第1章 はじめに

1.1. Red Hat JBoss BPM Suite について

Red Hat JBoss BPM Suite は、ビジネスプロセス管理とビジネスルール管理を組み合わせるオープンソースのビジネスプロセス管理スイートで、ビジネスおよび IT ユーザーによる、ビジネスプロセスとルールの作成、管理、検証、およびデプロイメントを実現します。

Red Hat JBoss BRMS および Red Hat JBoss BPM Suite は、すべてのリソースが保存される集中リポジトリーを使用します。これにより、ビジネス全体で一貫性や透明性を維持し、監査を行えます。ビジネスユーザーは、IT 担当者のサポートを受けなくてもビジネスロジックおよびビジネスプロセスを編集できます。

ビジネスルールコンポーネントに対応するため、Red Hat JBoss BPM Suite には統合された Red Hat JBoss BRMS が含まれています。

このリリースには、Business Resource Planner が含まれています。

Red Hat JBoss BPM Suite は Red Hat Enterprise Linux 7 (RHEL7) での使用がサポートされています。

1.2. サポートされるプラットフォーム

Red Hat JBoss BPM Suite および Red Hat JBoss BRMS は以下のコンテナーでサポートされます。

  • Red Hat JBoss Enterprise Application Platform 6.4.(7+) *
  • Red Hat JBoss Enterprise Application Platform 7.0 *
  • Apache Tomcat 6.0.(37+)
  • Apache Tomcat 7.0.(59+)
  • Apache Tomcat 8.0.(18+)
  • Red Hat JBoss Fuse 6.2.0、6.2.1 *
  • Red Hat JBoss Web Server 2.1 (Tomcat 7) on JDK 1.7 *
  • Red Hat JBoss Web Server 3.0 (Tomcat 8) *
  • IBM WebSphere Application Server 8.5.(5+) *
  • Oracle WebLogic Server 12.1.(3+) *
注記

Red Hat JBoss Fuse には、Drools、Planner、jBPM エンジンアーティファクトのみがデプロイ可能です。

アステリスク (*) が付いたコンテナーは、完全にサポートおよびテストされています。詳しい情報は、Red Hat ナレッジベースの 「Red Hat JBoss BPM Suite 6 でサポートされる構成」の一覧を参照してください。Red Hat JBoss Enterprise Application Platform 7.0 は、デプロイ可能な ZIP インストールオプションのみに対応します。

1.3. サポートされるコンポーネントバージョン

Red Hat JBoss BPM Suite および Red Hat JBoss BRMS 6.4 は以下のコンポーネントバージョンをサポートします。

表1.1 サポートされている Maven アーティファクト

Red Hat JBoss BPM Suite および Red Hat JBoss BRMS バージョンMaven アーティファクトバージョン

6.4.0

6.5.0.Final-redhat-2

6.4.1

6.5.0.Final-redhat-5

6.4.2

6.5.0.Final-redhat-7

6.4.3

6.5.0.Final-redhat-9

6.4.4

6.5.0.Final-redhat-12

6.4.5

6.5.0.Final-redhat-15

表1.2 サポートされる部品表 (Bill of Material) バージョン

Red Hat JBoss BPM Suite および Red Hat JBoss BRMS バージョンBOM バージョン

6.4.0

6.4.0.GA-redhat-2

6.4.1

6.4.1.GA-redhat-3

6.4.2

6.4.2.GA-redhat-2

6.4.3

6.4.3.GA-redhat-2

6.4.4

6.4.4.GA-redhat-3

6.4.5

6.4.5.GA-redhat-3

以下の部品表 (BOM) の 1 つを使用します。

  • org.jboss.bom.brms:jboss-brms-bpmsuite-platform-bom:$VERSION
  • org.jboss.bom.brms:jboss-brms-bpmsuite-bom:$VERSION

BOM に関する詳しい情報は、『Red Hat JBoss BPM Suite Development Guide』「Dependency Management」の章を参照してください。

1.4. ユースケース: 銀行ローン業界のプロセスベースのソリューション

このセクションでは、Red Hat JBoss BPM Suite をデプロイしてリテールバンクでのビジネスプロセス (ローンの承認プロセスなど) を自動化するユースケースについて説明します。このユースケースは、一般的なプロセスベースのデプロイメントで、Red Hat JBoss BPM Suite を企業全体に展開するための最初のステップである場合があります。このユースケースでは、Red Hat JBoss BPM Suite のビジネスルールおよびプロセスの機能を活用します。

リテールバンクは、期間や資格要件が異なる複数のローン商品を提供します。ローンを必要とする顧客は、銀行へローンの申込書を提出する必要があります。申し込み後、銀行は複数の手順で申し込みを処理し、資格の検証、期間の判断、不正行為の確認、および適切なローン商品の決定を行います。ローンの承認後、銀行は申込者のローン口座を作成し、入金を行います。その後、申込者はその資金を使用できます。銀行は、プロセスの各手順が対象となるすべての銀行規則に適合しているか確認し、ローンのポートフォリオを管理して利益を最大化する必要があります。各手順で意思決定を容易に行えるようにポリシーが使用され、これらのポリシーは銀行の業績を最大化するため管理されます。

銀行のビジネスアナリストは、Red Hat JBoss BPM Suite の BPMN2 オーサリングツール (プロセスデザイナー) を使用して、ローン申し込みプロセスをモデル化します。以下がプロセスフローです。

図1.1 ハイレベルのローン申し込みプロセスフロー

installation guide 3444

ビジネスルールは、ポリシーの実行および意思決定を行うために Red Hat BPM Suite のルールオーサリングツールで開発されます。ルールはプロセスモデルへリンクされ、プロセスの各手順で正しいポリシーが実行されます。

銀行の IT 部門が Red Hat JBoss BPM Suite をデプロイし、ローン申し込みのプロセス全体が自動化されるようにします。

図1.2 ローン申し込みプロセスの自動化

installation guide 3443

銀行のビジネスアナリストは、ローンプロセスおよびルールのすべてをいつでも編集できます。銀行は、変化する規則に常時準拠できます。また、競争優位を保ち、収益を向上させるために、ローンの新商品をすばやく導入し、ローンのポリシーを改善できます。