10.4. Geo レプリケーションの起動

本セクションでは、ストレージ環境でジオメトリーを作成し、それが正常に動作していることを確認します。

10.4.1. Geo レプリケーションセッションの開始

重要
geo レプリケーションを開始する前に、geo レプリケーションセッションを作成する必要があります。詳細は、「Geo レプリケーションセッションの環境の設定」 を参照してください。
geo レプリケーションを開始するには、以下のコマンドの 1 つを使用します。
  • ホスト間で geo レプリケーションセッションを開始するには、次のコマンドを実行します。
    # gluster volume geo-replication MASTER_VOL SLAVE_HOST::SLAVE_VOL start
    以下に例を示します。
    # gluster volume geo-replication Volume1 storage.backup.com::slave-vol start
    Starting geo-replication session between Volume1 & storage.backup.com::slave-vol has been successful
    このコマンドは、プライマリーボリュームの一部であるすべてのノードで、geo レプリケーションを開始します。プライマリーボリュームの一部であるノードがダウンしても、コマンドは正常に行われます。レプリカのペアでは、geo レプリケーションセッションはレプリカノードのいずれかでアクティブになりますが、他のレプリカノードでもパッシブになります。
    コマンドの実行後、セッションを初期化し、安定した状態になるまで数分の時間がかかる場合があります。
    注記
    geo レプリケーションセッションを作成し、セカンダリーにすでにデータがある場合には、以下のエラーメッセージが表示されます。
    slave-node::slave is not empty. Please delete existing files in slave-node::slave and retry, or use force to continue without deleting the existing files. geo-replication command failed
  • ホスト間で geo レプリケーションセッションを 強制的 に開始するには、次のコマンドを実行します。
    # gluster volume geo-replication MASTER_VOL SLAVE_HOST::SLAVE_VOL start force
    以下に例を示します。
    # gluster volume geo-replication Volume1 storage.backup.com::slave-vol start force
    Starting geo-replication session between Volume1 & storage.backup.com::slave-vol has been successful
    このコマンドは、プライマリーボリュームの一部であるノードで、geo レプリケーションセッションを強制的に開始します。オンラインの状態で、プライマリーボリュームの一部で geo レプリケーションセッションが正常に起動できない場合、コマンドは可能な限り多くのノードで geo レプリケーションセッションを開始します。このコマンドは、セッションが破棄されているノードでジオメトリーセッションを再開始する際にも使用したり、開始していないノードでも使用することもできます。