第8章 Red Hat JBoss BPM Suite のパッチおよびアップグレード

8.1. パッチおよびアップグレード

Red Hat JBoss BPM Suite のパッチは非同期更新または計画更新のいずれかです。

  • 非同期更新: 既存製品の通常の更新サイクル以外にリリースされる個別のパッチ。これらには、セキュリティーパッチや、Red Hat Global Support Services (GSS) が特定の問題を修正するために提供する他の個別パッチなどがあります。
  • 計画更新: 製品の該当バージョンに対してすでに開発された更新すべてが含まれる、既存製品の累積パッチ。

Red Hat JBoss BPM Suite パッチをダウンロードするには以下を実行します。

  1. カスタマーポータルの Software Downloads セクションに移動します。
  2. Security Advisories をクリックします。

以下のファイルは、Red Hat JBoss BRMS および Red Hat JBoss BPM Suite のパッチリリースとして含まれます。

  • Red Hat JBoss BRMS をご利用の場合:  jboss-brms-VERSION-patch.zip
  • Red Hat JBoss BPM Suite をご利用の場合: jboss-bpmsuite-VERSION-patch.zip
  • Maven リポジトリーの更新 (Red Hat JBoss BRMS と Red Hat JBoss BPM Suite のいずれを利用する場合も同じ) :  jboss-brms-bpmsuite-VERSION-incremental-maven-repository.zip

8.2. Red Hat JBoss BPM Suite 6.4 へのパッチ適用

重要

6.4 Update 6 では、データベーススキーマに変更が若干加えられています。Red Hat JBoss BPM Suite または Red Hat JBoss BRMS 6.4.6 を実行する前に、bpms-6.4-to-7.0.sql スクリプトをデータベースに適用する必要があります。このスクリプトは、Red Hat JBOSS BPM Suite 6.4 Update 6 および Red Hat JBOSS BRMS 6.4 Update 6 zip ファイルの upgrade-scripts/<database-type> ディレクトリーにあります。これらのファイルは、Red Hat カスタマーポータルからダウンロードできます。

Red Hat JBoss BPM Suite では、クライアントパッチツールは .sh および .bat スクリプトを含む ZIP ファイルとして配信されており、既存の Red Hat JBoss BPM Suite 6.1 (以降) のインストール環境に更新を簡単かつ自動的に適用できるようになっています。

重要

パッチツールは Red Hat JBoss BPM Suite 6.1 以降を対象としており、それ以前のバージョンには使用しないでください。詳しい情報は、Red Hat ナレッジベースの「BRMS および BPM Suite 6.1 以上におけるメンテナンスリリースの変更 」の記事を参照してください。

このスクリプトでは、<path-to-distribution-root><type-of-distribution> の 2 つの必須パラメーターが必要です。たとえば、以下のコマンドでは、指定の Red Hat JBoss EAP バンドルに更新を適用します。

注記

Red Hat JBoss BPM Suite インスタンスの実行中は、パッチの更新は適用しないでください。サーバーがシャットダウンされていることを確認してから以下のコマンドを実行してください。

$ ./apply-updates.sh ~/EAP_HOME/jboss-eap-6.4 eap6.x

以下のディストリビューションタイプがサポートされます。

  • eap6.x
  • eap6.x-bc
  • eap6.x-dashbuilder
  • eap6.x-kie-server
  • generic
  • generic-bc
  • generic-dashbuilder
  • generic-kie-server
  • was8
  • was8-bc
  • was8-dashbuilder
  • was8-kie-server
  • wls12c
  • wls12c-bc
  • wls12c-dashbuilder
  • wls12c-kie-server
  • bpmsuite-engine
  • planner-engine
  • supplementary-tools

クイックスタートおよび移行ツールもパッチに含まれており、Zip ファイルとしてダウンロード可能です。

注記

Red Hat JBoss BRMS または Red Hat JBoss BPM Suite の更新のみがパッチ配信には含まれています。EAP 自体へのパッチは、EAP のパッチメカニズムを使用して適用する必要があります。『Red Hat JBoss EAP インストールガイド』を参照してください。

