="60000"/>
    <local-cache name="local-query">
      <object-memory size="1000"/>
      <expiration max-idle="100000"/>
    </local-cache>
    <invalidation-cache name="entity">
      <transaction mode="NON_XA"/>
      <object-memory size="1000"/>
      <expiration max-idle="100000"/>
    </invalidation-cache>
    <replicated-cache name="timestamps" mode="ASYNC"/>
  </cache-container>
</subsystem>

各キャッシュコンテナーで定義されたデフォルトのキャッシュに注目してください。この例では、web キャッシュコンテナーは dist 分散キャッシュをデフォルトとして定義します。そのため、Web セッションのクラスタリングでは dist キャッシュが使用されます。

デフォルトキャッシュの変更やキャッシュの追加に関する詳細は、「キャッシュコンテナーの設定」を参照してください。

重要

HTTP セッション、ステートフルセッション Bean、シングルトンサービスやデプロイメントなどのキャッシュやキャッシュコンテナーを追加できます。ユーザーアプリケーションによるこれらのキャッシュの直接使用はサポートされません。

24.3.2.1. キャッシュコンテナーの設定

キャッシュコンテナーやキャッシュ属性は、管理コンソールまたは管理 CLI を使用して設定できます。

警告

設定の他のコンポーネントが参照する可能性があるため、キャッシュまたはキャッシュコンテナーの名前を変更しないでください。

管理コンソールを使用したキャッシュの設定

管理コンソールの Configuration タブで Infinispan サブシステムを選択するとキャッシュやキャッシュコンテナーを設定できます。管理対象ドメインでは設定するプロファイルを選択してください。

  • キャッシュコンテナーを追加します。

    Cache Container の横にある追加 (+) ボタンをクリックし、Cache Container を追加 を選択して新しいキャッシュコンテナーの設定を入力します。

  • キャッシュコンテナー設定を更新します。

    該当するキャッシュコンテナーを選択し、表示 を選択します。必要に応じてキャッシュコンテナーの設定を行います。

  • キャッシュコンテナートランスポート設定を更新します。

    該当するキャッシュコンテナーを選択し、表示 を選択します。Transport タブで、必要に応じてキャッシュコンテナートランスポートを設定します。

  • キャッシュを設定します。

    該当するキャッシュコンテナーを選択し、表示 を選択します。キャッシュタブ (Replicated Cache など) でキャッシュを追加、更新、および削除できます。

管理 CLI を使用したキャッシュの設定

管理 CLI を使用してキャッシュおよびキャッシュコンテナーを設定できます。管理対象ドメインではコマンドの前に /profile=PROFILE_NAME を追加して更新するプロファイルを指定する必要があります。

  • キャッシュコンテナーを追加します。

    /subsystem=infinispan/cache-container=CACHE_CONTAINER:add
  • レプリケートされたキャッシュを追加します。

    /subsystem=infinispan/cache-container=CACHE_CONTAINER/replicated-cache=CACHE:add(mode=MODE)
  • キャッシュコンテナーのデフォルトキャッシュを設定します。

    /subsystem=infinispan/cache-container=CACHE_CONTAINER:write-attribute(name=default-cache,value=CACHE)
  • レプリケートされたキャッシュのバッチ処理を設定します。

    /subsystem=infinispan/cache-container=CACHE_CONTAINER/replicated-cache=CACHE/component=transaction:write-attribute(name=mode,value=BATCH)

以下の例は、concurrent 分散キャッシュを web キャッシュコンテナーに追加する方法を表しています。このキャッシュ設定はデフォルトキャッシュのロック制約を緩和し、複数の同時リクエストが同じ web セッションに同時にアクセスできるようにします。これは、ロックのない読み取りを許可し、排他的ロックをより頻繁により短期間で取得することで実現されます。

以下の CLI コマンドを使用して concurrent 分散キャッシュを web キャッシュコンテナーに追加し、デフォルトのキャッシュにします。

batch
/subsystem=infinispan/cache-container=web/distributed-cache=concurrent:add
/subsystem=infinispan/cache-container=web:write-attribute(name=default-cache,value=concurrent)
/subsystem=infinispan/cache-container=web/distributed-cache=concurrent/store=file:add
run-batch

これにより、サーバーが以下のように設定されます。

<cache-container name="web" default-cache="concurrent" module="org.wildfly.clustering.web.infinispan">
  ...
  <distributed-cache name="concurrent">
      <file-store/>
  </distributed-cache>
</cache-container>
デフォルト EJB キャッシュコンテナーの変更

以下のようにキャッシュコンテナーを ejb3 サブシステムで使用できます。

  • EJB セッション bean のパッシベーションをサポートするには、infinispan サブシステムに定義された ejb キャッシュコンテナーを使用してセッションを保存できます。
  • サーバー上でクラスター化されたデプロイメントに接続するリモート EJB クライアントの場合、クラスタートポロジーの情報をこれらのクライアントに提供して、これらのクライアントが対話するノードに障害が発生したときにクラスターの別のノードにフェイルオーバーできるようにする必要があります。

パッシベーションやトポロジー情報の提供をサポートするデフォルトのキャッシュコンテナー ejb を変更する場合や、その名前を変更する場合、以下の例のように cache-container 属性を passivation-stores 要素に追加し、cluster 属性を remote 要素に追加する必要があります。独自に使用するために新しいキャッシュを追加する場合は、このような変更を加える必要はありません。

<subsystem xmlns="urn:jboss:domain:ejb3:5.0">
    <passivation-stores>
        <passivation-store name="infinispan" cache-container="ejb-cltest" max-size="10000"/>
    </passivation-stores>

    <remote cluster="ejb-cltest" connector-ref="http-remoting-connector" thread-pool-name="default"/>
</subsystem>

<subsystem xmlns="urn:jboss:domain:infinispan:7.0">
    ...
    <cache-container name="ejb-cltest" aliases="sfsb" default-cache="dist" module="org.wildfly.clustering.ejb.infinispan">
</subsystem>
Hibernate キャッシュコンテナーのエビクション機能

hibernate キャッシュコンテナーのエビクション機能は、メモリーからキャッシュエントリーを削除します。この機能は、サブシステムのメモリー負荷を軽減するのに役立ちます。

size 属性は、キャッシュエントリーのエビクションの開始前に保存されるキャッシュエントリーの最大数を設定します。

例:エビクション機能

  <cache-container name="hibernate" default-cache="local-query" module="org.hibernate.infinispan">
    <transport lock-timeout="60000"/>
    <local-cache name="local-query">
      <object-memory size="1000"/>
      <expiration max-idle="100000"/>

エビクションはメモリー内でのみ実行されることに注意してください。キャッシュストアは、情報の永続的な損失を防ぐためにエビクトされたキャッシュエントリーを保持します。エビクション 機能についての詳細は、『Infinispan ユーザーガイド』の「エビクションおよびデータコンテナー」セクションを参照し てください。