第4章 Fuse スタンドアロン

4.1. サポートされるコンテナー

Fuse スタンドアロン 7.4 は以下のランタイムコンテナーでサポートされます。

  • Spring Boot 1 および Spring Boot 2 (スタンドアロン)
  • Apache Karaf
  • Red Hat JBoss Enterprise Application Platform (JBoss EAP)

4.2. Fuse 7.4 の新機能

Fuse スタンドアロンのバージョン 7.4 の主な新機能は次のとおりです。

Fuse on Spring Boot 2.x の新しい Maven アーティファクト
hawtio-springboot アーティファクトが Spring Boot 2 での Hawtio インテグレーションを提供するようになりました。hawtio-springboot-1 アーティファクトは、Spring Boot 1 での Hawtio インテグレーションを提供します。
Spring Boot 2.x の管理エンドポイントの新しいパス
管理エンドポイントは、以下のパスで管理される新しい /actuator パスに存在します。
management.endpoints.web.base-path=/
Fuse on Spring Boot 2 の新しい Camel 2.22 および 2.23 コンポーネント

以下の追加の Camel コンポーネントが Fuse on Spring Boot 2 でサポートされるようになりました。

  • as2-component
  • aws-iam-component
  • fhir-component
  • google-calendar-stream-component
  • google-mail-stream-component
  • google-sheets-component
  • google-sheets-stream-component
  • ipfs-component
  • kubernetes-hpa-component
  • kubernetes-job-component
  • micrometer-component
  • mybatis-bean-component
  • nsq-component
  • rxjava2
  • service-component
  • spring-cloud-consul
  • spring-cloud-zookeeper
  • testcontainers-spring
  • testcontainers
  • web3j-component

4.3. テクノロジープレビューの機能

以下の Fuse スタンドアロンの機能は テクノロジープレビュー であるため、Fuse 7.4 ではサポートされません。

Saga EIP
Saga EIP (Enterprise Integration Pattern) はテクノロジープレビューの機能で、実稼働環境に適していない インメモリー Saga サービスのみが対象になります。LRA Saga サービスはサポートされません。詳細は『Apache Camel Development Guide』の「Saga EIP」を参照してください。

4.3.1. Camel LSP の Fuse Tooling サポート

Fuse Tooling は、Camel LSP (Language Server Protocol) エクステンションや、Visual Studio Code、Eclipse IDE、および Eclipse Che のプラグインを使用して、Camel アプリケーションの開発でクロスプラットフォームおよびクロス IDE を提供します。

Visual Studio Code では、WSDL を Camel Rest DSL サポートに提供するエクステンションを追加することもできます。

注記: これらの機能は、デフォルトで Red Hat CodeReady Studio の Fuse Tooling に含まれています。

Visual Studio Code の機能

Language Support for Apache Camel エクステンションは、Camel URI の以下の機能を提供します。

XML DSL および Java DSL の場合:

  • エディターは入力時に Camel コンポーネント、属性、および属性値のリストでコード補完を提供します。
  • Camel コンポーネントにマウスオーバーすると、エディターにコンポーネントの簡単な説明が表示されます (Apache Camel component reference から)。
  • ファイルを編集すると、エディターは Camel コードで Apache Camel 検証チェックを実行します。

XML DSL の場合のみ:

  • VS Code の Outline パネルおよび Go > Go to Symbol in File ナビゲーションパネルで、Camel コンテキストおよびルートに移動できます。
  • エディターは入力時に directdirect VMVM、および SEDA コンポーネントの参照された ID に対し、コード補完を提供します。
  • 開いているすべての Camel ファイルで direct および direct VM コンポーネントの参照を見つけることができます。

WSDL 2 Camel Rest DSL エクステンション (wsdl2rest 実装) は、WSDL を Camel Rest DSL サポートに提供します。既存の WSDL ファイルを指定すると、このエクステンションを使用して REST スタイルのアクセスの Camel Rest DSL + CXF ソリューションを生成できます。WSDL ファイルは、ローカルファイルシステム上またはアクセス可能な Web URL から見つけることができます。

Language Support for Camel LSP および WSDL to Camel Rest DSL 機能にアクセスするには、以下のエクステンションを 1 つ以上追加します。