バックアップ機能

更新の適用前に、クライアントのスクリプトにより指定のディストリビューションをバックアップが作成されます。このスクリプトは、ディストリビューションファイルまたはディレクトリーを backup/CURRENT_TIMESTAMP サブディレクトリーにコピーします。上位のバックアップディレクトリーは、apply-updates スクリプトと同じファイルシステムのレベルで作成されます。

ブラックリストの機能

クライアントの修正ツールにはブラックリスト機能が含まれており、スクリプトに更新を禁止するファイルを指定することができます。これは、更新プロセスの際に自動的に設定ファイルが上書きされないようにする機能です。必要に応じて設定ファイル以外を指定することも可能です。

ブラックリストに追加するファイルを指定するには、パッチディストリビューションに含まれる blacklist.txt ファイルを開きます。更新を禁止するファイルへの相対パスを入力します。この際、1 行ごとに各ファイルを指定する必要があります。

# Lines with a '#' are comment lines, like this one.
# Blank lines are ignored.

# We have made changes to the web.xml that must be preserved:
WEB-INF/web.xml

# This file has custom modifications:
styles/base.css

blacklist.txt ファイルで指定されたファイルは、パッチに更新内容が含まれる場合でも、更新ファイルによりこれらのファイルが操作されることはありません。代わりに、ツールは同じ場所に新規の更新ファイルをコピーし、new と末尾に追加します。たとえば、上記の例の blacklist.txt を続行した場合に、パッチツールの実行後には styles フォルダーにこれらの両ファイルが存在します。

$ ls styles
base.css base.css.new

次に、2 角ファイルの内容を比較して、変更をマージします。

配信が停止されているファイルを保存しておく場合には、それらのファイルを blacklist.txt ファイルに追加します。パッチ更新ツールはこれらのファイルを削除する代わりに、サフィックスとして removed を追加した空のマーカーファイルを作成するので、手動でこれらのファイルを保存するか、削除するか選択することができます。

先程の例に戻ります。base.css ファイルが削除され、blacklist.txt ファイルにこのファイルを追加していた場合には、パッチツールの実行後には styles ディレクトリーの内容は以下のようになるはずです。

$ ls styles
base.css base.css.removed

8.3. 他のプラットフォームとアプリケーションのパッチ

Red Hat JBoss BPM Suite でサポートされる他のプラットフォームや共通のアプリケーションを更新するには、以下のコマンドを実行します。

重要

Microsoft Windows システムをご利用の場合は、./apply-updates.sh ではなく、./apply-updates.bat を実行します。

EAP 6.x Business Central WAR のパッチ

$ ./apply-updates.sh PATH/jboss-eap-6.4/standalone/deployments/business-central.war eap6.x-bc

Generic KIE Server の WAR のパッチ

$ ./apply-updates.sh PATH_TO_TOMCAT_HOME/webapps/kie-server.war generic-kie-server

WebLogic 12c バンドル全体のパッチ

$ ./apply-updates.sh PATH_TO_UNZIPPED_wlsc12c_BUNDLE wls12c

Planner Engine バンドルのパッチ

$ ./apply-updates.sh PATH_TO_UNZIPPED_PLANNER_BUNDLE planner-engine

IBM WebSphere Application Server バンドルのパッチ

$ ./apply-updates.sh PATH_TO_UNZIPPED_WAS_BUNDLE was8

注記

IBM WebSphere Application Server にパッチ修正を追加する場合は、対象の WAR ファイルを展開 しないでください。

詳しい情報は、「Red Hat JBoss BPM Suite 6.4 へのパッチ適用」および「最新のマイナーリリースへのアップグレード」を参照してください。

8.4. 最新のマイナーリリースへのアップグレード

最新のマイクロリリースへのアップグレードのサポート以外に、Red Hat JBoss BPM Suite はマイナーリリース間のサポートもしています。以下に例を示します。

