2.5. ネットワーキング

DNS で正引きおよび逆引き解決が可能な完全修飾ドメイン名 は、すべてのハイパーコンバージドホストおよびホスト型エンジン仮想マシンに必要です。

外部 DNS が利用できない場合(例: 分離された環境など)、各ノードの /etc/hosts ファイルにすべてのホストおよびホスト型エンジンノードのフロントエンドアドレスが含まれることを確認します。

IPv6 は IPv6 専用環境(DNS およびゲートウェイアドレスを含む)でサポートされています。IPv4 アドレスと IPv6 アドレスの両方を備えた環境はサポートされません。

Red Hat は、仮想マシンのトラフィックに フロントエンド管理ネットワーク と、gluster トラフィックおよび仮想マシンの移行向けの バックエンドストレージネットワーク という別のネットワークを使用することを推奨します。

図2.1 ネットワークダイアグラム

RHHI for Virtualization における別個のネットワークとそれらの目的に関する図

Red Hat では、それぞれのノードに各ネットワーク用にイーサネットポートを 1 つずつ設定することを推奨します。これにより、最適なパフォーマンスが確保されます。高可用性を確保するには、各ネットワークを別個のネットワークスイッチに配置します。フォールトトレランスを強化するために、スイッチごとに個別の電源供給を指定します。

フロントエンド管理ネットワーク
  • Red Hat Virtualization および仮想マシンによって使用されます。
  • イーサネット接続に 1Gbps 以上が必要です。
  • このネットワークに割り当てられる IP アドレスは、相互に同じサブネット上、およびバックエンドストレージネットワークとは別のサブネット上になければなりません。
  • このネットワークの IP アドレスは、管理者が選択できます。
バックエンドストレージネットワーク
  • ハイパーコンバージドノード間のストレージおよび移行トラフィックで使用されます。
  • 最低でも1つの10 Gbpsイーサネット接続が必要です。
  • ピア間で最大 5 ミリ秒のレイテンシーが必要です。

Intelligent Platform Management Interface(IPMI)を使用するネットワークフェンシングデバイスには、別のネットワークが必要です。

Hosted Engine 仮想マシンに DHCP ネットワーク設定を使用する場合は、Red Hat Hyperconverged Infrastructure for Virtualization を設定する前に DHCP サーバーを設定する必要があります。

データのコピーを保存するために geo レプリケーションを使用して 障害復旧を設定する場合は、信頼できるタイムソースを設定してください。

デプロイメントプロセスを開始する前に、以下の詳細を確認してください。

  • ハイパーコンバージドホストへのゲートウェイの IP アドレス。このアドレスは ping 要求に応答する必要があります。
  • フロントエンド管理ネットワークの IP アドレス。
  • ホスト型エンジン仮想マシンの完全修飾ドメイン名(FQDN)。
  • ホスト型エンジンの静的 FQDN および IP アドレスに解決する MAC アドレス。