7.7. 展開形式のデプロイメントの管理

JBoss EAP 7.1 以前では、ファイルシステム上のファイルを操作するのが展開形式のデプロイメントを管理する唯一の方法でした。JBoss EAP 7.1 より、管理インターフェースを使用して展開形式のデプロイメントを管理できるようになりました。これにより、新しいバージョンのアプリケーションをデプロイしなくても、展開形式のアプリケーションのコンテンツを変更できるようになりました。

注記

JavaScript や CSS ファイルなど、デプロイメントの静的ファイルが更新されると、即座に更新が反映されます。Java クラスなどの他のファイルが変更された場合は、変更の反映にアプリケーションの再デプロイが必要になることがあります。

最初に、空のデプロイメント を使用するか、既存のアーカイブデプロイメントを展開した後、コンテンツを追加または削除します。

デプロイメントのコンテンツの表示」を参照してデプロイメントのファイルを閲覧するか、ファイルのコンテンツを読み取ります。

空の展開形式のデプロイメントを作成

必要時にコンテンツを追加できる空の展開形式のデプロイメントを作成できます。以下の管理 CLI コマンドを使用して空の展開形式のデプロイメントを作成します。

/deployment=DEPLOYMENT_NAME.war:add(content=[{empty=true}])

empty=true オプションは、空のデプロイメントの作成を確認するために必要です。

既存のアーカイブデプロイメントの展開

既存のアーカイブデプロイメントを展開してコンテンツを更新できます。展開する前にデプロイメントを無効化する必要があります。以下の管理 CLI コマンドを使用してデプロイメントを展開します。

/deployment=ARCHIVE_DEPLOYMENT_NAME.ear:explode

これで、このデプロイメントのコンテンツを追加または削除できるようになります。

注記

管理コンソールから既存のアーカイブデプロイメントを展開することもできます。Deployments タブからデプロイメントを選択し、ドロップダウンメニューで Explode を選択します。

展開形式のデプロイメントへのコンテンツの追加

デプロイメントにコンテンツを追加するには、add-content 管理 CLI 操作を使用します。コンテンツを追加するデプロイメントの場所へのパスを指定し、アップロードするコンテンツを提供します。アップロードするコンテンツは、ローカルファイルストリーム、URL、JBoss EAP コンテンツリポジトリーにすでに存在するコンテンツのハッシュ、またはコンテンツのバイトアレイとして提供できます。以下の管理 CLI コマンドは、input-stream-index オプションを使用してローカルファイルのコンテンツをデプロイメントにアップロードします。

/deployment=DEPLOYMENT_NAME.war:add-content(content=[{target-path=/path/to/FILE_IN_DEPLOYMENT, input-stream-index=/path/to/LOCAL_FILE_TO_UPLOAD}]
注記

add-content 操作を使用してコンテンツをデプロイメントに追加するとき、デプロイメントのコンテンツはデフォルトで上書きされます。この挙動を変更するには、overwrite オプションを false に設定します。

展開形式のデプロイメントのコンテンツの削除

デプロイメントからコンテンツを削除するには、remove-content 管理 CLI 操作を使用し、デプロイメントの削除するコンテンツへのパスを指定します。

/deployment=DEPLOYMENT_NAME.war:remove-content(paths=[/path/to/FILE_1, /path/to/FILE_2])