第1章 本リリースでは何が変更されましたか?
1.1. バージョン 1.8 の主な変更点
Red Hat Hyperconverged Infrastructure for Virtualization 1.8 と以前のバージョンとの間には、以下のような違いがありますのでご注意ください。
変更された動作
- Red Hat Hyperconverged Infrastructure for Virtualization 1.8 および Red Hat Virtualization 4.4 は Red Hat Enterprise Linux 8 をベースにしています。Red Hat Enterprise Linux 8 の主な相違点は、『RHEL 8 の導入における検討事項』を参照してください。
- クラスタのアップグレードでは、アップグレードの途中で容量不足に陥るリスクを軽減するため、glusterディスクに10%以上の空き容量が必要になりました。これは、Red Hat Hyperconverged Infrastructure for Virtualization 1.8 へのアップグレード後に利用できます。(BZ#1783750)
- Webコンソールの「ホスト」タブと「追加のホスト」タブが統合され、従来は両方に表示されていた情報が新たに「ホスト」タブに表示されるようになりました。(BZ#1762804)
- Readcache および readcachesize オプションは、Red Hat Enterprise Linux 8 ベースのオペレーティングシステムではサポートされていないため、VDO ボリュームから削除されました。(BZ#1808081)
- Red Hat Virtualization のサポートに合わせて Quartz スケジューラが標準の Java スケジューラに変更されました。(BZ#1797487)
機能拡張
- 管理者ポータルで、クラスタ内のすべてのホストをワンクリックでアップグレードできるようになりました。これは、Red Hat Hyperconverged Infrastructure for Virtualization 1.8 へのアップグレード後に利用できます。(BZ#1721366)
- 新しい Red Hat Hyperconverged Infrastructure for Virtualization のデプロイメントでは、Network-Bound Disk Encryption (NBDE) を使用した、保存データの暗号化がサポートされるようになりました。(BZ#1821248, BZ#1781184)
- IPv6ネットワークに対応しました。IPv4 アドレスと IPv6 アドレスの両方を備えた環境はサポートされません。(BZ#1721383)
新しいロール、Playbook、インベントリの例が用意されており、以下のタスクを簡素化、自動化できます。
- アップグレード (BZ#1500728, BZ#1832654)
- 設定のバックアップおよび復元 (BZ#1850488)
- ホストの置き換え (BZ#1840123)
- マルチパスデバイスのブラックリスト (BZ#1807808)
- gluster論理ネットワークの作成(BZ#1832966)
- IPv6ネットワークへのデプロイ(BZ#1688217)
- Webコンソールで、IPv4またはIPv6ベースのデプロイメントを選択するオプションを追加しました。(BZ#1688798)
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レプリケーションモジュールの
fsync
がイーガーロック
機能を使用するようになり、Red Hat Hyperconverged Infrastructure for Virtualization 1.8 で、サイズが 4k にほぼ等しいスモールブロックの書き込みの多いワークロードのパフォーマンスが 50% 以上向上しました。(BZ#1836164) - Webコンソールでマルチパスデバイスのブラックリスト化に対応しました。(BZ#1814120)
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新しいフェンシングポリシー
skip_fencing_if_gluster_bricks_up
およびskip_fencing_if_gluster_quorum_not_met
が追加され、デフォルトで有効になりました。(BZ#1775552) - Red Hat Hyperconverged Infrastructure for Virtualization は、ストレージドメインを作成する前に、Red Hat Gluster Storage の「performance.strict-o-direct」オプションが有効になっていることを確認するようになりました。(BZ#1807400)
- Red Hat Gluster Storage のボリュームオプションは、管理者ポータ ルでボリューム名に「all」を使用してすべてのボリュームに設定できるようになりました。(BZ#1775586)
- 読み取り専用のフィールドが Web コンソールのユーザーインターフェースに含まれなくなり、インターフェースがシンプルで読みやすくなりました。(BZ#1814553)