5.2.2. インサービスアップグレードのサービスへの影響

インサービスソフトウェアアップグレードは、以下のサービスに影響を与えます。必要な予防策を講じるようにしてください。

Gluster NFS(非推奨)

警告
Gluster-NFS は、Red Hat Gluster Storage 3.5 では非推奨です。Red Hat では Gluster-NFS の使用を推奨しておらず、Red Hat Gluster Storage 3.5.3 にアップグレードする新規デプロイメントおよび既存デプロイメントでのその使用をサポートしません。
Gluster NFS (非推奨) を使用してボリュームをマウントすると、そのファイルシステムの新規または未処理のファイル操作は、サーバーがアップグレードされるまでインサービスソフトウェアアップグレード時に連続してハングします。

Samba / CTDB

Samba 共有の継続中の I/O は、Samba 共有がインサービスソフトウェアアップグレード時に一時的に利用できなくなるために失敗します。そのため、以下のコマンドを使用して Samba サービスを停止することが推奨されます。

# service ctdb stop   ;Stopping CTDB will also stop the SMB service.

ボリュームの分散

インサービスソフトウェアアップグレードは、分散ボリュームではサポートされません。クラスターに分散ボリュームがある場合は、アップグレード期間中そのボリュームを停止します。

# gluster volume stop <VOLNAME>

仮想マシンストア

仮想マシンのイメージは常に変更される可能性があります。volume heal コマンドの出力に仮想マシンが一覧表示されている場合、仮想マシンの自己修復が完了していないことを示す訳ではありません。これは、仮想マシンの変更が継続的に行われていることを意味します。

したがって、仮想マシンイメージの保存に gluster ボリュームを使用している場合は、インサービスソフトウェアアップグレードの前にすべての仮想マシンインスタンスの電源を切ることが推奨されます。
重要
インサービスアップグレード時に生じる変更を最小限に抑えるために、すべての仮想マシンインスタンスをオフにすることが推奨されます。仮想マシンインスタンスを稼働状態にする場合は、修復にかかる時間が長くなり、保留中の自己修復が一定の数値のままで、0 になるまでに長い時間を要することがあります。