Red Hat JBoss EAP XP 1.0.0 リリースノート
JBoss EAP XP 1.0.0 向け
概要
第1章 Eclipse MicroProfile
1.1. Eclipse MicroProfile
Eclipse MicroProfile Fault Tolerance 2.1 のサポート
JBoss EAP XP 1.0.0 は Eclipse MicroProfile Fault Tolerance 2.1 仕様をサポートします。
Eclipse MicroProfile Fault Tolerance 2.1 仕様は、障害処理に以下のパターンを定義します。
- Timeout
- Fallback
- Retry
- CircuitBreaker
- Bulkhead
フォールトトレランスアノテーションは、フォールトトレランス用に設計されたメソッドまたはクラスにのみ適用できます。たとえば、@Retry のマークが付いたメソッドは、そのロジックを反復可能に、リソースを外部リソースに開いたままにしたり、外部リソースに依存しないようにする必要があります。トランザクションに関連するクラスのメソッドを正しく開始、停止、またはロールバックします。これにより、メソッドに失敗し、後続的に再試行が行われる場合に、メソッドが誤った状態に置かれないようにします。
トランザクションがコンテナー管理の場合、それらは MicroProfile アノテーションが実行される CDI スコープ外のコンテナーから起動します。構文は有効ですが、予期しない動作が発生する可能性があります。トランザクションの状態が間違っているため、フォールトトレランスアノテーションを CMT EJB に追加することは推奨されておらず、サポートもされていません。
新しいサブシステム microprofile-fault-tolerance-smallrye は、JBoss EAP XP で Eclipse MicroProfile Fault Tolerance 2.1 統合を提供します。
Eclipse MicroProfile JWT RBAC 1.1 のサポート
JBoss EAP XP 1.0.0 は Eclipse MicroProfile JWT RBAC 1.1 仕様をサポートします。
Eclipse MicroProfile JWT RBAC を使用すると、HTTP リクエストで受信される暗号署名された JSON Web Token(JWT) トークンを使用してアイデンティティーを認証できます。認証されたアイデンティティーの要求は、マイクロサービスエンドポイントにアクセスするためにロールベースのアクセス制御 (RBAC) を使用して検証されます。
Eclipse MicroProfile JWT RBAC には、以下の利点があります。
- Eclipse MicroProfile JWT RBAC では、アイデンティティーを確立するためにデプロイメント内で最低限の設定のみが必要になります。
- Eclipse MicroProfile JWT RBAC は、データベースやディレクトリーサーバーなどのアイデンティティーの外部リポジトリーへのアクセスに依存しません。
新しいサブシステム microprofile-jwt-smallrye は、JBoss EAP XP で Eclipse MicroProfile JWT RBAC 統合を提供します。
Eclipse MicroProfile OpenAPI 1.1 のサポート
JBoss EAP XP 1.0.0 は Eclipse MicroProfile OpenAPI 1.1 仕様をサポートします。
Eclipse MicroProfile OpenAPI 仕様は、OpenAPI v3 準拠ドキュメントを返す HTTP GET /openapi エンドポイントを定義します。本書では、アプリケーションが提供する RESTful サービスについて説明します。サポートされるドキュメント形式は YAML および JSON です。
現在、仮想ホストの /openapi エンドポイントは単一の JAX-RS デプロイメントのみを文書化できます。同じ仮想ホストの異なるコンテキストパスで登録された複数の JAX-RS デプロイメントで OpenAPI を使用するには、各デプロイメントは個別のエンドポイントパスを使用する必要があります。
Eclipse MicroProfile Config 1.4 のサポート
JBoss EAP XP 1.0.0 は Eclipse MicroProfile Config 1.4 仕様をサポートします。
microprofile-config-smallrye サブシステムが更新され、Eclipse MicroProfile バージョン 1.4 が統合されるようになりました。
Eclipse MicroProfile Health 2.2 のサポート
JBoss EAP XP 1.0.0 は Eclipse MicroProfile Health 2.2 仕様をサポートします。
microprofile-health-smallrye サブシステムが更新され、JBoss EAP XP で Eclipse MicroProfile Health 2.2 を統合するようになりました。
Enterprise Application Archive (EAR) デプロイメントのサブデプロイメントにおけるヘルスチェックはサポートされていません。
Eclipse MicroProfile Metrics 2.3 のサポート
JBoss EAP XP 1.0.0 は Eclipse MicroProfile Metrics 2.3 仕様をサポートします。