  • Red Hat JBoss BPM Suite 6.2.2 から Red Hat JBoss BPM Suite 6.3.0 へのアップグレード
  • Red Hat JBoss BPM Suite 6.1.5 から Red Hat JBoss BPM Suite 6.3.0 へのアップグレード

Red Hat JBoss BPM Suite アップグレードツールは ZIP ファイルで提供されており、このファイル名はアップグレードパスを指定した命名規則を使用しています。たとえば、jboss-bpmsuite-6.2.2-to-6.3.0-patch.zip はバージョン 6.2.x から 6.3.0 へのアップグレードに使用します。これらの ZIP ファイルは Red Hat カスタマーポータル からダウンロードできます。

  • Red Hat JBoss BPM Suite 6.2.2 から Red Hat JBoss BPM Suite 6.3.0 へのアップグレードは、jboss-bpmsuite-6.2.2-to-6.3.0-patch.zip を使用します。
  • Red Hat JBoss BPM Suite 6.1.5 から Red Hat JBoss BPM Suite 6.3.0 へのアップグレードは jboss-bpmsuite-6.1.5-to-6.3.0-patch.zip を使用します。

各 ZIP ファイルには以下のスクリプトが含まれます。

  • apply-updates.bat
  • apply-updates.sh

これらのアップグレードスクリプトを使用して次のマイナーリリースにアップグレードする場合は、ディストリビューションのパスを示す引数と、アップグレードするディストリビューションのタイプをコマンドで指定する必要があります。

$ ./apply-updates.sh DISTRIBUTION_PATH DISTRIBUTION_NAME

以下に例を示します。

$ ./apply-updates.sh ~/EAP_HOME/jboss-eap-6.4 eap6.x

サポートされるディストリビューションタイプは以下のとおりです。

  • eap6.x
  • eap6.x-bc
  • eap6.x-dashbuilder
  • eap6.x-kie-server
  • generic
  • generic-bc
  • generic-dashbuilder
  • generic-kie-server
  • was8
  • was8-bc
  • was8-dashbuilder
  • was8-kie-server
  • wls12c
  • wls12c-bc
  • wls12c-dashbuilder
  • wls12c-kie-server
  • bpmsuite-engine
  • planner-engine
  • supplementary-tools

アップグレードツールでは、ディストリビューション全体または必要に応じてディストリビューションの一部のみをアップグレードすることができます。たとえば、eap6.x ディストリビューションの場合は eap6.x 全体、またはパッチが含まれるいくつかの war ファイル (eap6.x-bceap6.x-dashbuildereap6.x-kie-server) のいずれかをパッチとして追加するように選択できます。

設定ファイルをカスタマイズした場合には、アップグレードツールを使用すると設定ファイルはアップグレードされません。アップグレードツールは、設定ファイルに変更が加えられているかをチェックします。設定ファイルに変更が加えられていない場合には、アップグレードツールにより、最新のバージョンに置き換えられます。ただし、設定ファイルに変更が加えられていると判断した場合には、ブラックリストにファイルが追加され、最新のバージョンには置き換えられません。カスタムの設定が変更されないように、設定ファイルを手動で比較して、ブラックリストに移動する必要はありません。

注記

新しい Red Hat JBoss BPM Suite バージョンからの変更で、現在の設定ファイルを更新する代わりに、新しい現在の設定ファイルがカスタムの変更は .new ファイルに追加することを推奨します。たとえば、persistence.xml ファイルでデータソース名や場所などをカスタムで変更した場合に、推奨のアプローチは、アップグレードツールで作成された .new ファイルにカスタムの変更が加えられます。.new ファイルに必要な変更すべて加えた後に、ファイルの名前を元の名前に変更してください (.new のサフィックスなし)。こうすることで、アプリケーションによりカスタムの変更が含まれる更新済みの設定ファイルが選択されるようになります。