第14章 フェイルオーバーのデプロイメント

概要

Red Hat Fuse は、単純なロックファイルシステムまたは JDBC ロックメカニズムのいずれかを使用してフェイルオーバー機能を提供します。いずれの場合も、コンテナーレベルのロックシステムによって、より高速なフェイルオーバーのパフォーマンスを提供するためにバンドルをセカンダリーカーネルインスタンスに事前ロードできます。

14.1. シンプルなロックファイルシステムの使用

概要

Red Hat Fuse を初めて起動すると、インストールディレクトリーのルートにロックファイルが作成されます。プライマリーインスタンスに障害が発生した場合に、ロックが同じホストマシンにあるセカンダリーインスタンスに渡されるようにプライマリー/セカンダリーシステムを設定できます。

ロックファイルシステムの設定

ロックファイルのフェイルオーバーデプロイメントを設定するには、プライマリーおよびセカンダリーインストール両方の etc/system.properties ファイルを編集し、例14.1「ファイルフェイルオーバー設定のロック」 のプロパティーが含まれるようにします。

例14.1 ファイルフェイルオーバー設定のロック

karaf.lock=true
karaf.lock.class=org.apache.karaf.main.SimpleFileLock
karaf.lock.dir=PathToLockFileDirectory
karaf.lock.delay=10000
  • karaf.lock は、ロックファイルが書き込まれるかどうかを指定します。
  • karaf.lock.class は、ロックを実装する Java クラスを指定します。単純なファイルロックの場合は、常に org.apache.karaf.main.SimpleFileLock である必要があります。
  • karaf.lock.dir は、ロックファイルが書き込まれるディレクトリーを指定します。プライマリーとセカンダリーのインストール両方で同じである必要があります
  • karaf.lock.delay は、ロックを再取得する試行間の遅延をミリ秒単位で指定します。