3.8. カスタムモードでのタグライブラリー記述子 (TLD) のデプロイ
共通のタグライブラリー記述子 (TLD) を使用する複数のアプリケーションがある場合、アプリケーションから TLD を分離し、一元的で一意な場所に置くと有用であることがあります。これにより、TLD を使用するアプリケーションごとに更新を行う必要がなくなり、TLD への追加や更新が簡単になります。
これを行うには、TLD JAR が含まれるカスタム JBoss EAP モジュールを作成し、アプリケーションでそのモジュールの依存関係を宣言します。
少なくとも 1 つの JAR に TLD が含まれ、TLD が META-INF
に含まれるようにします。
カスタムモジュールでの TLD のデプロイ
管理 CLI を使用して、JBoss EAP インスタンスへ接続し、以下のコマンドを実行して TLD JAR が含まれるカスタムモジュールを作成します。
module add --name=MyTagLibs --resources=/path/to/TLDarchive.jar
重要module
管理 CLI コマンドを使用したモジュールの追加および削除は、テクノロジープレビューとしてのみ提供されます。このコマンドは、管理対象ドメインでの使用や、リモートによる管理 CLI への接続時には適していません。本番環境では、モジュールを手作業で追加および削除する必要があります。詳細は、JBoss EAP『設定ガイド』の「カスタムモジュールの手動作成」および「手作業によるカスタムモジュールの削除」を参照してください。テクノロジープレビューの機能は、Red Hat の本番環境のサービスレベルアグリーメント (SLA) ではサポートされず、機能的に完全ではないことがあるため、Red Hat は本番環境での使用は推奨しません。テクノロジープレビューの機能は、最新の技術をいち早く提供して、開発段階で機能のテストやフィードバックの収集を可能にするために提供されます。
テクノロジープレビュー機能のサポート範囲は、Red Hat カスタマーポータルの「テクノロジプレビュー機能のサポート範囲」を参照してください。
TLD が依存関係を必要とするクラスとともにパッケージ化されている場合は、
--dependencies
オプションを使用して、カスタムモジュールの作成時にこれらの依存関係を指定するようにします。モジュールを作成するときに、システムのファイルシステム固有の区切り文字を使用して複数の JAR リソースを指定できます。
-
Linux の場合 -
:
例:--resources=<path-to-jar>:<path-to-another-jar>
Windows の場合 -
;
例:--resources=<path-to-jar>;<path-to-another-jar>
注記--resources
-
これは
--module-xml
を使用しない限り必要です。ファイルシステム固有のパス区切り文字 (たとえば、java.io.File.pathSeparatorChar
) で区切られたファイルシステムパス (通常は JAR ファイル) をリストします。指定されたファイルは作成されたモジュールのディレクトリーにコピーされます。 --resource-delimiter
-
これは、リソース引数のオプションのユーザー定義パス区切り文字です。この引数が存在する場合、コマンドパーサーはファイルシステム固有のパス区切り文字の代わりにその値を使用します。これにより、
modules
コマンドをクロスプラットフォームのスクリプトで使用できるようになります。
-
Linux の場合 -
- ご使用のアプリケーションで、デプロイメントへの明示的なモジュール依存関係の追加で説明されているいずれかの方法を使用して新しい MyTagLibs カスタムモジュールの依存関係を宣言します。
依存関係を宣言するときは必ず META-INF
もインポートしてください。たとえば、MANIFEST.MF
の場合は以下のようになります。
Dependencies: com.MyTagLibs meta-inf
jboss-deployment-structure.xml
の場合は、meta-inf
属性を使用してください。