第13章 Managing Red Hat Gluster Storage Volume Life-Cycle Extensions
Red Hat Gluster Storage では、ユーザーが作成したスクリプトによる操作の自動化が可能になります。すべての操作では、pre スクリプトと post スクリプトを実行できます。
Pre スクリプト: これらのスクリプトは、イベントの発生前に実行されます。スクリプトを作成して、システム全体のサービスの管理などのアクティビティーを自動化できます。たとえば、ボリュームを停止する前に、ボリュームに対応する SMB 共有のエクスポートを停止できます。
Post スクリプト: これらのスクリプトは、イベントの実行後に実行されます。たとえば、ボリュームの起動後にボリュームに対応する SMB 共有をエクスポートするスクリプトを作成できます。
以下のイベントに対してスクリプトを実行できます。
- ボリュームの作成
- ボリュームの起動
- ブリックの追加
- ブリックの削除
- ボリュームオプションのチューニング
- ボリュームの停止
- ボリュームの削除
命名規則
スクリプトのファイル名を作成する際は、XFS などの基礎となるファイルシステムで命名規則に従う必要があります。
注記
スクリプトを有効にするには、スクリプトの名前が S で始まる必要があります。スクリプトは、その名前の辞書的な順序で実行されます。
13.1. スクリプトの場所
本セクションでは、スクリプトを配置する必要のあるフォルダーについて説明します。信頼できるストレージプールを作成すると、以下のディレクトリーが作成されます。
- /var/lib/glusterd/hooks/1/create/
- /var/lib/glusterd/hooks/1/delete/
- /var/lib/glusterd/hooks/1/start/
- /var/lib/glusterd/hooks/1/stop/
- /var/lib/glusterd/hooks/1/set/
- /var/lib/glusterd/hooks/1/add-brick/
- /var/lib/glusterd/hooks/1/remove-brick/
スクリプトを作成したら、スクリプトを、信頼できるストレージプールのすべてのノードのそれぞれのフォルダーに保存する必要があります。スクリプトの場所によって、イベントの前後にスクリプトを実行する必要があるかどうかを指定します。スクリプトは、ボリュームを指定するのに、コマンドライン引数 --volname=VOLNAME とともに提供されます。以下のボリューム操作には、コマンド固有の追加引数が提供されます。
- ボリュームの起動
- --first=yes: ボリュームが最初に起動すると、
- --first=no。そうでない場合は、
- ボリュームの停止
- --last=yes: ボリュームが最後に停止する場合。
- --last=no (それ以外の場合に)
- ボリュームの設定
- -o key=valueすべてのキーについて、値は volume set コマンドで指定されます。