第5章 管理対象ドメインでの管理 CLI の使用
管理 CLI を使用すると、スタンドアロンサーバーと管理対象ドメインを両方設定および管理できます。JBoss EAP のドキュメントには、通常はスタンドアロンサーバー設定での管理 CLI コマンドの例が記載されています。管理対象ドメインを実行している場合は、コマンドを調整する必要があります。ここでは、スタンドアロンサーバーの管理 CLI コマンドを管理対象ドメイン設定用に変更する方法について説明します。
サブシステム設定のプロファイル指定
スタンドアロンサーバーのサブシステム設定の管理 CLI コマンドは、/subsystem=SUBSYSTEM_NAME
で始まります。管理対象ドメインのサブシステム設定では、コマンドの最初に /profile=PROFILE_NAME/subsystem=SUBSYSTEM_NAME
を追加して、どのプロファイルのサブシステムを設定するか指定する必要があります。
例: logging サブシステム設定の読み取り (スタンドアロンサーバー)
/subsystem=logging:read-resource
以下の例は、スタンドアロンサーバーの logging
サブシステムの設定を読み取る方法を表しています。
例: logging サブシステム設定の読み取り (管理対象ドメイン)
/profile=default/subsystem=logging:read-resource
この例は、管理対象ドメインの default
プロファイルに対して logging
サブシステムの設定を読み取る方法を表しています。
コア管理およびランタイムコマンドのホスト指定
管理対象ドメインのコア管理およびランタイムコマンドによっては、コマンドの最初に /host=HOST_NAME
を追加して、コマンドを適用するホストを指定する必要があるものがあります。
例: 監査ロギングの有効化 (スタンドアロンサーバー)
/core-service=management/access=audit/logger=audit-log:write-attribute(name=enabled,value=true)
この例は、スタンドアロンサーバーで監査ロギングを有効にする方法を表しています。
例: 監査ロギングの有効化 (管理対象ドメイン)
/host=master/core-service=management/access=audit/logger=audit-log:write-attribute(name=enabled,value=true)
この例は、管理対象ドメインの master
ホストで監査ロギングを有効にする方法を表しています。
コマンドによっては、reload --host=HOST_NAME
のように、ホストを引数とする必要があるものがあります。このようなコマンドでホストを指定しないと、--host
引数が必要であること伝えるエラーメッセージが出力されます。
コア管理およびランタイムコマンドのサーバー指定
管理対象ドメインのコア管理およびランタイムコマンドによっては、コマンドの最初に /host=HOST_NAME/server=SERVER_NAME
を追加して、コマンドを適用するホストおよびサーバーを指定する必要があるものがあります。
例: デプロイメントのランタイムメトリックスの表示 (スタンドアロンサーバー)
/deployment=test-application.war/subsystem=undertow:read-attribute(name=active-sessions)
この例は、スタンドアロンサーバーデプロイメントのランタイムメトリックスを表示する方法を表しています。
例: デプロイメントのランタイムメトリックスの表示 (管理対象ドメイン)
/host=master/server=server-one/deployment=test-application.war/subsystem=undertow:read-attribute(name=active-sessions)
この例は、master
ホスト上の server-one
サーバーにデプロイされる、管理対象ドメインデプロイメントのランタイムメトリックスの表示方法を表しています。