Apache Camel Extension Pack によって以下の VS Code エクステンションがインストールされます。

エクステンションを個別にインストールすることもできます。

詳細は、以下の README ファイルを参照してください。

Eclipse IDE 機能

Language Support for Apache Camel Eclipse プラグインは Camel URI に以下の機能を提供します。

XML DSL および Java DSL 両方の汎用 Eclipse テキストエディター: * エディターは入力時に Camel コンポーネント、属性、および属性値のリストでコード補完を提供します。* Camel コンポーネントにマウスオーバーすると、エディターにコンポーネントの簡単な説明が表示されます (Apache Camel component reference から)。

Eclipse XML または Java エディターを使用する場合は、自動補完機能のみが提供されます。

Language Support for Apache Camel 機能にアクセスするには、Eclipse Marketplace から Eclipse プラグインをインストールします。詳細は、Apache Camel Language Server Protocol for Eclipse IDE の README file を参照してください。

Eclipse Che の機能

Eclipse Che 6 の Language Support for Apache Camel プラグインは、Camel URI および XML DSL のみに機能を提供します。

  • エディターは入力時に Camel コンポーネント、属性、および属性値のリストでコード補完を提供します。
  • Camel コンポーネントにマウスオーバーすると、エディターにコンポーネントの簡単な説明が表示されます (Apache Camel component reference から)。
  • ファイルを保存すると、エディターによって Camel コードで Apache Camel 検証チェックが実行されます。

Eclipse Che 向けのこのプラグインをアクティベートするには、ワークスペースの設定を編集する必要があります。アクティベート方法の詳細は、Red Hat Developers のブログエントリー の「Use in OpenShift.io」を参照してください。

注記: Che 7 (Beta 版) には Camel Java DSL のサポートが含まれます。詳細は「https://github.com/eclipse/che/issues/12584」を参照してください。

4.4. Fuse 7.4 の BOM ファイル

サポートされる Fuse 7.4 アーティファクトを使用するために Maven プロジェクトを設定するには、本セクションで説明する BOM バージョンを使用してください。

4.4.1. BOM ファイル

Fuse スタンドアロンアプリケーションをアップグレードして 7.4 の依存関係を使用するには、Maven の pom.xml を編集し、下表にある BOM と Maven プラグインのバージョンを変更します。

表4.1 Maven BOM および BOM を使用した 7.4 のプラグインバージョン

コンテナータイプMaven BOM またはプラグインアーティファクト groupId/artifactIdFuse 7.4 向けのバージョン

Spring Boot 1

org.jboss.redhat-fuse/fuse-springboot-bom

7.4.0.fuse-740036-redhat-00002

org.jboss.redhat-fuse/fabric8-maven-plugin

7.4.0.fuse-740036-redhat-00002

org.jboss.redhat-fuse/spring-boot-maven-plugin

7.4.0.fuse-740036-redhat-00002

Spring Boot 2

org.jboss.redhat-fuse/fuse-springboot-bom

7.4.0.fuse-sb2-740019-redhat-00005

org.jboss.redhat-fuse/fabric8-maven-plugin

7.4.0.fuse-sb2-740019-redhat-00005

org.jboss.redhat-fuse/spring-boot-maven-plugin

7.4.0.fuse-sb2-740019-redhat-00005

Apache Karaf

org.jboss.redhat-fuse/fuse-karaf-bom

7.4.0.fuse-740036-redhat-00002

org.jboss.redhat-fuse/karaf-maven-plugin

7.4.0.fuse-740036-redhat-00002

JBoss EAP

org.jboss.redhat-fuse/fuse-eap-bom

7.4.0.fuse-740036-redhat-00002

BOM の使用に関する詳細は『Fuse Migration Guide』を参照してください。

4.5. 重要事項

Fuse スタンドアロンディストリビューションの Fuse 7.4 リリースにおける重要事項

JBoss EAP 7.2.1 (JBoss EAP 7.2 から) を使用するようアップグレードされた Fuse on EAP
Fuse 7.4 リリースは、JBoss Enterprise Application Platform (EAP) 7.2.1 コンテナーで実行されるようになりました (Fuse の前リリースの JBoss EAP 7.2 からアップグレード)。詳細は、『JBoss EAP 7.2.0 リリースノート』を参照してください。
ENTESB-10537: Add support for camel-jbpm, Spring Boot 2.1, Camel 2.23 in Fuse 7.4 (Fuse 7.4 で camel-jbpm、Spring Boot 2.1、および Camel 2.23 へのサポートを追加)
  • Spring Boot 2 の BOM 参照は、現在サポートされない camel-jbpm コンポーネントです。