8.13. ユーザーサービス可能なスナップショット

ユーザーサービス可能なスナップショットは、スナップショットを作成したボリュームに保存されているデータにアクセスし、簡単かつ簡単な方法です。この機能は、Red Hat Gluster Storage のコアスナップショット機能に基づいています。ユーザーサービス可能なスナップショット機能を使用すると、スナップショットボリュームのアクティブ化されたスナップショットにアクセスできます。
ユーザーが数カ月前にホームディレクトリーにある test.txt ファイルにアクセスするシナリオについて考えてみましょう。ホームディレクトリーにある仮想 .snaps ディレクトリーに移動し、cp コマンドを使用して test.txt ファイルを復旧できるようになりました。
注記
  • ユーザーサービス可能なスナップショットは、以前のスナップショットボリュームから一括データアクセスで推奨されるオプションではありません。このようなシナリオでは、スナップショットボリュームをマウントしてからデータにアクセスすることが推奨されます。詳細は、以下を参照してください。8章スナップショットの管理
  • ユーザーサービススナップショットによって初期化される際にアクティブ化された各スナップショットボリュームは、メモリーを消費します。メモリーの多くは、gfapi や AFR などのさまざまなハウスキーピング構造によって消費されます。したがって、スナップショットによるメモリー消費量の合計は、ブリックの数も異なります。各ブリックは約 10 MB の領域を消費します。たとえば、4x3 レプリカの設定では、約 50 MB、6x3 設定の場合は約 90 MB になります。
    したがって、アクティブなスナップショットの数が増えると、スナップショットデーモン (snapd) の合計メモリーフットプリントも増えます。したがって、メモリー不足システムでは、アクティブなスナップショットの数が多過ぎると、スナップショットデーモンは OOM で強制終了できます。

8.13.1. ユーザーサービス可能なスナップショットの有効化および無効化

ユーザーのサービス可能なスナップショットを有効にするには、以下のコマンドを実行します。
# gluster volume set VOLNAME features.uss enable
以下に例を示します。
# gluster volume set test_vol features.uss enable
volume set: success
スナップショットをアクティベートして、ユーザーサービス可能なスナップショットからアクセスします。
# gluster snapshot activate <snapshot-name>
ユーザーのサービス可能なスナップショットを無効にするには、以下のコマンドを実行します。
# gluster volume set VOLNAME features.uss disable
以下に例を示します。
# gluster volume set test_vol features.uss disable
volume set: success