microprofile-metrics-smallrye サブシステムが更新され、Eclipse MicroProfile Metrics 2.3 を統合するようになりました。更新されたサブシステムは、新しいオプションのベースメトリクス ProcessCpuTime を提供します。
Eclipse MicroProfile OpenTracing 1.3
JBoss EAP XP 1.0.0 は Eclipse MicroProfile OpenTracing 1.3 仕様をサポートします。
microprofile-opentracing-smallrye サブシステムが更新され、JBoss EAP XP で Eclipse MicroProfile OpenTracing 1.3 統合を提供するようになりました。
更新された microprofile-opentracing-smallrye サブシステムには、JAX-RS および CDI のトレースのサポートが含まれます。このサブシステムでは、Jaeger Java Client の設定も可能です。
Eclipse MicroProfile REST Client 1.4 のサポート
JBoss EAP XP 1.0.0 は MicroProfile REST Client 1.4 仕様 をサポートします。MicroProfile REST Client 1.4 は、Contexts and Dependency Injection (CDI) 機能をクラス org.eclipse.microprofile.rest.client.ext.ClientHeadersFactory クラスに追加します。
Eclipse MicroProfile スタンドアロンサーバー設定
JBoss EAP XP 1.0.0 は、スタンドアロン設定ファイル standalone-microprofile.xml および standalone-microprofile-ha.xml を提供するようになりました。
これらの設定ファイルは、JBoss EAP で Eclipse MicroProfile 仕様を使用するアプリケーションをサポートします。Elytron は JBoss EAP XP のデフォルトのセキュリティーソリューションです。
Eclipse MicroProfile サブシステムおよびエクステンションを使用したスタンドアロン設定の更新
JBoss EAP XP 1.0.0 では、enable-microprofile.cli スクリプトを使用して既存のスタンドアロンサーバー設定ファイルを更新できます。enable-microprofile.cli は、カスタム設定ではなく、標準のスタンドアロンサーバー設定ファイルを更新するサンプルスクリプトです。
enable-microprofile スクリプトは、スタンドアロンサーバー設定ファイルにない場合、以下の Eclipse MicroProfile サブシステムおよび拡張を追加します。
-
microprofile-openapi-smallrye -
microprofile-jwt-smallrye -
microprofile-fault-tolerance-smallrye
JBoss EAP XP の OpenShift イメージでマイクロサービスアプリケーションをビルドおよび実行する機能
JBoss EAP XP の OpenShift イメージでマイクロサービスアプリケーションをビルドし、実行できます。
JBoss EAP XP 1.0 は以下のイメージストリームをサポートします。
-
JDK 8 ビルダーイメージストリーム:
jboss-eap-xp1-openjdk8-openshift:1.0 -
JDK 8 ランタイムイメージストリーム:
jboss-eap-xp1-openjdk8-runtime-openshift:1.0 -
JDK 11 ビルダーイメージストリーム:
jboss-eap-xp1-openjdk11-openshift:1.0 -
JDK 11 ランタイムイメージストリーム:
jboss-eap-xp1-openjdk11-runtime-openshift:1.0
イメージストリームおよびワークフローの詳細は、Build and run microservices applications on the OpenShift image for JBoss EAP XP を参照してください。
OpenShift のデフォルトのスタンドアロン設定ファイルのサポート
JBoss EAP XP 1.0.0 の OpenShift イメージは、OpenShift のデフォルトのスタンドアロン設定ファイルを提供します。JBoss EAP XP 1.0.0 standalone-microprofile-ha.xml ファイルをベースとしたデフォルトのファイルは OpenShift に適用されています。
CodeReady Workspaces のサポート
Eclipse MicroProfile をサポートする Red Hat CodeReady Workspaces テンプレートが利用可能になりました。
1.2. クイックスタート
JBoss EAP XP 1.0.0 のクイックスタートはテクノロジープレビューとしてのみ提供されます。
テクノロジープレビューの機能は、Red Hat の本番環境のサービスレベルアグリーメント (SLA) ではサポートされず、機能的に完全ではないことがあるため、Red Hat は本番環境での使用は推奨しません。テクノロジープレビューの機能は、最新の技術をいち早く提供して、開発段階で機能のテストやフィードバックの収集を可能にするために提供されます。
テクノロジープレビュー機能のサポート範囲については、Red Hat カスタマーポータルの テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。
